「君の本は何色だい?」
「僕の本の色は空色さ」
「大丈夫だ、ロップス…… 途中で力尽きたりはしないさ…」
「言っただろ?」
「おまえを王にするってな」
プロフィール(仮)
(※)アポロは清麿達と異なり、公式書籍においてプロフィールが一括で明かされているわけではない。
よって、各情報の後ろに引用元を付け、暫定的なプロフィールとして記載する。
フルネーム | アポロ・ジェネシス | 作者ブログ「雷句誠の今日このごろ。」 |
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英語表記 | APOLLO GENESIS | 「金色のガッシュ!!2」第7話 |
誕生日 | 12月20日 | 作者ブログ「雷句誠の今日このごろ。」 |
年齢 | 26歳(※注1)→39歳(仮)(金色のガッシュ!!2) | 作者ブログ「雷句誠の今日このごろ。」 |
国籍 | アメリカ | 公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」 |
現職 | いち財閥をまとめる社長/すごい財閥の跡取り(※注2) | 原作76話/作者ブログ「雷句誠の今日このごろ。」 |
CV | 関俊彦 |
(※注1)作者ブログで回答されたのが連載終了後のため、初登場時の年齢なのかクリア編時点での年齢なのかは不明なため続編のガッシュ2での彼の年齢39歳と仮定。
(※注2)同じく作者ブログでは、アポロが自分の家を「小さな財閥」と言っているのはあくまで謙遜だと補足されている。
概要
ロップスの魔本(セルリアンブルー/空色)の持ち主。
邂逅編時点での台詞とはいえ、既にブラゴやエシュロスといった強力な魔物との戦闘を経験してきた清麿に「この男、今まで戦ってきた誰よりも強い」とまで言わしめた正真正銘の「天才」。
現にその実力は非常に高く、ファンの間でも作中トップクラスの本の持ち主として必ず名前が挙がるほど(詳細は「実力」の項目を参照)。
また、ナゾナゾ博士やデュフォーへと続いていく「魔物が魔界に帰ってからもガッシュ陣営に協力し続けてくれるキャラクター」の第1号であり、石版編・ファウード編・クリア編の全てでガッシュ達を支えてくれた今作における裏方代表とも言える存在。
人物像
容姿
金髪のショートヘアにやや色白な肌、穏やかな目つきが特徴的な美青年。
公式情報として身長が明かされてはいないが、身長172cmの清麿と対峙しても特に身長差を感じられないため、やはり長身な方だと思われる。
初登場~再登場までは「旅人」としての服装をしており、ゆったりとした縦縞のシャツに緑色のズボンを着用し、大きな深緑色のマントを羽織っていた。
ちなみに、公園で清麿と話した時やガッシュ戦後にはマントをレジャーシートのように敷いていたこともある。
そしてロップスが魔界に帰されてしまってからは、財閥の跡継ぎとなったことで赤いスーツと赤ネクタイを着用。石版編以降も同じ格好で登場するようになる。
また、アポロ=アポロン(ギリシャ神話の太陽神)という繋がり故か、ネクタイやスーツの背中に太陽のマークが描かれている(スーツの背面は原作76話で確認可能)。
性格
基本的に穏やかであり、ロップスと共に気ままな旅を楽しむことができる伸び伸びとした心の持ち主。
公園で子ども達に誘われるまま楽器を演奏したり、初対面の清麿にも自身の旅や考えをゆったりと語る等、誰に対しても友好的に接する面も描かれている。
とはいえ、決してただのらりくらりとした人物というわけではなく、ガッシュ戦においてロップスの真剣な姿勢を見た時には王になることを決意する等、自身の言動を省み、仲間のために意志を新たにする熱い面も持ち合わせている。
実力
清麿から前述の評価をされるだけあり、本の持ち主としての実力は作中最強クラスに匹敵する。
さすがに「3強」たる清麿・デュフォー・シェリーと比べればやや劣るかもしれないものの、作中に登場する大多数の本の持ち主とは比較にならない圧倒的な実力を有している。
それこそ作中最強クラスの魔物であるゼオンからも「久々に面白い相手だ」と暗に実力を評価されているほど。
疑似アンサー・トーカー(仮称)
アポロが作品内外で強者と見なされる一番の理由は、彼が持つ「特殊な才能」である。
公式情報としてアポロの能力の正式名称が明かされてはいないものの、作中で清麿が「特別な勘」「敵の動きを読み危険を察知する才能」と称している通り、限りなくアンサー・トーカーに近い特殊能力を生まれ持っていることが示唆されている。
現に作中でも、
- 初めて手にする楽器でも、公園の子ども達どころか清麿すら感心するほどの音色を奏でることができる。
- まだ清麿が魔物の本の持ち主だとわかっていなかったにもかかわらず、「君の本は何色だい?」と清麿が本の持ち主だという前提の問いかけをする。
- 目を閉じて笛を吹き、のんびりとした雰囲気で歩いている最中、明らかに視覚外であるアパートの上階から植木鉢が降ってくることを察知し、ロップスを制止して怪我を予防する。
- リグロンで持ち上げた大岩が自身の頭上で破壊され、無数の岩となって降り注いできた時、清麿達の方を見たまま(つまり岩が降ってくるタイミングや位置を一切確認せずに)全ての岩を回避し、最後の1つだけ掌でキャッチするほどの余裕を見せる。
- 清麿がラシルドを唱えた際、まだラシルドの「攻撃を跳ね返す」という効果を知らないはずなのに、大岩が跳ね返ってくる前から回避行動を取り無傷でやりすごす。
- 同じく清麿がバオウ・ザケルガを唱えようとして不発に終わった際、「やはりハッタリか… 力を感じないからおかしいと思った」と術が不発になることを予め確信していた様子を見せる。
- ゼオンの「逃げられない手の動き」こそ振り切れなかったものの、いざザケルを撃たれた時には完璧なタイミングでリグロンを発動し、真正面かつ超至近距離からのザケルに対して緊急回避を成功させる。
- アンサー・トーカーによって「攻撃を回避する答え」を出せるデュフォーに対して、ほぼ全てが回避されたとはいえリグロセンを一発だけ命中させ、右肩から明確に出血させる。
- 原作125話では上空から放たれた術(おそらくギガノ・ビレイド)をホテルの室内にいながら察知する、原作191話ではファウードの茂みから放たれたガズロンを飛行機の中にいながら察知する等、視覚外どころか遥か遠方からの攻撃も事前に察知して他者へ警告することができる。
といったように、アンサー・トーカーでなければ説明のつかないような行動が度々見受けられる。
ただ一方で、
- ガッシュ戦ではラシルドこそ発動直後に効果を見切っていたものの、ザケルに対しては効果を事前に把握していたような様子が見受けられない(一応「君の力は雷だね。かっこいいな」と余裕の笑顔を見せてはいたが)。
- オランダでゼオンを見かけた際にも、彼が振り向いて顔を見るまで別人だとは確信していないようだった。
- 上述のように、ゼオンの「逃げられない手の動き」を完璧に振り切ることはできず、ゼオンがマントを伸ばしてリグロンを止めた際には「何!? あそこから止めた!?」と予想外の一手であったことが明示される。
等、状況や対象によっては直感が上手く働いていない(ややムラがある)ような描写も散見される。
とはいえ、前述したような多くの行動、特に「相手の術の効果や発動タイミングを初見で完全に見抜く」「攻撃を見ずに回避する」「視覚外からの危機を事前に察知する」等はやはりアンサー・トーカーでなければ実行しようもないはず。
そのため、「アンサー・トーカーには少々劣る部分もあるが、限りなく近い」という意味合いも込め、ファンからはアポロの能力を「疑似アンサー・トーカー」と仮称されることもあるほど。
作中での戦闘描写、及び考察
ここまで述べてきたような特殊能力を持つため、作中での戦闘シーンは僅か2回ながらも充分に強者であることが伝わる描写となっている。
現にガッシュ戦では、ロップスの強い意志を垣間見るまでは「力試し」や「ゲームを楽しむ」ような感覚で戦っていたにもかかわらず、当時のガッシュと清麿を圧倒し、戦闘開始から互いに術を数発打った時点で本を奪って燃やせる状態にまで持ち込んだほど。
そして、ゼオン戦ではさすがに終始圧倒されてしまったものの、なんとアポロが負ったダメージはマントを少し燃やされて右腕が焼けたのみであり、ロップスに至っては無傷であった。
もちろん、ゼオン側が初級呪文のザケルしか使わず、壁際に追い込まれた時に痛め付けられなかったのも大きいが、ゼオン&デュフォーを相手にして重傷を負わされなかったというだけでも充分に快挙である。
後のファウード編にて、ゼオンはデュフォーを後方に控えさせた状態でもリオウに一方的に重傷を負わせ、いざデュフォーを動かせばバオウ覚醒直後かつアンサー・トーカーに目覚めたガッシュ&清麿すら短時間で圧倒するほどの実力だと明かされたため、逆説的にアポロの危機対処能力がどれほど優れていたのかが窺える。
また、
- アンサー・トーカーに近い能力を持っており、初見の術やブラフをも見抜くことができる。
- ロップスの術は「術そのもの」で攻撃するというより、「周囲に存在する物を持ち上げて」攻撃するタイプの呪文である。
という2点から、メタ的に見てもキャンチョメのシン・ポルクに対して非常に相性が良いため、清麿やデュフォーと並び「シン・ポルクを確実に破れるキャラクター」として名を挙げられることもある。
総じて、アポロはまさに「常人」を超えた「天才」であり、作中でも屈指の実力を持つ強者だと断言できるだろう。
活躍
初登場は原作59話。
アメリカ合衆国を拠点とする財閥の御曹司ではあるのだが、「跡を継ぐ前の最後の自由を味わうため」として世界中を旅していた。
ロップスとどこで出会ったのかは明言されていないが、
- 公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」にてロップスの降り立った場所がインドと明かされている。
- 原作9巻の中扉でも、インドの川のような場所でロップスを見かけたシーンが描かれている。
という点から、おそらくインドで遭遇したのだと思われる(少年サンデーコミックス版の中扉は、公式ファンブック「金色のガッシュ!!20周年ありがとうなのだ!ブック」に全て収録されているため、現在でも確認可能)。
当初は魔界の王を決める戦いには興味を持たず、遭遇した魔物とパートナーに対しては適当にあしらい続け、魔本すら燃やそうとしなかった。
そんな中、モチノキ町を訪れた際に高嶺清麿と出会い、語らいの末に彼とパートナーであるガッシュ・ベルに興味を持ち、初めて自分から戦いを申し込む。
戦闘開始から余裕を崩すことはなかったが、「やさしい王様になる」という明確な目標、及びそれに基づく「勝利への執念」をガッシュと清麿から感じ取り、かつザケルを受けたロップスが傷を負いながらも立ち上げる姿を目の当たりにし、
「ロップス、王様になろう」
と決意。
最後には清麿をして「覚悟を決めた顔」になり、滝のような汗を流しながらも気力を振り絞り、ディノ・リグノオンを維持するほどの意志を見せた。
そうして渾身のディノ・リグノオンとバオウ・ザケルガのぶつかり合いの末、互いに力を使い果たして引き分けに。
戦闘後には清麿から家までの地図を書いてもらっていたものの、ロップスが気の向くままに高嶺家とは反対方向へ行ってしまったため、夜に合流することはなかった。
アポロは「余計な戦いは避けたい」と立ち去ろうとするが、ゼオンに引き止められる形となり、郊外での戦闘となってしまう。
アポロは自身の能力を総動員し、全力で応戦したものの、さすがに作中最強クラスの実力を持つゼオンを相手では力の差がありすぎたため、防戦一方となってしまう。
前線に出てきたデュフォーもアンサー・トーカーを持つため致命傷を与えることができず、結果的にはザケル数発のみで敗北となり、ロップスとの別れの挨拶すら許されないまま本を燃やされてしまった。
その後は旅を終わらせて帰国したようで、再登場時には社長に就任。
仕事で日本を訪れた際に清麿を訪ね、自身の顛末を話し、
「ロップスの住む世界の王を、あんな奴にさせないでくれ!!」
と、作中で初めての涙を流し、清麿と固い握手を交わして想いを託した。
そうして財閥の跡取りとなった後は、
- 石版魔物編ではデボロ遺跡の近くにガッシュ陣営用の宿を取り、(作中では破壊されてしまったものの)緊急時用の車も用意しておく。
- ファウード編ではファウード付近(ニュージーランド)への飛行機を貸し切りで用意し、一向を安全に送り届ける。
- クリア編では最終決戦にて、ロッキー山脈までの空路を用意する。
といったように、ガッシュ達に貴重な移動手段を何度も提供しており、まさに「裏方代表」とも言える手厚いサポートをしてくれた。
原作最終回では、社長室と思われる場所でロップスからの手紙を読み、嬉しそうな笑みを浮かべている。
金色のガッシュ!!2にて(ネタバレ注意!)
活躍
第7話にて、清麿のスマホ画面に名前のみ先行登場(このシーンで初めて正式な英語表記が判明した)。
具体的な相談内容は明かされていないが、前後の流れから察するに「遺跡を公開して観光名所にするにあたり、ミイラを狙って再び襲撃されることは避けたいため、どうにかして運び出したい」という旨だったと思われる。
また、同話にて世界各地へ飛び散った本の中にロップスの本が含まれているのかは不明だが、遺跡から発見されたミイラの中にはロップスと思わしきものも含まれている。
そして、第17話にて遂に本人が再登場。
やはり前述の電話が伏線だったようで、ニ組の『カード』に邸を襲撃されたシェリーの元へ、ヘリコプターで漆黒の棺を運びに現れ、ブラゴの復活に大きく貢献した。
ブラゴ&シェリーが激闘の末ジリオンを撃破した後は、飛行機を手配してガッシュ・清麿と共に搭乗。
ネバダ州にいるナゾナゾ博士の元へ向かう2人に同行する形となり、機内で『カード』陣営や現在の博士についての情報を共有した。
余談
クロードとは別人
白黒かつ容姿が似ているので一部の読者から誤解されていたが、今作で初登場したシェリーの夫・クロードとは全くの別人なので注意。
クロードが初登場した第17話から長らく誤解したままのファンも極一部いたが、第20話にてアポロとクロードが行き違いで登場したため、アポロ=クロード説は完全に否定されることになった。
関連イラスト
関連タグ
金色のガッシュ!! 金色のガッシュベル!! 金色のガッシュ!!2
リオウ……同じくゼオンと戦った魔物。
ナゾナゾ博士……同じく「魔物が魔界に帰ってからもガッシュ陣営に協力し続けてくれた」本の持ち主。
カフカ・サンビーム……アポロと同じく「アンサー・トーカーに近い能力を持っているのでは?」と考察される本の持ち主。え?「僕の名前はウマゴンだよ」って!?そんなことは言わなくてもわかってる!!!
ロブノス……原作59話の回想シーンにて交戦したことが判明している魔物(後に作者ブログでも「ロブノスです」と明言されている)。