本記事では、食材としての面を中心に解説する。
概要
細長くてたくさんのひげ根が生えた「芋」。
細長い形も合わさるとゴボウみたいな根っこの野菜に見えるが、「地下茎」と書くように一応は茎である。
熱帯から温帯にかけての地域で栽培され、熱帯地方で主食とされるヤムイモ、高級食材の自然薯(ヤマノイモ)もこの仲間。というか山芋とは本来自然薯を指し、長芋というのは中国原産の栽培種。
また細長いものばかりではなく、ヤマトイモという種類は球形をしている。これらも山芋に含めて見られることが多いが、あくまでも本来は自然薯の事なのだ。
ちなみに粘りは自然薯の方が強いほか、やはり天然物のプレミアということで高価なことで知られる。料理を題材とする作品では、山芋を利用する場合に自然薯が使われがち。
基本は地下茎を食酢が、葉の付け根にできるむかごも食べられる。栄養は他の芋と同様に炭水化物中心だが、長芋は水分の割合が高く、その分だけ炭水化物の割合は低くなっている。
最も一般的な食べ方は、すりおろしてとろろ。もちろん加熱しても食べられるが、とろろのような粘りは失われる。粘り気は自然薯で強く長芋で弱い。自然薯が高級食材で長芋が汎用品の関係にある。
山芋の皮をむいた表面、またはとろろに触れるとかゆくなることがある。この点を性表現に利用されることがある。