あらすじ
昭和初年、九十九夜町(つくもやちょう)。
生まれ故郷の村を出た浦部鹿乃子であったが、空腹で行き倒れたところを貧乏探偵の祝左右馬に助けられる。実は鹿乃子は「人のウソが聞き分けられる」能力をもっており、そのために人々から疎まれてきたが、左右馬はその能力を「探偵として素晴らしく便利」と言い、行く当てのない彼女を探偵助手として受け入れる。不思議な2人のレトロモダン路地裏探偵活劇。
2024年秋にフジテレビで月9ドラマ化。製作陣は『ガリレオシリーズ』を担当したスタッフが中心となっている。
キャラクター
主要キャラクター
浦部鹿乃子(うらべ かのこ)
演:松本穂香
本作の主人公で16歳の少女。祝左右馬の探偵助手。物心ついたころから、「人のウソが聞き分けられる」という能力をもっており、その能力のせいで孤独な思いを抱えている。
祝左右馬(いわい そうま)
演:鈴鹿央士
祝左右馬探偵事務所の探偵。貧乏暮らしをしているが、推理とハッタリの能力に長けている。鹿乃子の「ウソが聞き分けられる」能力からだけでは分からない、嘘をついた理由まで考慮して推理をしていく。
上記の通り貧乏なのでだいたい食事はツケ払い。家賃も専ら滞納していることが多いが、大家からの依頼で神社の掃除等の雑用をすることで大目に見てもらっている。
端崎 馨(はなさき かおる)
演:味方良介
祝左右馬の親友。家柄の良い刑事。いつも左右馬に振り回されているが、ここぞという時に手助けをする。絶望的に間が悪い。
サブキャラクター
大将(たいしょう)
演:大倉孝二
左右馬と鹿乃子が世話になっている食事屋「くら田」の主人。名前は「倉田達造」。
女将(おかみ)
演:磯山さやか
食事屋「くら田」の女将。名前は「倉田ヨシ江」。
たろ
演:渋谷そらじ
大将の息子。名前は「倉田タロ」。
イナリ
探偵事務所の飼い猫。左右馬と鹿乃子が不在の時はたろが世話をしている。
藤島 千代(ふじしま ちよ)
演:片山友希
藤島家のお嬢様。推理小説好きで、非常に感化されやすいタイプ。名探偵「眉目秀麗(まゆめひでよし)」のファン。自身の誘拐騒動をきっかけに、祝左右馬に憧れの念を抱くようになる。かなりのおてんば娘で耕吉を振り回す。耕吉のことは幼いころから知っており、全面的に信頼している。
耕吉(こうきち)
演:宮崎秋人
藤島家の運転手。友達の借金を背負わされ、返済に苦しんだため、藤島千代の身代金誘拐を企てるも、左右馬らの推理により事実が明かされる。耕吉のこれまでの働きに免じて藤島家からのお咎めはなかった。以降はこれまで以上に藤島家に尽くし、危険な場所に赴こうとする千代を「大恩ある旦那様と奥様が何よりも大切にしておられる方です。私はたとえ運転手の職を解かれても大切なお嬢様を私の運転で危険な場所へお連れするわけにはまいりません!」と諫める(結局無駄だったが)。ラストでは新天地に赴く千代に同行。
端崎 雅(はなさき みやび)
演:北乃きい
端崎馨の姉。心霊・怪奇系雑誌「魔境探報」の記者。洋装が似合う美女。
リリー / 久我山 小百合(くがやま さゆり)
演:村川絵梨
「カフェーローズ」というカフェーに勤める女給。
貫二(かんじ)
演:黒羽麻璃央
リリーの恋人。画家。
集山(たかやま)
篤嗣のことを恨んでおり、弟の左右馬を使い彼に復習をもくろむ。
史郎(しろう)
数々の事件で左右馬と鹿乃子の前に現れる、本名不明の謎の男性。実は親に捨てられた孤児で、詐欺師の武上に拾われた。
佐伯篤嗣(さえきあつし)
左右馬の異母兄(篤嗣の母は正妻で、左右馬の母は妾)。真面目な性格で、自由人の左右馬とは絶望的に合わない。左右馬との仲は最悪だが、自分が守るべきもの(伯爵家の領民や使用人、妻の澄子など)は大切にしている。佐伯伯爵。
佐伯澄子(さえきすみこ)
篤嗣の妻。侯爵令嬢。おかめ顔だが、懐が深く善良な性格。ラストでは妊娠していた。
八百六(やおろく)
八百屋のおやじ。度々くら田の大将と喧嘩をしている。
その他のキャラ
マリー
「カフェーローズ」に勤めていた女給で、リリーの同僚。何者かに殺される。
大家
探偵事務所の土地の持ち主。家賃を負ける代わりに雑用をさせている。本人が出てきたことは一度もない。
笛沢咲子(ふえさわさきこ)
端崎の縁談相手。端崎の父の知人の娘。咲子の兄と雅の間に縁談が持ち上がったが、雅が蹴ったため馨と咲子の縁談が出たらしい。
武上(たけがみ)
孤児だった史郎を拾った詐欺師。逮捕され、出所した後療養所にいる。
綾尾品子
演:片岡凛
人形のような見た目を持つ綾尾家の一人娘。
関連項目
准教授・高槻彰良の推察・・・同じく主人公が嘘を聞き分けられる能力を持っているミステリー小説。舞台は現代。