概要
会津佐哲氏の監修の下、ていお亭ていお氏が手がける日本の漫画作品であり、双葉社の月刊漫画雑誌『まんがタウン』にて、2015年4月号から連載されている。
幕末の偉人の一人である山本八重(後の新島八重)を主人公として、幼馴染みの高木時尾(後の藤田時尾)をはじめとした友人らと開いた鉄砲道場や、会津全域を舞台に様々な騒動を巻き起こすほのぼのとした時代劇ギャグ漫画である。
元々は、大河ドラマ『八重の桜』の放送により、一躍話題となった会津若松のご当地キャラである「八重さん」のWEB漫画として始まった『萌えの桜』が原型であり、これが好評を博してまんがタウン編集部の目にとまり、ていお氏が独自にキャラデザインをし直して、同誌で連載することとなったという。
単行本が1巻まで発売されているが、「自分が想像していたより利益が出なかった」、「編集さん等の他人から制約を受けず、自由に創作したい」という作者側の理由で打ち切りとなっている。
登場人物
山本鉄砲道場
山本八重(やまもと やえ)
本編の主人公。
会津藩の砲術指南役『山本家』の娘。会津が財政難から鉄砲を減らそうとしているという噂を聞いたことがきっかけで、お国を守るためにはなくてはならない鉄砲の素晴らしさや重要性を世間に広めるべく、友人と共に鉄砲道場を起ち上げ奮闘する。常に元気いっぱいで明朗快活なお転婆娘で、「鉄砲狂(がんまにあ)」と呼ばれるほど鉄砲が大好き。身長が低いことを気にしており、指摘されると激怒する。小柄なのに反して実は巨乳。
高木時尾(たかぎ ときお)
八重の幼馴染みで親友。
会津藩大目付である高木小十郎の娘。鉄砲の素晴らしさを広めるため鉄砲道場を開いた八重を応援し、後に自身も彼女の鉄砲道場に入門して一員となった。とても温和かつお淑やか性格で、八重にとって一番の理解者であり、奮闘する彼女や道場の友人たちを温かく見守る。また、八重を含むやたら個性的な門下生たちのブレーキ役で、作中において最も常識人でもある。
日向ユキ(ひゅうが ゆき)
八重の友人でご近所さん。
会津藩町奉行である日向左衛門の娘。八重や時尾とはなぎなた道場で一緒に稽古をしたりと親しい間柄で、後に八重が開いた鉄砲道場に入門する。八重や時尾のことを「ねえさま」と呼んで大変慕っており、特に八重のことが大好き。普段は比較的常識人なのだが、彼女のことが大好きすぎて時折その愛情を爆発させて奇行に走ることがある。その際は口調が会津弁になる。
山川操(やまかわ みさお)
八重の開いた鉄砲道場の門下生。
会津藩の家老『山川家』の娘。八重が父の言いつけからなぎなた道場を制覇して回ったことがきっかけで、八重を道場を荒らしまわる妖怪と誤解し、彼女の鉄砲道場に道場破りとして現れた。そこで八重と一戦交え、誤解が解けた後は彼女の鉄砲の腕前と人柄に惹かれ、鉄砲道場に入門し最初の門下生となる。真面目で正義感に溢れ、八重と張り合えるほど腕っぷしも強いが、不器用でどこか抜けている天然ボケなところがある。
テツ
八重たちが“合宿”と称した湖畔での鉄砲修練の際に拾った会津犬。招き猫のような容姿だが犬である。
猟師に飼われていたが小柄かつ短足で狩りができなかったことから猟犬に向かず、捨てられてから真の主を探して彷徨っていたらしい。
銃声の度にビクついて逃げ出してしまうほど臆病だが、八重に助けられ鼓舞されてからは立派な猟犬を目指していくようになる。