概要
信号電材が開発した信号灯器用のレンズ。
電材が信号灯器参入前は小糸の渦巻きレンズかスタンレーのブロンズレンズを採用する事が多かったが、それでも疑似点灯の問題が根本的に解決できずに各社は頭を悩ませていた。
故に電材は1990年(平成2年)頃、アルミ製、分割型灯器の導入と同時にこのレンズを搭載したモデルを登場させた。
後に日本信号もアルミ灯器以降は西日対策の面でこのレンズを採用した。
従来の西日対策レンズよりも西日に強い反面、レンズが分厚く、熱に弱くレンズ焼けが起こりやすい問題も多々あり、電球式灯器をLED灯器にするエクセルの『くりくり信ちゃん』でもこの灯器はレンズ焼けしていない灯器のみで採用される事態となっている他、奥行きを強化しないと搭載できない問題がある。
歩行者用灯器でもこのレンズは採用されており、信号電材やそのOEMの歩灯ではこのレンズが必ず採用された一方、六角方などではこのレンズは規格上、採用されなかった。
薄型LEDが本格的に普及する2006年(平成18年)頃まではこのレンズは製造されていた。
尚、厚型分割型灯器では構造上、出目モデルしか存在せず、薄目厚型分割型や電球式薄型灯器では搭載する事が出来ない。
多眼レンズは東北、九州、広島県、岡山県、奈良県、茨城県、東京都で広く採用され、特に東日本のバンドミラー採用県では総LED化された東京都を除いて今でもこの灯器を多く見ることができる。
福島県や西日本の多くの府県では電材擬きでもこのレンズが採用されている事も多い。