この記事にはR-18要素を含みます。
概要
特定の人物の「存在」(姿・声・体臭・触覚等)を他者が認識出来ない状況を指す(本来、無視とは「相手の存在に気づいているが、意図的にいない者として扱う」という意味だが、この記事では「相手の存在に気づいていない為に何の反応も示さない」という意味で説明させて頂く)。
「透明人間と同じでは?」という意見も存在するが、あちらは「その人物の姿は見えないものの、存在(声・体臭・触覚等)は認識されてしまう」のに対し、こちらは「その人物の(姿を含めた)存在そのものを認識されない」為、単純に姿を見えなくする(光学迷彩等)より隠密性に優れていると言える。
作品によっては「存在感を消す」、「影が薄くなる」等と説明されることもあるが、存在無視は「どんな行為をやったとしても(存在感を放つような行為をしたとしても)、相手は一切認識出来ない」ことが前提になる為、実際には「存在そのものを消失させる」と説明した方が正しい。
具体的に説明すると、自分の姿を見えなくした人物が何らかの犯罪行為を行った場合、他者は当然ながら被害に遭ったことに気づき、あらゆる手段で犯人を探し出すことを考える。姿を見えなくした人物が何かの拍子に声を出してしまえば、他者はその声に反応して「見えない誰かが自分の傍にいる」と気づいてしまう。
無言を貫いたとしても、呼吸音や体臭等を完全に消すことは(一般人には)困難であり、姿を見えなくした人物が他者の身体に触れた場合、相手はすぐに「見えない誰かがこちらの身体に触れている」と気づいてしまう。それだけでなく指紋や体液等の痕跡が残っていたり、赤外線センサー等を用意された場合は簡単に発見されてしまう。
一方、存在を認識されない人物が犯罪行為を行った場合、他者はその人物がどれだけ大声で叫ぼうと、その声に気づくことはない。その人物に身体の至るところを触られたとしても、他者は身体を触られていることに気づかない。それどころか、その人物が堂々と所持品を奪い取ったとしても、他者は所持品を盗まれたことに気づかない(あるいは「盗まれた」という認識にはならず「いつの間にか失くしてしまった」等と認識する)。すなわち自分が被害に遭ったことに気づかない為、そもそも「犯人を探す」という状況にならないのだ。
存在を認識されない人物の指紋や体液等の痕跡が残っていた場合についても、作品によって描写が異なるものの、大きく分けて二つのケースが存在する。一つは他者が痕跡そのものを認識出来ないケースであり、もう一つは痕跡を「犯人が残した重要な手がかり」ではなく「(痕跡に対し違和感を抱きつつも)大したことではないから気にしないでおこう」と認識してしまうケースである。いずれにしても完全犯罪が容易く成立してしまうことになる。
また、作品によっては存在無視が生物に限らず、無生物にも適用される場合がある。例えば存在を認識されない人物がスマートフォンの画面に触れても反応しない為に操作が出来ず、自動ドアに近付いても一切開かない為に外と屋内の出入りが出来なくなってしまう。
更には、存在無視の効果が強力過ぎる為に、存在を認識されない人物が周囲の人々から忘れ去られてしまう場合もある。例えば家族等と同居している人物が長期間自分の姿を見えなくした場合、家族は「身内が行方不明になった」と考え、一般的には捜索願を出す等の行動に出ることになる。
一方、存在を認識されない人物の場合、家族は「身内が行方不明になった」という認識にならないどころか「(存在を認識されない人物は)家族の中に存在しない」という認識になる。その為、存在無視が解除されない限り、この世に存在しない者として周囲の人々の記憶から消えてしまうことになる。
pixiv作品
主にR-18作品で見られる傾向があり、主人公が他者から存在を認識されない状況を利用し、周囲の異性に淫らな行為をする展開になっている。
被害に遭う人々は主人公にどのような行為をされたとしても、自分が一方的に身体を弄られたり、強姦されていることに一切気づかない。その為、主人公があらゆるシチュエーションで異性を襲い続け、気の向くままに欲望を満たす展開になることが多い。
それどころか周囲の人々の服を脱がしたり、(男性主人公の場合は)身体及び口内に射精したとしても、被害に遭う人々は「誰かに服を脱がされた」、「身体や口の中に得体の知れない液体をかけられた」と認識することはない。むしろ自分が下着姿あるいは全裸になっていても、身体及び口内に精液をかけられたとしても、特に違和感を持たないまま普段通りの行動を取り続けるケースが多い。
被害に遭う人々はどれほど身体を貪られても反応を示さないケースも多いが、作品によっては「違和感を覚えない程度に快感を抱く」、「自覚がないまま快感に身を委ねてしまう」等のケースも存在する。
関連タグ
石ころぼうし:『ドラえもん』に登場するひみつ道具。「存在無視」の代表例と言えるアイテムで、この帽子を被ると他者から存在(姿・声・体臭・触覚・痕跡等)を一切認識されなくなる。