「おまえも殺されるんだぞ。今、そいつをやらないと!」
※以下は、小説版をもとに作成しています。
概要
城岩中学校3年B組男子出席番号18番。支給武器はS&W M19。
野球部で遊撃手を務める男子。相馬光子曰く、「どうというところのない平凡な男」。
クラスでは大木立道や新井田和志など、体育会系の男子と仲が良い。
主人公の七原秋也とは、同じ小学校でリトルリーグに属し親しかったが、彼が野球部でトラブルを起こして退部したのと、母親がロックミュージック(作中の国では退廃音楽とされている)に熱中する七原を快く思わなかったらしく、自然と疎遠になってしまった。また、政府に反発するようなことに対しては敏感で厳しい。
プログラムでは、小学校時代からつき合いのあった滝口優一郎と合流、行動を共にする。
野球部なだけあって反射神経や身体能力は高く、相馬光子の襲撃を何度かかわしている。自身を狙っていた相馬の本性を見抜き、即殺害することを主張するが、滝口の意見で渋々拘束に留めることに。
その後も相馬に対する警戒を緩めなかったが、滝口が就寝した後、相馬の巧みな色仕掛けに引っ掛かり、剃刀で傷つけられる。これも何とか退けるがついに堪忍袋の緒が切れ、目を覚ました滝口の制止を振り切り相馬に発砲。だが、放った銃弾が相馬を庇った滝口に当たってしまい、動揺した隙を突かれて相馬に頭部を金属バットで執拗に殴打され絶命。
27番目の死亡者。その後、滝口共々死体を海鳥に食い散らかされているのを偶然通りかかった七原に発見される。
相馬の危険性を強く警戒したことは正しい判断だったものの、滝口に言い負かされる、土壇場で色仕掛けに引っかかってしまうなど詰めの甘さが目立った。
容姿
身長は高めで、がっちりとした身体。クラスで三番目に低いの身長の滝口より、ひと回り大きい。
短く刈り込んだ頭が特徴。顔は十人並みで、頬骨の上に少しニキビがある。
映画版では原作の描写に反し、肥満体型となっている。
漫画版
支給武器は金属バット。
田口版漫画版では、原作では描かれなかった彼の視点からも物語が進行し、滝口と合流した時の顛末やプログラム中での切迫した心理描写が描かれ、また武器は滝口の申し出で交換したことになっていた。
最後は相馬に顔面と頭部に鎌を打ち込まれて死亡。死の間際まで、滝口を誤射したことと自らの不甲斐なさを泣きながら謝罪していた。26番目の死亡者。
「天使たちの国境」では中川有香の近所に住んでいて、小さい頃は「カッちゃん」と呼ばれるほど彼女と仲良くしていたことが、有香の口から語られている。
映画版
演じた俳優は横道智。支給武器は金属バット。
映画版では台詞がなく、人物像も作中で語られていない。相馬が着替えているそばで、滝口共々銭湯らしき場所で全裸に血まみれの状態で死亡している姿が描写された。26番目の死亡者。