概要
「ヤングマガジン海賊版」2014年第35号から2015年第35号、および「eヤングマガジン」2015年第36号から2016年第33号かけて掲載された。
不死身の无・藤井八雲と不老不死を与える幻の種族｢三只眼吽迦羅｣の生き残りである少女パイが人類と世界の破滅を企む鬼眼王シヴァとの戦いに終止符を打った12年後の世界が舞台になっている。
あらすじ
世界を浄化しようとする鬼眼王との戦いに勝利した八雲達の活躍により世界に平和が訪れた。それから12年の月日が経ち、八雲は｢妖撃社｣の一員として世界に散らばる獣魔の卵の処分を請け負っていた。
ある日、宇宙ステーションにて獣魔の卵を産む女王獣魔｢エキドナ｣を目撃し、人類に多大なる被害をもたらすかもしれないと危惧しつつも一旦地球に帰還する。しかしその後フランス・パリから新たな妖魔の卵の駆除依頼が「妖撃社」に持ち込まれた。
しかし、｢妖撃社｣社長・李鈴鈴は一度に複数の妖魔の卵が出現するという、この怪しい依頼を警戒し、パイと八雲、そしてかつて「サンハーラ」阻止のため共に戦ったハズラット・ハーンと綾小路葉子を呼び寄せ、万全の態勢でパリへと向かう。
だがそこで一行はノルマルテ・ウリュプスの襲撃を受け、ハーンと葉子の娘であるセツ、そしてパイの2人がさらわれてしまう。
さらわれた2人を捜索しようとした八雲たちの前に、ノルマルテと組んで八雲の不死の力を狙う、工藤千夏、渡部唯華、有村沙雪と名乗る3人の女子高校生が立ちはだかる。世界の滅亡を防ぐため、八雲の力を必要とするノルマルテ、その計画に後から参加し、別の目的を持って八雲の力を狙うゲゲネイス・ド・ギガンテス、そして仲間を救うために奔走する八雲たちの三つ巴の戦いが展開される。
そんな中、新たな鬼眼王となった三只眼吽迦羅・カーリーは、宇宙空間を彷徨(さまよ)うエキドナを発見し、月の居城から地球へと降下を開始する。
登場人物
前作からの登場人物
今作からの登場人物
2000年以上前から生きる青年。その正体はベナレスによって作られた合成獣｢グリフィン｣。
｢時間加速｣と｢合成｣の力を持つ。美智瑠、千夏、唯華、沙雪の親代わりでもある。
人間だが獣魔術を扱うことが出来る女子高生。生まれつき心臓が悪いため普段は車椅子で生活している。
獣魔術を扱うことができる女子高生。元気で真っ直ぐな性格をしている。
獣魔術を扱うことができる女子高生。冷静な皮肉屋でお姉さんぶっているが、非常に涙もろい性格。
獣魔術を扱うことができる女子高生。いつも悪ふざけをしている、甘えん坊で天然な性格。 険悪なムードが苦手で、仲間内での調整役を担っている。
右目に眼帯をつけた、短髪オールバックの壮年の男性。かつては九頭龍将の配下の一人だった。
戦うことにしか喜びを感じない。
顔の下半分をバンダナで覆った長髪の男性。元は低級妖魔でロングコートを着用している人間の姿に化けている。
カーリーに仕える護衛妖魔。同じ護衛のウルベルと共に行動している。
カーリーに仕える護衛妖魔。同じ護衛のガルベルと共に行動している。
用語
- エキドナ
ベナレスが試作用として作った女王獣魔であり、獣魔と魔獣のハイブリッド。獣魔の卵を産むことができ、また獣魔達の親でもあるので彼女に向けて獣魔術を使おうとすると無効化される。
他の獣魔と違ってその姿は一つの街を覆うほどの巨体である。
- 闇の怪物(やみのモンストルム)
人間とは異なる妖怪、妖精、幻獣、化け物などの種族といった幻想世界の住人。
前作で言うところの妖魔、闇の者。独特の「精(じん)」の滲出が見られるため八雲は一目で人間かそうでないかを見分けることができる。
- 能力(ハビリターズ)
多種多様の強力な異能力のこと。戦闘向きや治癒、分身の創造などもそれに当たる。
- 亜種獣魔
｢幻獣の森の遭難者｣に登場した新獣魔術。制作者は不明だが、ノルマルテが美智瑠に与えた。
千夏達は美智瑠に使用権を貸し与えられているため獣魔術を扱うことができる。
