以下はゼノギアス本編のネタバレを含みます!
解説
神聖ソラリス帝国の統治者。
1万年前から生き続けている原初のヒト。いわゆる現人神であり、アニムス原体の長。
ゲーム中における登場人物の中では最年長。
黒幕的存在の一人であるが、ストーリーには余り絡まず自身が動くことはまったくない。また主人公たちとも敵対の意志はなく、敵側の人間であるものの悪と呼べる存在ではない。
正体
名も無き無人惑星に墜落したデウスが最初に生み出した「ヒト」。カイン以外にも弟たちが生まれており、彼らはガゼル法院と呼ばれている。なお、ここで言う「ヒト」とはデウスの部品になる者たちを指している。デウスは傷ついた自身を癒すため、部品となるヒトを生み出し、やがて繁殖して十分な数になるまで眠っている。
目的
当初はデウスを母として崇拝し、「部品」となる運命を受け入れていたようだ。そのためデウスを倒し得る存在であるアベルに攻撃を加えたことがある(その際に最初のエレハイムを殺害した)。しかし後に改心し、ヒトの未来を憂いて500年もの間人体実験に我が身を提供し続けた。そのため現在は延命装置で辛うじて身体を保っており、身に付けている黄金の仮面も今は生命維持装置の一部になっている(かつての仮面の下の素顔は、美形とされるが真偽は不明)。
ソラリス守護天使ヒュウガに密命を与え、アベルの転生体フェイの監視を命じる。
能力
遺伝的にヒトはカインへ従属しやすいようになっており、逆らう者が現れてもその者は天帝の持つ絶対的行使力により傷一つ負わせる事は出来ず、同じアニムス原体より作られたガゼル法院であっても上位存在たる彼には逆らえない。これが最初に生まれた「ヒト」の特権である。
原初のヒトを殺せるのは、彼のクローンである「0808191ラメセス(カーラン・ラムサス)」のみであるが、それでも天帝の能力を相殺するほどの「集中された想い」が必要だった。
アーネンエルベ
前述の通り、ヒトはデウスシステムの構成部品に過ぎない。そのデウスシステムを破壊することで、ヒトを呪われた運命から解き放つことができる存在をアーネンエルベという。劇中ではシタンから話を聞いた天帝は、フェイのことを「アーネンエルベがなせる者」と呼称した。
最期
デウスの復活を目論むミァンやカレルレン、ガゼル法院にとって天帝の存在は邪魔となっていた。そこでミァンは、ラムサスに天帝への憎悪を植えつけ、「妄執(憎悪)」によって絶対的行使力を相殺させた。こうして天帝はラムサスの剣の前に命を落とした。その後、弟であるガゼル法院たちは、自分たちに賛同しなかったカインの末路を嘆く様子を見せたが、彼らもカレルレンによって「用済みの駒」として処分され、兄の後を追うこととなった。こうして「原初のヒトたち」は現代から完全に葬られた。