概要
福岡県発祥の信号機メーカーの一つで、斬新なアルミ灯器を作成した信号機メーカー。本社は福岡県大牟田市。
分割型、一体型は他社にOEMとして提供され、電材擬きとして言われることもしばしば。
そして、電球式では多眼レンズと言う西日対策レンズを導入したメーカでもあり、他社では日本信号でも採用されている。
薄型は他社と異なり一体型のみを製造している為、製造コストは他社より安い傾向がある。
設置傾向としては西日本各地や東北・北海道の他、東京都、千葉県、愛知県などの西日対策が積極的に採用した地域に多い。
逆に関東・中部・近畿地方。特にソフトホワイト電球使用府県(神奈川県や長野県等)では採用率が少なく、あっても大半は薄型灯器に入ってから本格的に採用されたので厚型以前の灯器は少数派となる。
この事からもLED以前は西日対策の為に多眼レンズを導入した県が多いといえる。
又、厚型灯器以前の特徴として底面に凹みがあり、丸形灯器に近い構造が特徴。
全体として灯箱と庇は日本信号とコイト電工の灯器がベースとしたモデルが多い。
特に底面の凹みは日本信号。
庇や歩灯はコイトベースが多い。
これは創業者がコイト電工出身の影響の為。
但し、レンズはスタンレーを使用。
灯器の変化
大手3社よりも先駆けて現れたアルミ灯器、分割型、多眼レンズと言う斬新なもので信号機の新しいデザインが決まった。
特に多眼レンズは、西日対策の点から優秀でも有る為、日本信号の新しい西日対策灯器として活用されていた。
電材擬きも他社で多数あることは事実だが、電材灯器は必ず出目が基本で薄目は確実に擬きである。(勿論、出目の擬きも存在する。)
主に東京、東北、西日本各地で多く設置されており、福島や西日本の多くの県では電材擬きも多く存在している。
因みに30cmで採用された深い庇は後にコイト電工でも採用している。
斬新な分割型とは異なり、日本信号の最終丸形にそっくりな一体型である。
ここも擬きが多く設置されており、大阪や北海道、千葉等ではこの灯器から電材が本格参入してきた。
主に多眼レンズが主流だが、中にはスタンレー社のブツブツレンズも設置されている。
LEDもこの灯器から本格的に採用されて、日本信号の一体型も当灯器を参考にしたくらいである。
北海道では分割型不採用だった為、日本信号は一体型が出るまでこの灯器のOEMを採用した。
当然、この灯器も擬きが多く存在する。
元々はシンガポール向けの灯器だが、樹脂王国でお馴染みの愛知県が採用した灯器。
他県がアルミ灯器に移行する中で愛知県だけが樹脂灯器を頑なに採用していた。
勿論、愛知県にもアルミの一体型灯器は存在する。
一部の地域で採用された灯器。
主にLEDが普及していく中で電球式を最後まで採用していた北海道等がこの灯器を採用していた。
電材のLED薄型である。
他社と異なるのは一体型で構成されている事である。
一体型の為、堅牢な構造と安いコストで生産が可能になった。
耳も東京都には耳なしで多道府県は耳ありが多い。
神奈川県や新潟県、静岡県等ではこの灯器から本格的に採用され始めた。
- 電材極薄型灯器
雪対策の為に作られた灯器。
小糸の薄型と違って正面に設置するのが特徴となっている。
しかし、小糸と違ってレンズに雪が被る、風にさらされやすいなどの不評から通常の薄型灯器も並行して採用され続けている事例も多かった。
低コスト灯器はこの灯器を小型化したものとなっており、京三製作所のこの低コスト灯器を採用しているので銘板で電材と京三を見分ける必要がある。
灯器はコイト電工と京三製作所等の六角歩灯を足して2で割ったような印象の灯器であるが、多眼レンズが必ず設置された。
東京都などの西日対策が盛んなところでは日本信号の歩灯もこれのOEMになっていた。
流線型のデザインが特徴の薄型灯器。
大手3社の初期は3社共通灯器を使っていたが、電材や星和、三協高分子等は独自の灯器を採用していた。
車灯と同じく短庇と標準庇が存在する。
安さとデザインの良さで採用する都道府県も多い。
低コスト版では庇が無くなったので更に他社と見分けがつく他、京三もこの灯器を使用している。