「君に出会わなければ、正しくて、つまらない人生だった――」
概要
萩原あさ美作の漫画で、講談社系配信サイト「コミックDAYS」で連載中。
中年のサラリーマンが、彼の娘の友人である少女との接近で大きく変化する様を描く、公式曰く「社会の中で自己を抑圧する現代人へ贈る、“ミドルエイジ・ミーツ・ガール”ストーリー」。
あらすじ
市川晃介は妻を亡くした中年のサラリーマン。
仕事でも家庭でも理想的であろうとしてきた彼の前に現れた、娘の友人如月古都。
彼の人生が大きく変わり始める・
登場人物
- 市川晃介
主人公の中年男性。会社では係長で、妻はすでに亡くしていて娘と2人暮らし。
晃介の娘、美也の友人である女子高生。ひょんなことから晃介との距離を縮めていく。
- 市川美也
晃介の一人娘。
以下ネタバレ
と、ここまではおっさんと少女の癒し系ハートフルラブストーリーのように見える本作であり、実際公式のキャッチもそう見えるのだが作品しょっぱなから不穏な空気が充満しているのが本作である。
主人公の晃介は会社でも上司や部下たちとの板挟みで苦しんでおり、亡き妻の忘れ形見の娘である美也は登校拒否で反抗中と、家庭でも職場でも安らぎがない状態である。
そんな中で現れるヒロイン・古都は一見癒しの存在に見えるのだが、無論彼女も相応の問題を抱えている。
カンのいい人はサブタイトルの「One of the great secrets of a femme fatale」で察していただきたい。
もちろん、公式のキャッチとあらすじだけを読んで勘違いして公式twitterにクレームをつける一部はいるものの、愛読者からは「ホラー」と呼ばれている。
実際、作者の萩原はもともとホラー系作品を手がけており、本作の執筆のきっかけも萩原自身の離婚経験からである。参照