君となら、どんな時でも日曜日。
概要
少年サンデーの付録として初登場したアウトレイジ。製品版のイラストはTanru氏が担当している。
名前の由来は「↑THE HIGH-LOWS↓」の曲「日曜日よりの使者」と思われる。
アウトレイジ初の女性(少女)型クリーチャーである。
これまでアウトレイジと言えばもっぱらヤクザやマフィアのような姿をした男性型であったため、発表当初は驚いたプレイヤーも少なくなかった。
カード効果
日曜日よりの使者(ビューティフル・サンデー) メーテル P 水/火文明 (4)
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
自分がカードを1枚引く時、1枚のかわりに2枚引き、自分の手札を1枚捨ててもよい。
解説
カード引く際、一枚引く代わりに二枚引いた後手札を一枚捨てるという、水文明らしい手札交換効果を持つ。
よく似たタイプの手札交換効果持ちは多く存在するが、このカードは珍しく、手札を捨てるところまでが一つの効果となっている。
墓地にカードを溜める、もしくは墓地に送られることによって効果が発動する他のアウトレイジと相性が良く、ドローの度にその効果を能動的に起動できる。
コストが4と軽く、2ターン目のジャスミン等の2コストマナブーストから次のターンに綺麗につながるのが強み。
ただ、これまでの手札を捨てるカードのように、「捨てられる”代わりに”」という効果を持つカードとは併用できないのが難点。(※後述)
また二色であるため色調整が必要であり、早期に出せるとはいえ非力なシステムクリーチャーであるため維持が難しい。
居座らなければ真価を発揮できないこのカードの場合、出した次のターンに除去されては目も当てられないのでしっかりと守ってやる必要がある。
総じてアウトレイジらしい使い方を求められるが、このカードの最大の魅力は何と言っても可愛いことであろう。
今後も女性型のアウトレイジは登場すると思われるので、そちらの方も期待しよう。
敵対種族、オラクルにも期待がかかる。
イラストの可愛らしさと効果の実用性の高さという二段構えにより、このカードを狙ってのサンデー購入が増えた模様。
その辺の事情は、当時の環境の強烈なメタとなった「悠久を統べる者フォーエバー・プリンセス」に通じるものがある。
また、デュエル・マスターズにおいて目が見える女性型クリーチャーは「爆走鬼娘モエル・ゴー」、「黒蟲奉行」に続いて3体目と希少である。
このうち黒蟲奉行が外注イラストであったこと、モエルが結局はバイザー装備に戻ったことを考えると実質初めて。エピソード3の新しさがこのあたりにも出ていると言える。
なお、フレーバーがどことなくニートっぽいが、彼女はシステムクリーチャーなのでむしろ並みのクリーチャーよりもよっぽど働いてくれる。
裁定の微妙な差について
これまでの場合、このカードのような手札を能動的に捨てる効果は、「手札から捨てられる時墓地に置く代わりにバトルゾーンに出る」能力、いわゆる「マッドネス」持ちとの併用が多かった。
蒼神龍ヴェール・バビロニアのように「カードを一枚引く代わりに二枚引く」効果であれば問題なく共存できていたのだが、メーテルとこれらマッドネスとの併用は残念ながらできない。
これはマッドネスが「効果を”置き換える効果”(通称置換効果)」であり、置換効果は連鎖しないという公式の裁定があるためである。
ではなぜヴェール達がよくてメーテルがダメかと言うと、それはテキストの微妙な差に依る。
- ヴェール達旧来のドロー置換効果
「自分がカードを1枚引く時、1枚のかわりに2枚引いてもよい。そうした場合、自分の手札を1枚捨てる。」
- メーテルの場合
「自分がカードを1枚引く時、1枚のかわりに2枚引き、自分の手札を1枚捨ててもよい。」
太字で示した所が一連の処理を表している。
こうして見てもらうと分かるだろうが、ヴェール達は「手札を1枚引く」行為を「手札を2枚引く」行為に置き換え、その代償として「手札を1枚捨てる」行為を要求している。
それに対しメーテルは、「手札を1枚引く」行為を「手札を2枚引いて1枚捨てる」行為に置き換えている。
つまり「カードを捨てる」ところまでが置換効果の一部であり、「カードを捨てる」行為を「バトルゾーンに出す」行為に置き換えるマッドネスは割り込む余地が無いのである。
また、前述したようにメーテルは「カードを捨てる」までが一つの効果なので、「サイバー・N・ワールド」の効果等で複数枚を一度にドローする時、メーテルの効果を使うなら1枚引くごとに「1枚引くかわりに2枚引いて1枚捨てる」を繰り返す必要がある。
置換効果は、デュエマでは数少ない、初心者には難しい処理なので、一度しっかりと確認しておくことをお勧めする。
「他のカードの効果に割り込み、その効果を任意の物に置き換える」という性質上強力なものが多いので、この処理を覚えることでより戦術の幅が広がるだろう。
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