(もうひとことオーケーですか、神様?)
「あんた、いい男になったよ」
※以下は、小説版をもとに作成しています。
概要
城岩中学校3年B組女子出席番号13番。支給武器はアイスピック。
3年B組の一番の美人である女子。
ハンサムな父親と母親、母親似の2つ下の妹・彩子との4人暮らしで、「ハナコ」という貴子が幼い頃から世話をしている賢い雌犬も飼っている。
小学校以来のつき合いで、隣のクラスのC組の北沢かほるという名前の親友がいる。
装いは派手だが、陸上部の短距離エースであり、県大会歴代2位の記録保持者でかつ学業も優秀なため、教師からも服装のことは大目に見られている。
「誰にも媚びず、美しくある」がモットーで、周囲から尊敬はされていたが、クールな性格の上プライドの高さに加え生来の人見知りも相俟って、クラスでは孤立気味であり、女子には特に親しい友人もいなかった。
だが、クラスメイトの杉村弘樹とは、家族ぐるみの付き合いをしている幼馴染。非常に仲がよく、周囲からは恋人関係にあると思われていた。また、杉村が中国拳法を習い始めたのは、彼女の叱咤激励によるところが大きい。
杉村に対して、内心では幼馴染以上の想いを寄せていたが、そこまではっきりしたものではなく、以前は陸上部の先輩に恋心を抱いており、それも先輩の卒業と共に過去のものとなっている(その先輩にはすでに彼女がいることもあり、交際を望むほど強い好意でもなかった)。
一方、新井田和志のことは、馴れ馴れしく言い訳がましい性格と精神的幼さ故に、千草からは嫌われている。1年の時、何かの拍子に2人が交際しているという噂が立ったことがあり、その時新井田が調子に乗った態度をとったのも、嫌われている原因のようである。
プログラムでは開始後、襲撃されるのを警戒して、出発直後に全速力で分校から離れ(この判断はゲームに乗った赤松義生から逃れることはできたが、結果的に杉村との合流の機会をふいにしてしまう)、杉村か、女子で比較的信用の置ける内海幸枝あたりと何とか合流しようとするが、途中で新井田和志と遭遇。
新井田から脅迫紛いの合流要求をにべもなく断るが、逆上した新井田に性行為を要求するような発言をされ、さらに杉村を侮辱されたことで頭にきて戦うことを決意。
足をボウガンで射抜かれながらも、どうにか新井田を刺し殺す。その直後、相馬光子に声をかけられ、彼女の尋常でない雰囲気を察して全速力で走るも撃たれ、致命傷を負う。最期は杉村に発見され、彼に看取られながら死亡する。19番目の死亡者。
美人で誰にも媚びない人物像や、自らの友人を侮辱した異性に、武器が貧弱ながらも力負けせずに勝利する、という活躍ぶりから、読者からの人気は高い。
原作ではあくまで目立つ脇役であり、主要キャラと言える扱いではなかったが(それでも死亡に至るまでの回想シーンなど、容姿も他に類を見ないほど事細かく描写されており、他の脇キャラより明らかに違う待遇ではあるが)、映画版では三村信史よりもエンドロールの名前が先に表示される(4番目)など、出番こそ少ないものの主要登場人物として扱われている。
容姿
「ギリシャ神話の戦いの女神のよう」と評されるほど、高貴な顔立ち。ちょっときつめの顔立ちで、クラス一番の美人。
切れ長の目のラインはややきついが、きゅっとほどよくとがったあごや、 引き締まった口元、すっきりした鼻梁のラインと相まって貴族的に見える。
メッシュの入った茶色の長い髪で、左耳に二つ、右耳に一つのピアス、左手の中指と薬指にはデザインリング、両手首計五つのブレスレット、外国のコインを加工したペンダントといったアクセサリーを多数身につけている。爪も長く伸ばしている。
容姿の描写は作中でも随一といえるほど細かい。
相馬光子も彼女には一目置いており、千草と対峙した際は「私よりも美人」と発言しており、女の容姿の評価に厳しい三村信史も「俺の好み」と評し、クラスメイトを皆見下している織田敏憲すらも「顔だけはちょっと綺麗な女」と評価している。
映画版では黒髪のロングヘアーで、デスゲーム中だというのに目立つ黄色いジャージを着ている。
漫画版のプロフィールでは、身長163センチメートル、体重51キログラムとされている。
映画版
「あたしの全存在をかけて、アンタを否定してあげる!」
演じた俳優は栗山千明。支給武器は折りたたみナイフ。
映画版では原作より表情が豊かで劇中で「神様」と何度も語りかけるなど、やや電波系の少女となっている。また、杉村に明確に片思いしている。
ゲームでは、原作通り新井田に脅しに近い合流を迫られ、杉村を馬鹿にされたことや新井田に誤ってボウガンの矢で顔を傷つけたことで激怒。焦って逃亡した新井田の背中を折りたたみナイフで切りつけ、転倒した彼に馬乗りになり、股間をメッタ刺しにして勝利した。
しかし、直後居合わせた光子からの銃弾を受け、瀕死の重傷を負う。その後の末路は原作と同様。21番目の死亡者。
なお、演じた栗山千明は当初は相馬光子役で選ばれていた(柴咲コウが千草役で選ばれており、役が変更となった)。また、本作の演技力を評価され、後に『キル・ビル』が誕生している。
漫画版
支給武器はアイスピック。
プロフィールでは陸上部に所属、ほぼ全科目を得意とし、ほぼ苦手科目は存在しないとされている。
プログラムでの行動は原作とほぼ同じで、漫画では新井田に勝利し、油断していた所を背後から光子に不意を突かれ、致命傷を負う。19番目の死亡者。
漫画版で行われた人気投票では、第1回・第2回いずれも8位に入賞。