「俺、琴弾のこと好きだぞ。ずっと、とても好きだったぜ」
※以下は、小説版をもとに作成しています。
概要
城岩中学校3年B組男子出席番号11番。支給武器は簡易レーダー。
主人公・七原秋也の友人である男子。
細身ながらも長身な上に強面、無愛想なため、他人から悪い印象を持たれがちだが、実際はシャイで心優しい少年。
千草貴子とは幼馴染で一番の仲良しで、あまりの仲睦まじさからクラスメイト達が恋人関係だと誤解するほどで、杉村本人もプログラム中に相馬光子と対峙した際、「一番大切」な存在だったと語っている。当の本人はクラスメイトの琴弾加代子に密かに恋心を抱いている。
幼い頃は前述の大人しい性格と、小柄で非力だったため虐められっ子だったが、小学校2、3年生頃から拳法を習い始め、かなりの腕前になっている。読書が趣味で中国の書物をよく読んでいる。
プログラムでは、出発直後に千草と合流しようと試みたが、戻ってきた赤松に気を取られている間に千草が全速力で走り去り、そのまま見失ったため合流の機会を逸する。
支給武器の探知機を使い、禁止エリア予定地を優先して島中を歩き回るが、発見した時には千草はすでに致命傷を負っており、その最期を看取る。
その後も島内を彷徨い、片想いの相手である琴弾を探す。一度七原達と合流し、川田から脱出作戦に誘われるが、琴弾を見つけることを優先、いくつか情報を交換した後、琴弾を見つけたら合流することを約束して別れる。
プログラムでは長い棒を棍術のように使って戦っているが、武器を持たなくても何丁もの銃を持っている桐山と互角に戦えるほどの戦闘能力がある。だが、本来のお人よしな性格が災いし、相馬光子や織田敏則から不意をつかれるなど、やや詰めが甘い所がある。
その後、相馬光子、織田敏則、桐山和雄と交戦、満身創痍となり、灯台で内海幸枝らの死体を発見し、それでも琴弾を探し続け、ついに発見するが、自分を殺しに来たと誤解した琴弾に銃で撃たれて致命傷を負ってしまう。止めを刺しに来た琴弾に川田達の脱出計画と自分の想いを伝えて息を引き取る。35番目の死亡者。
容姿
クラス一背が高く、180cmを超えるひょろりとした長身で、強面。
髪型は、原作小説では癖っ毛とされているが、髪の長さはあまり具体的には描写されていない為、映画版では短髪なのに反し、田口雅之漫画版では長髪となっている。
原作小説を対象としたイラストサイトでは、短髪となっている場合が多い。
漫画版のプロフィールでは身長182センチ、体重74キログラムであるとされている。原作ではクラスで一番の長身だが、漫画版での一番の長身は川田である。
映画版
「好きだったんだ、琴弾。ずっとずっと前から…」
演じた俳優は高岡蒼佑。支給武器はエプソン ロカティオPNV700M。
映画版では拳法使いの設定はなくなっているが、ゲーム中に桐山から襲撃された七原を助け、重傷を負った彼を、内海らの篭る灯台に送り届けるシーンが加えられた(このシーンは漫画版にも挿入された)。琴弾とは、今まで一度も話したことすらなかったとされている。また、原作では果たせなかった、三村たちとの接触に成功している。
その後の末路は原作と同様。33番目の死亡者。
漫画版
支給武器は簡易レーダー。
プロフィールでは、部活動は無し、得意科目は国語(読書が好きなためで、かろうじて得意分野に入る)、苦手科目は英語・数学など多数とされている。
幼少期は苛められっ子で、その現場を見ていた千草貴子から檄を飛ばされた事がきっかけで拳法を習い始める。結果、プログラム直前の頃には『神童』と称されるほどに拳法の技術を体得した。ただ、元来の内気さと暴力を恐れる内面から、師範に迷いを指摘される事も少なくなかった。
七原秋也と知り合ったのはその頃からであり、当時から自分の『正義』に一点の迷いも見せない
純粋さに惹かれて友人となる。
琴弾加代子とは、登校中に偶然拾った子猫の面倒を一緒に見てくれたことがきっかけで彼女の事を想う様になる(その猫は、今では杉村家の飼い猫となった)。
プログラムでは、探していた琴弾と和解し、共に七原達との合流を急ぐが、桐山の襲撃を受け交戦。ドラゴンボールさながらの超人バトルを繰り広げる。
激戦の末、片目を失いながら、桐山から奪ったイングラムを撃ち込み勝利したかに見えたが、桐山が織田から奪った防弾チョッキを身に着けていたため致命傷に至らず、逆に重傷を負わされ朦朧とした意識の中、眼前で琴弾を射殺された上で自身も止めを刺され死亡した。37番目の死亡者。
木製の手裏剣を自作して桐山との戦いに使用しており、そのうちの1つを七原に渡してくれるよう内海に託し、七原は桐山との2度目の交戦時にその手裏剣で桐山の片目を潰している。
漫画版で行われた人気投票では、第1回・第2回共に、いずれも4位に入賞。