概要
CV:福田信昭
真野によって宮女候補として見出された銀河が都への旅の途中で立ち寄った(雨に降られた上に山賊が出る、ということで足止めを食らっていた)瓜祭(かさい)村で渾沌とともに義侠団を務めていたひげ面の大男。
銀河曰く「図体ばっかりでかい人」
真野の依頼で銀河一行を山賊から守る護衛の仕事を請け負うことになる。
その際、銀河が「山賊出て来ないかなぁ」と言ったのを聞いて「物騒なことを言うもんじゃない」と窘めるが、銀河に「だって、あんた達、散歩してるだけでお金貰うつもり?」と返されて、「なんちゅうアマっ子だ」とあきれ返る。
その後、山賊退治が縁で知り合った県知事の娘を娶って役人となり、名を「幻影達(イリューダ)」と改める。しかし、役人としての退屈な生活に飽き飽きしていたところ、自らにくっ付いて県知事の家に居候をしていた渾沌から宮廷の役人が権力争いに明け暮れており、国が乱れていることを聞かされ、挙兵の話を持ち掛けられ、それに乗って挙兵する。(ただし渾沌にも幻影達にも現政権を打倒した後の具体的な改革案などなく、挙兵自体が単なる『退屈しのぎ』の為に、まったくの気まぐれで行われたものでしかなかった。双槐樹涙目)
反乱が大規模になっていくに従って、徐々に野心が芽生え始め、素乾城及び後宮を攻略し始めた頃には「俺は皇帝になるんだ!」と宣言し、銀河達の身を案じて停戦交渉に出向いた双槐樹を馬小屋に幽閉、全幅の信頼を置いていた渾沌と袂を分かつ。
渾沌が考えた後宮脱出作戦(渾沌を人質にして宮女が全員脱出するまで幻影達軍に手出しさせない)においては、銀河が渾沌に突き付けた銃の撃鉄が落ちっぱなしになっていたことに気づいていながら、あえて見逃した。渾沌はそれを「長い付き合いだったから、餞別のつもりだろう」と分析している。
素乾王朝打倒後、自ら皇帝に即位し、新周という王朝を立てるも、そもそも前述の通り、この反乱自体が何の思想も政治的目的もなく、人心を収斂する為の草の根運動もせず、ただ「退屈しのぎ」の為に起こされた場当たり的なものに過ぎず、さらには全軍の長としての意思決定を渾沌に依存しきっていた(名目上の将軍は幻影達であるにもかかわらず、後宮の使者として将軍との面会を求めた銀河が兵士に連れてこられたのが幻影達のところではなく、渾沌のところだったことからもそれが窺える)幻影達が渾沌というブレーン無くして、まともな為政者になれるはずもなく、わずか三年で玉座を逐われ、最期は故郷の瓜祭村で刑死している。