「ああ…見える」
「はた目からじゃあわからねえが、首の上あたりに肉のうすい『弱所』が見える」
(原作237話 バリーの台詞より)
概要![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
「弱所突き」とは、漫画「金色のガッシュ!!」の作中に存在する概念、及びそれを可能とする技法を指す言葉である。
アニメ「金色のガッシュベル!!」では、バリーの成長やアンサー・トーカーの設定自体が描かれないため未登場。2025年現在では漫画版でのみ登場する概念となっている。
尚、2025年現在では作中・公式情報ともに詳細な設定が明かされたわけではなく、未知数な点も多い。
当記事でも作中描写や公式情報を参考にしているものの、筆者の解釈も多少なり入り混じってしまうことだけはご了承願いたい。
詳細![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
まず前提として、作中世界では生物・物体・魔物の術などのあらゆるものに「弱所」なる箇所が存在している。
弱所は基本的に自然と発生・存在するようだが、原作240話ではバリーがキースに「曇った目で術を放っても力の焦点が合わない。その隙が弱所となる」という旨の発言をしている。
よって、魔物の術の弱所は使用者の状態によって発生してしまうこともある模様。
現実の武道における雑念・邪念のような概念だろうか?
そして「弱所突き」とは、対象の弱所を的確に突くことで威力差を大きく覆す技能を指す。
弱所突きは技能の一種なので、術や魔物固有の能力とも異なる。つまり、心の力や魔力を消費するデメリットすら発生しない。
体得さえできれば、常に無償で多大なアドバンテージを得ることのできる強力な技法である。
昨今のゲーム用語になぞらえた例えとして、ファンからは「全ての攻撃がクリティカルになるようなもの」「いつでも自由にクリティカル攻撃を連発できるもの」等と表現されることも。
●効果について
では具体的に、弱所を突いた場合にはどれだけの威力差を覆せるのか?
これに関しては、作者ブログ「雷句誠の今日このごろ。」にて技量が優れていれば3倍以上もの威力差を覆せることが判明している。
実際の回答では、以下のような解説がなされている(同ブログ2008年05月30日分より引用)。
- 1:原作240話でゴデュファ状態のキースが放ったディオガ・ギニスドンは、通常時の3倍、あるいはそれ以上の威力があった。
- 2:それを打ち破ったのが、弱所突きのディオガ・ゾニスドンである。それだけバリー自身の技量、弱所を見極める目が凄まじかった。
ただし、3倍以上もの威力差を覆したのは「バリーの技量が優れていたから」というニュアンスであり、「弱所突きをすれば必ず3倍以上の差を覆せる」とは回答されていない。
よって、清麿とデュフォーの弱所突きが常に3倍以上の差を覆しているのかは曖昧なので、混同しないよう注意していただきたい。
●弱所を突くには
では、実際に弱所突きを行うにはどうすればいいのか?
まず前提として、魔物も人間も弱所を肉眼で捉えることはまず不可能である。
実際の作画上でも、弱所となる該当箇所に凹みや色分けがされているわけではないため、メタ的な視点に立つ読者ですら弱所を目視することはできない演出となっている。
つまり、弱所は単なる視力の良さや観察力等で見極められるわけではなく、ある種の第六感のようなものが関わっている概念だと思われる。
そして作中では、弱所突きの実行方法として以下の2つのみが確認できる。
- 「強者の目」を得ることで、肉眼で弱所を捉えられるようになる。
- アンサー・トーカーに目覚めることで、理屈や過程を無視して「弱所はどこか?」という「答え」を出す。
事実、魔物と人間を合わせて200人もの参加者がいる「王を決める戦い」においても、弱所突きを行ったキャラクターはバリー・清麿・デュフォーの3名のみ。
実行可能な強者がごく僅かな点からも、弱所突きが如何に実現困難な技能なのかが読み取れる。
●深掘り:「強者の目」はどのように体得するのか?
では、アンサー・トーカーはまず後天的に体得不可能な異能力だとしても、「強者の目」を体得するにはどうすればいいのだろうか?
これに関しても、バリーが「強者の目」を体得した瞬間の描写や設定が明かされてはいないため、現状ではファンの想像に留まるのみとなっている。
だが、以下のような点から逆説的に考えた場合、「強者の目」の体得には「血の滲むような修練」と「実戦での極限状態、死ぬほどの重傷」の両方が必要だと考察できる。
- 1:実力者かつ修練を重ねている魔物として、ブラゴ・ゼオン・アシュロンの3名が挙げられるが、彼らのいずれも「強者の目」を使用している描写が一切無い。
- 2:更に、デュフォーの指導を受けて過酷な修練を積んだガッシュ・ティオ・ウマゴンですらも「強者の目」を開眼させたような描写が無い。
- 3:バリーも修練を重ねているのは同じだが、上記6名との違いとしてエルザドル戦にて角を1本失う重傷を負い、胴体からも滝のような血を流し、エルザドルの実力に恐怖するという凄まじい極限状態を経験している。
弱所突きが可能な者![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
前述の通り、弱所突きが可能なキャラクターはバリー・清磨・デュフォーの3名のみなので、ここでは彼らについての補足をしていく。
また、ファンから「このキャラも弱所突きができるのではないか?」と考察されているキャラクターもいるので、それらに関しても記載する。
●弱所突きが可能なキャラクター
グスタフ曰く「戦いを重ねて得た強者の目」により、肉眼での弱所突きが可能となった。
キース戦にて弱所突きを披露し、最大呪文の撃ち合いでは3倍以上もの威力差を覆す圧倒的な実力を見せた。
・高嶺清麿
原作のリオウ戦にて死亡し、復活を機にアンサー・トーカーへ覚醒。
同時に弱所突きも可能となり、以降の戦いで大いに活用している。
先天的にアンサー・トーカーとして目覚めているため、物語開始時点から弱所突きが可能であった。
ロップス戦にてディノ・リグノオンをザケルで撃ち抜いたシーンも、まず間違いなく弱所突きなので、作中で最初に弱所突きを披露したキャラクターでもある。
また、作者ブログ「雷句誠の今日このごろ。」では、弱所突きに関してはバリーの方が清磨とデュフォーより優れているという旨の回答がなされている。
具体的には以下の通り(2008年07月01日分より引用)。
- 魔物の戦いにおいて、人間(本の持ち主)は司令塔を担う。魔物への指示が遅れれば弱所への攻めも遅れてしまう。
- そのような理屈を前提として実戦で考えた場合、バリーは単独で弱所をすぐに見極められるので、本の持ち主と距離を置いてしまっても弱所突きができる。よって弱所突きに関してはバリーの方が優れている。
●ファンから「弱所突きが可能なのではないか?」と考察されているキャラクター
上記3名を除き、作中で「弱所」をいう言葉を発した唯一のキャラクターであるため(原作258話)。
原作289話で不意のザケルガをくらったクリアですら「急所」という表現だったため、ゼオンは少なくとも弱所という概念を明確に知っていると解釈できる。
・玄宗
魔物の初級呪文3発でも傷一つ付かないセウシルに素手の拳1発でヒビを入れるという有り得ない威力を発揮しているため。
単に拳が硬すぎるだけかもしれないが、玄宗は中国拳法の高等技術すら体得しているため、過酷な鍛錬の中で弱所突きが可能になっていてもおかしくない……かもしれない。
ガッシュ戦・ゼオン戦ともに、アンサー・トーカーに酷似した「特別な勘」なるものを何度も発揮しているため。
アンサー・トーカーに酷似している以上、応用として弱所突きが可能となってもおかしくない。
余談![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
●言い回しについて
意外にも(?)「弱所突き」という表現は作中で一度も用いられておらず、原作終了時点では以下のような表現がなされている。
- 「弱所」が見える(原作237話:バリー)
- 「弱所」を突かれれば(原作240話:バリー)
- 「弱所」を見切る(原作258話:ゼオン)
とはいえ、作者ブログ「雷句誠の今日このごろ」にて「弱所突き」という言葉が何度も使用されているため、公式用語と見なして問題ないだろう。
ちなみに、同ブログでは以下のような関連表現も用いられている。
- 「弱所」への攻め
- 「弱所」を見極める目
●よくある誤字
ネット上では偶に「弱小突き」や「弱所付き」等と書き込まれることもあるが、いずれも誤字なので注意していただきたい。
文字通り「弱」い「所」を「突く」概念だと覚えれば変換ミスも防止できるだろう。
関連タグ![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
ヴィンセント・バリー……弱所突きの代表ともいえるキャラクター。
高嶺清麿&デュフォー……同じく弱所突きが印象的なキャラクター。
アンサートーカー……弱所突きに関連した異能力。