CV:一条和矢
概要
勝利に固執するプレイスタイルから批判も多かったが、同じ競技かるた団体「皐月会」の会長である阿知波研介も認めるほど確かな実力を持つ。
一方で阿知波からはそのプレイスタイルを「美しくないかるた」と評されていたが、これは目の病を患っており、5年前の時点であと1年程しか競技かるたが出来ない体となっていたためであった。
大岡紅葉の師匠であり、得意札は「紅葉」が歌われた6首の札(彼の名前に含まれている「鹿」の肉はもみじと呼ばれる)。紅葉もこれに影響を受け、自分の得意札としている。
皐月会を異様なまでにライバル視しており、5年前に阿知波の妻で当時の皐月会会長・阿知波皐月に試合を申し込む。しかし当日の試合には姿を見せず、以後行方不明となってしまった。
彼の失踪後、リーダーを失った名頃会は解散に追い込まれることとなった。
警察は動機の面や、アリバイ等から名頃を犯人だと仮定し、捜査を進めるが・・・・・・
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ネタバレ
実は5年前の皐月との試合の前日、彼女によって殺害されていた。その直後に現場に駆けこんだ阿知波によると、試合の前日にも挑戦してきた名頃に敗れたため、マスコミの前での敗北を恐れた皐月が衝動的に殺してしまったらしい。
簡単に言えば、名頃が彼女に敗北すると思った為に対局を欠席したと考えられていたが、実は逆だったのである。今回の事件の動機もこの事件に深く関係しているが、ここから先は映画で。
その死体は、かるた大会の決勝が行われた「皐月堂」に隠滅された(「皐月堂」が崩れゆくシーンで彼と思わしき白骨死体を一瞬だけ確認出来る)。
一方で名頃を殺害した皐月も人間としての感情を失ってしまい、会の運営から遠ざかった末に病に倒れ、その2年後に病没する事となった。名頃を殺害したことに対する罪の意識がそれに影響したのかもしれない。
(以下、悲しめのネタバレ)
名頃が前日にも試合を申し込んだのは、マスコミの前では皐月に勝ちを譲ろうとしていた為。
そもそも、目を患ってもなおかるたを続けたのは、皐月と勝負し、勝利した自分を褒めてもらいたかった、ただそれだけだった。回想で登場した、頬を赤らめながら皐月のことを紅葉に語る彼の姿は、彼の最期を考えると、何とも悲しい。名頃本人の出番はそのシーンだけであったが、今回の犯人よりも先にイラストが投稿されているのは、その姿が観客の印象に残ったからであろう。