概要
通称「投影魔術《グラデーション・エア》」。
自己のイメージから魔力によってオリジナルの鏡像を作り出す魔術。
「強化」「変化」の最上位に位置する魔術系統でもある。
しかし、その高度さに反して非常に効率の悪い魔術。
まず投影自体にも莫大な魔力を要するうえ、本来存在しないモノを複製する都合上、存在しないモノが存在する矛盾を正そうとする「世界の修正力」が働き、それに抗う為に維持するのにも莫大な魔力を必要となり、それでも数分間しか持続できず、破損しただけで霧散する場合もある。
そこまでしてもオリジナルには届かないことも多く、ちゃんとした材料でレプリカを作った方がよっぽど手軽で実用に耐えるとされるレベル。
遠坂凛曰く「十の魔力を使って剣を投影したとしても、その“剣の力”は三か四しか出ない」とのこと。
これは、人間のイメージなど穴だらけな為、本物の通りには作れない、という理屈である。
投影を形づくるのは術者のイメージである為、術者の中でのイメージが完璧でなければそもそも投影は成功しない。
また、先述した破損による霧散も、術者のイメージの破綻によるものでもある。
例えば「折れない剣」を投影したとしても、折れない剣などというものは存在しない。投影した「折れない剣」以上の神秘とぶつかれば刃こぼれするし、折れてしまう。しかし、投影した術者が投影の為にイメージしたものは「折れない剣」であり「いま折れてしまった剣」とは別物である。これによって術者自身が投影した幻想を否定してしまう形となり、結果としてイメージの破綻によって投影は霧散してしまう、というのが破損による投影の霧散の性質である。
その為、投影を扱う魔術師は、設計図を作成し、材質と性質、歴史などを考慮しながら、イメージの穴を少なくしていくのがセオリー。
対して、十の魔力を使って剣を“強化”した場合、その剣の力は二十にも三十にも跳ね上がり、その持続時間も投影も何百倍となる。
この使い勝手と実用的に扱うためのコストの悪さから、儀式だけに必要な失われた祭具を、数分間だけ代用するぐらいしか用途はない。
使い手
代表的な使い手。
しかし、本来は「投影」より下位に位置する筈の「強化」より簡単だと宣ったり、一度「投影」してしまえば維持にも魔力を必要としない、「剣」に関して宝具といった高レベルの魔術礼装さえ真に近いレベルでの複製を行えるなど、本来の投影に比べて異質な点も目立つが……?
カーシュラ
衛宮士郎以外で初登場した投影魔術の使い手。
カミュ・ペリゴール、アムレス・ヴォーダン
ロード・エルメロイⅡ世ことウェイバー・ベルベットの同級生。投影魔術の発展型の魔術「外殻投影」を研究している。
自身の宝具によって疑似的な投影魔術が使用可能で、作中では作業台を豪奢なダイニングテーブルに変化させるという使い方を見せた。
『ロード・エルメロイⅡ世の冒険』以降の作品で使用。
エルメロイⅡ世の「すぐさま使い潰す宝石なら数分どころか1秒もてば良い」という指導を受けて、疑似宝石を投影するようになった。疑似宝石は凛の魔力を偏光させる触媒に用途を限定しているため、少ない魔力で投影でき、実物の宝石を消費せずに済むことから経済的にも優れている。
概念礼装
レアリティ | ☆4(SR) |
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COST | 10 |
スキル | 自身のArtsカードの性能を15%アップする(最大解放時は20%アップする) |
ILLUST | 武内崇 |
初期から登場する概念礼装。
上位にフォーマルクラフトが存在している。