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CV:日高里菜

概要編集

石神井公園付近の住宅街に居を構える、「裏世界」研究者。

経歴などの描写から実年齢は少なくとも二十代後半と思われるが、主人公紙越空魚が初対面では小学生と誤認したほど見た目は幼く小柄。認知科学を専攻し、裏世界で起こる事象の科学的な解明を試みている。

また「小桜」は苗字であるようだが、下の名前が出るシーンは一切なく原作9巻時点でもフルネームは不明。

コミックおまけのSSでは彼女宛の宅急便の伝票が出てくるが、書いた人物フルネームを把握してなかったために「小桜 様」としか書かれておらず、彼女をキレさせていた。

原作ではファイル2より、アニメ版では2話から登場。


冴月とは大学時代の友人で、危険な裏世界への出入りに反対していたが、調査を繰り返した挙句に行方不明になった彼女に対して苛立ちと怒りを覚えている。仁科鳥子と空魚のピクニックにも良い感情を抱いてはおらず、ぶっきらぼうで口も悪いが、二人を心配して気にかけてはいる。怖がりで、その事を自覚もしているので、裏世界に自分から向かおうとはしない。

空魚や鳥子にとっては、裏世界で入手した物品を研究用の資料として買い取ってくれるお得意様。また、小桜自身もネットロアにはそれなりに造詣が深いことから、相談役のような立場でもある。

冴月と共に参加していた「DS研究奨励会」とは現在でもコネクションを持ち、そこから提供される資金が二人のお小遣いになるという寸法。

人物編集

小桜ちゃんかわいいセンシティブな作品

小柄な体格だが、子供っぽいものを嫌う。また、その見た目から誤解される事も承知しており、居酒屋で酒を注文するときなどは免許証を出して、未成年でない事を示している。

普段の買い物はほぼ通販で、食事も宅配のピザなどで済ませる事が多い。

冴月に対しては、怒りを覚えていると同時に、裏世界に行ってしまった時に「会えるならば会いたい」と口にしていたため、愛憎入り混じる感情を有している様子。


誕生日は11月11日。好きな食べ物は「ホットコーラ」。

嫌いな食べ物は、「糖質オフのお菓子」。

好きな暇つぶしは「VTuberとして配信活動」、ひそかな夢は「子供には教えてあげない」。


裏世界ピクニック「招きの湯」

自身の見た目が小柄で子供っぽい事と、本人がインドア派なために、日常でもほとんど外出はしていない。そのため、ファイル14で空魚と鳥子とともに温泉に赴いたり、ファイル16でラブホ女子会に参加した際には、「こんなんなっているのか今」と、それらの変化に驚いていた。

また、外出しても「世の中の大体の椅子が体格に合わない」ため、あまり外出したくない理由の一つになっている(ファイル14)。

※ちなみにこの時、鳥子が「じゃあ、子供用の椅子を使えば」と口にしたため、「ぶっ殺すぞ」と返した。

他者との交流を好んで行うタイプでもなく、基本は一人で居る事を好む様子。当初は家に赴く空魚や鳥子の事も、若干うっとおしいと感じていた。


とはいえ、引きこもりやコミュ障というわけでもなく、必要ならば外出やショッピングも行う。ファイル5の直後には家電量販店に立ち寄っており、ファイル14でも当初は渋ったが、温泉宿に泊り温泉を堪能していた。ファイル16では、空魚から誘われたラブホ女子会にも参加している。


また、口は悪く素直ではないが、自分の友人・知人などに対しては大切に想い、心配する一面も有する。

空魚が、「裏世界のアーティファクトを拾い、DS研に売る事で現金収入がある事から、コンビニのバイトを辞めた」「(専攻には興味はあるが)大学も辞めても良い」と、冗談半分で発言したことに関し、


「それはやめろ。その調子でこっちの世界に未練がなくなったら、本当に(裏世界から)帰って来られなくなるぞ」

「ぎりぎりの局面で生死を分けるのは、生きて帰ることへの執着だ(中略)。こっちの生活を捨てたら、二人セットで行方不明になるのがオチだ」

「あたしがそのアンカー(執着)になれたらよかったが、そうはならない事はわかってる。ならせめて、日常の生活をおろそかにするな」


と、本気で叱り、たしなめていた(ファイル13)。

小桜さん


学者であるためか、マルチタスクで頭の回転が速い。しかしその分、燃費が悪く、脳が糖分を普通よりもよく消費するらしい。そのためか、油断すると低血糖でふらふらになってしまう

コーラを良く飲むのは、効率よく糖分を補給するため。しかし炭酸でお腹が膨れるのも苦手なために、マグに注ぎ電子レンジで加熱する事で、二酸化炭素を飛ばしている。暑い季節では、これに氷をたっぷり入れて炭酸抜きコーラにして飲む。


認知科学者としての一面編集

裏世界ピクニック「小桜さん」

科学者ゆえに、専門の認知科学以外にも、それに関連する様々な学問に長じている。

自身が怖がりである事から、人間がなぜ恐怖するか、人によって恐怖への耐性に違いがあるかといった事を、科学理論の側面から語っている。


※一例(ファイル4)

:MITの作った『ナイトメア・マシーン』という画像加工エンジンを用いれば、一定の法則に従ったフィルタを通し、恐怖を人工的に作り出す事が可能。

:このフィルタを恐怖関数(フィア・ファンクション)と仮称。人の感覚器官からの入力信号が、この恐怖関数を通過すれば、見聞きする全てに人は恐怖する。

:アルコール依存症やうつ病などでも、そう言う現象は起こる。社会的、気圧や化学物質など物理的な要因でも起こる可能性はある。いわゆる「心霊スポット」はそういう時空間かもしれない。


このため、劇中で発生する裏世界、およびそれに関連する怪異に関しては、空魚と鳥子とは異なり、遭遇しても翻弄される事が多い。


しかし、裏世界に関する事件に多く巻き込まれた事から、後に吹っ切れて、本格的に裏世界を研究対象としてとらえ、解明し研究するようになっていった。

現在は、裏世界が人間に『怪談』をインターフェイスに用いコンタクトしている事から、怪談そのものを分解し分析。怪談の構成要素を抽出し、さらにそれらも用い、『怪談を自動生成』し続けるプログラム、『自然言語処理による怪談空間自動探索ソフトウェア』、通称『カイダンクラフト』を作ろうと試みている。

怪談を自動生成する事から、言語表象としての怪談空間を概念としてマッピングし拡張。裏世界を形成す怪談のパターンや関連性を学習し、『裏世界の言語モデル』を作り、最終的には『裏世界そのものと、会話するプログラム』の作成が目標。


ちなみに当初は、自動生成怪談を用いて、裏世界を攻撃しようとしていた。

これは「裏世界が人間の怪談を参照しているなら、その参照元を大量のゴミ怪談で埋め尽くせば、裏世界もそれを参照せざるを得ず、結果全然怖くなくなるだろう」という目論見から。言うなれば「大量のスパムを送る事で、チャンネルそのものを破壊する』ような手段。

この動機を空魚に聞かれ「一方的に怖がらせ続けたため、腹が立ったから」と答えているが、「怖くない怪談は今までにも存在するから、多分効果が無い」と予測しやめている。

しかし霞を引き取ってから、現在の用途に気付いて実行している。


それまでは「SKM(スパム怪談メーカー)」と仮称していたが、それを聞いた鳥子に「ひどい名前、略称もSCUM(クズ)みたいだし」と言われ、空魚により「カイダンクラフト」と命名された。

これは、ゲーム『マインクラフト』からとられたもので、「プレイヤーが先に進むと世界が広がっていく事からの連想で、怪談をクラフト(作る)している」ことから思いついている(ファイル28)。


その他編集

過去に関しては、あまり語られていない。

冴月と大学時代に同期で、DS研には彼女の助手として、引っ張り込まれる形で参加した。

ファイル16内での鳥子との会話では、茜理と夏妃の仲を見て「あたし女子校だったけど、よくいたよ。ああいう子供のころからべったりな二人組」と言っていたため、女子校に通っていたものと思われる。

そのためか、空魚と鳥子を見て「まだ交際はしてない」「空魚ちゃんのへたれっぷりを見ればすぐわかるよ」と、二人の仲を看破していた。


なお、ファイル14で空魚と鳥子とともに温泉旅館に赴いた際。前日には、家の納戸に仕舞い込んでいた大型のキャリーケースを引っ張り出して準備をしていた。

その際、キャリーケース内に残っていた五稜郭やイカのキャラのパンフなどから、かつて函館旅行をした事を思い出している。過去の院生時に、冴月と思しき者と旅行したらしい(間章 夜は荷造りで更けていく)。


汀など、DS研の人間とは参加した時からの知り合いで、現在も友人として交流がある。

汀とは仲が良い様子を見せていたが、DS研でアーティファクト保管庫の管理をしている研究者・辻に対しては「(気持ち悪いから)あいつあたし嫌い」と言い切っている(逆に辻からは、「いっつもプリプリ怒ってて、超かわいい」と気に入られている)。


運転免許証を有しており、車の運転もできる。ファイル8では、汀が乗ってきたメルセデスAMGの運転を肩代わりした。その運転技術は高く、運転時にはいつもの気怠さと異なるハイテンションな一面を見せたため、空魚は不安になるほど驚いていた。汀もその運転技術には信頼を置いているらしく、自分からメルセデスの運転を任せていた。

運転そのものは好きで、以前は車も所有していたようだが、現在は手放しているらしい。その理由は「一人で運転してもつまらないから」との事。

やっど来てくれた~~2枚目花無し差分小桜さん

ファイル4(アニメ4話)で裏世界に来てしまい、その際に植物にされたり、ファイル11で潤巳るなのカルトに誘拐されたり、ファイル13で空魚の怪異が自宅に付いてきてしまったりと、それなりに巻き込まれてしまっている。


しかし現在は、それらにも半ば慣れてしまったようで、空魚や鳥子との交流も受け入れつつある。


また、空魚が裏世界で見つけてきた少女・霞の身元引受人となり、現在は一緒に生活している(表向きは、特別養子縁組)。彼女が喋る言葉の内容に関しても、一見とりとめが無いように思えても、その中に一定のパターンを見出し、認知科学の一面から彼女の事を解明しようと試みている。


なお、元々は『UFOに興味があった』事を語っている(ファイル28)。

しかし、「宇宙人が地球に来ている」云々の話を信じていたわけではなく、

:なぜ人間は、昔から『空を飛ぶ何か変なもの』を見てしまうのか

:そこにはどんな理由があるのか

というテーマに、認知科学的な側面からの興味を抱いていた。


これに加え、UFOに関し、学会からのイメージは悪い事も承知している

在野の認知科学者というだけで怪しいだけでなく、UFO研究を掲げる人間にはまともな人間はいないと断言。「最初のうちは冷静で客観的でも、後年おかしくなる人間もいる。自分も人の事は言えないかもしれん」と述べている。

また、ちゃんとした研究をしているUFO研究者も「マジで少ないんだよな~!」との事。

曰く、

UFOの話してる奴みんな足元弱くてさ~、自分のUFO観に自分の文化的背景とか宗教とかがどれだけ強く反映されてるか全然自覚してねーの。キリスト教の影響モロわかりなUFO話とかされてもこっちは白けるだけなんだよな。つまんねーんだよ本当


石神井の自宅編集

自宅は、石神井公園駅から少し歩いた、高級住宅街に存在する。高いレンガの塀に囲まれた、三階建ての広い邸宅で、全体が緑の蔦に覆われている。空魚は最初に訪れた時に、異様な雰囲気を感じていた。

玄関ドアを開けると、クロックスのサンダルが一足だけある、古めかしいタイルの三和土がある。

上がり框の向こうに暗い廊下が伸び、ごみごみした暗い部屋に突き当たる。そこには液晶ディスプレイが六面並んだ机と椅子があり、小桜は大抵この椅子に座っている。

裏世界ピクニックがゲームだったら絵

ディスプレイ上には、テキストディタと英語論文のPDF、SNSのタイムライン、仮装通貨と為替のチャート、深層学習ツールのコンソールといった情報を、それぞれ表示している。

劇中ではここで、認知科学の一般向け読み物の原稿を執筆するシーンも出てきた(小桜本人としては、たいして面白い仕事ではないらしい)。


玄関や廊下には空き家かと思うほど家具や物がなかったが、この部屋はいたるところに本やがらくたが積み上げられている。

空魚が確認できた書籍は「表紙に動物の描かれたコンピューター本」「ブックオフで投げ売りされているような自己啓発本」「黄色く変色した地方史のブックレット」「現代建築の専門誌」など。

天井からは、不規則な形の多面体モデルや、変な形の紙飛行機が下がっている。空魚はこの部屋を初めて訪れた際、「何が専門なのかさっぱりわからない」と思っていた。

アニメ版では、やや明るく広い部屋として描かれていた。


ホットコーラを飲むマグカップには、トーベ・ヤンソンの絵がプリントされている。

アニメ2話では、家の電話機が登場。ダイヤル式の古めかしい黒電話を使用していた。


ファイル7では、手のひらに乗るアライグマの焼き物の置物を、机の上に置いていた(アニメ8話では、胸に抱える大きさのアライグマのぬいぐるみが代わりに登場する)。

ファイル4で玄関先に現れた『三人のおばさん』の恐怖を和らげる目的で、小桜が購入したもの。空魚の「(怪異は)狸の仕業だったんじゃ」という言葉から、「得体のしれない恐怖に名前を与えて、コントロールする」という行動を実行に移したもので、おかげで眠れるようになった。

近所のクラフト市で、かわいいやつを見つけたから買っちゃった」との事だが、尻尾に縞々があるので、実は狸ではなくアライグマ。

空魚はその事を指摘するが、小桜は認めず「あたしとポンポコの仲を裂こうってのか!」と逆ギレした。


ファイル13にて、空魚は自宅が「パンドラ『禁后』」の怪異に占領された時、茜里のアパートに続き、小桜邸に泊まった。

その際に空魚はダイニングキッチンにて、宅配ピザ(秋限定クワトロチーズメルト、Lサイズ二枚)を小桜と食べた後、風呂に入った。


しゃれた作りのダイニングキッチンには、白木の大きなテーブルに、四脚の椅子がある。

しかし小桜自身に自炊の習慣がないため、台所のほとんどのスペースを持て余してしまっている。大きな冷蔵庫があるくらいで、ここは寒々しい印象を与える。小桜自身の身長が低いため、棚の上部はまったく使われていない。

ダイニングテーブルは、誰かと食事する事もあるかと考えて、小桜が購入したものらしい。しかし今のところは、結局小桜自身しか使っていない。いっそ処分しようかと考えもしたが、一人で分解し運び出す手間を考え、踏み切れないでいる。

空になったコーラのペットボトルが詰め込まれたゴミ袋が、片隅にはいくつも積まれている。小桜は空魚とともにピザをこの部屋で食べたが、上気の事もあり「まさかここに客を迎える事があるとは」と呟いている。


風呂場はレトロなタイル張りで、屋敷が建てられた時代の雰囲気(70年代くらいかと、空魚は予想)が残っている。蛇口とシャワーは最近のものに換えられている。


家自体は広く、二階の各部屋はほぼ物置としてしか使ってないらしい(後にファイル21で霞を引き取った時、使っていない二階を彼女の部屋にしようと片付けようとしたが、霞自身が家具の隙間に毛布でテントを作って寝床にしたとの事)。

玄関前には赤外線センサーで反応するライトがあり、インターホンもカメラで外の様子が見られるものになっている。

広い家に一人なので、小桜は持て余し気味。


小桜とレミントン

居間の床下収納には、12ゲージのレミントンM870ショットガンGATORショットガン・スプレッダーパーツを銃口に装着)とその弾を保管。原作のファイル4およびアニメ4話で使用していた。

ファイル4およびアニメ4話にて、玄関先に巨大な顔の怪異が出現した際に発砲する。

この時に、裏世界に通じるゲートが発生。後にこのゲートは安定してしまい(ファイル7、アニメ12話)、AP-1の持ち込みなど、空魚と鳥子の新たなゲートとして利用される事になる(小桜本人としては、いい迷惑だが)。


バーチャルYouTuber「夜桜」編集

夜桜おねえさんマン

小桜は趣味で「夜桜」というアバターを作り、籠りがちな生活の気晴らしに動画サイトで配信を行っている。

小桜自身が、3D造形ソフトを弄ってでっち上げたもので、アバターのモデルは冴月(以前に自分の姿をモデルにアバターを作ったら、意に反するファンが付いたため没にした)。

その外観は、身長の高い黒髪の若い女性。切れ長の鋭い眼に、桜色の瞳。虹彩は複雑な色合いで輝いている。長いまつげは視線を横にすると、艶めいた雰囲気を醸し出す。これに太いフレームのメガネをかけさせると、凛としたたたずまいから、じっとりした色気がにじみ出る雰囲気になり、男女問わず(重めの)ファンを獲得するに至っている。


かつて配信中に、夜桜の姿でホットコーラを飲もうとした時。モーショントレースの調整が甘かったため、アバターではなく小桜自身の口の高さまでしか、マグが届かなかった。そのため、中の人である小桜自身がアバターよりも小柄である事も、リスナーにはばれてしまっている。

また、この事から「胸でコーラを飲む女」の二つ名を貰い、それに対するファンアートも数多く描かれている。小桜自身はその事も、良い気晴らしになっている様子(間章 夜桜おねえさんの深夜配信)。


冴月をモデルにした理由は、裏世界に赴き行方不明になった冴月への怒りや苛立ち、腹いせの感情から。しかし喋りは冴月に寄せておらず、小桜自身の地声そのままである。また、冴月が浮かべなかっただろう表情も、小桜自身が腹いせの一環として見せているため、色々表情豊か。

現在「夜桜」は、Vtuber「夜桜お姉さん」として、それなりに人気を得ている。ネットのVTuberコミュニティの評価も意外に高く、突発的に深夜にライブ配信を行っても、千人以上の視聴者を集めるくらいの人気配信者になっている。

原作のファイル5と6の間では、空魚と鳥子が沖縄の那覇市で打ち上げを行った際。二人から居酒屋の料理の写真が次々に送られてきたため、自身も夜桜として動画配信する際に、腹いせでデパ地下で料理や総菜を購入し、飯テロを行った(間章 夜桜お姉さんの飯テロ配信)。

ちなみに夜桜の男女の人気比率は6対4。その女性ファンの多くは、小桜自身のざっくばらんな喋り方と声質から、「年上のお姉さん好き」にクリーンヒットしているらしい


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