概要
2008年5月23日で発売され、2008年9月26日までに全3話で、全編がすべて3DCGで制作されている。
米たにヨシトモ監督とMA@YAがコラボレートした驚異の美少女アクションアニメで、人類の新たな進化種「アダプター」に生まれた美少女たちが、真空の宇宙空間で迫りくるメカ軍団と戦いながら、困難を乗り越え、友情と奇跡を起こし、成長する姿を描れている。
また、みどころは、幻想的で美しい光に充たされた宇宙の景観と、重機的なメカが繰り広げるメカ戦闘、そして繊細で傷つきやすい美少女の心理描写。これら異種のものがひとつに融けあうことで、独特の世界観が生まれてくる。フルモーションのCGが見せる流麗な動きは、激しくもせつない感情を呼び覚まし、絶体の危機からの逆転劇は、日常感覚を離れた感情の高みへと観客を導くなど、燃えて萌えて泣ける、『ガオガイガー』の米たに監督ならではの斬新な宇宙アニメである。
また、2009年1月27日には続編に当たる漫画「星の海のアムリ-月の闇のプラグイン」が発売された。
あらすじ
西暦2012年、過酷な環境でも生命維持が可能な人類種“アダプター”が誕生した。
その中の一人、華凶院アムリはアダプター支援機関「リージョンフリー」が建造していた宇宙ステーション「桃色珊瑚」へ向かうが、謎のメカ軍団の攻撃で桃色珊瑚はシャトル諸共宇宙の塵と化してしまう。その際に生き残ったのは、少女アムリの他にペリエ・ラ・メール、鈴云雀のオチコボレのアダプター三人だけだったが、謎のメカによって廃棄物集積衛星「ガラパゴス」に連れ去られてしまう。
そんな彼女たちに襲いかかる謎のメカ軍団。今、無限なる星の海で彼女たちの大冒険が始まる!
世界観
西暦2012年に降り注いだ史上最大の太陽風の影響で、苛酷な環境においても生存できる「アダプター」と呼ばれる進化した人類が少数ながら出生するようになった世界を舞台。
インソニティ新革紀019(西暦2030年)の人類は宇宙に進出しており、宇宙空間においても活動できるアダプターが開発に従事している。
登場人物
主人公
アダプターの少女で、主人公。13才。日本出身。「反撥アレルギー」と呼ばれる、近くにあるあらゆる物体をはじき返してしまうという特殊体質のため、周囲から疎んじられ続けてきた。お婆ちゃんっ子で、辛いことがあるとお婆ちゃんから教わった歌を歌う。
アダプターの少女。12才。フランス出身。「透過アレルギー」と呼ばれる、自らが触れたくない物や人間を透過する特殊体質であり、ユテリスの中で治療を行っている。
アダプターの少女。あだ名はすず。中国出身。「逃避アレルギー」と呼ばれる、物や人間から体が勝手に逃げてしまう特殊体質の持ち主。極限状態に陥ると妄想世界に逃げてしまう癖がある。
アダプター支援機関“リージョンフリー”
太陽風対策の司令塔・宇宙ステーション“真珠貝”で、アダプター支援機関“リージョンフリー”の指揮を担っている3才の天才アダプター少女。アメリカ出身。赤子のような姿をしているが、アダプター支援機関“リージョンフリー”の指揮を任されるほどの天才振りを発揮し、アダプターやQ9特選隊を指示する手腕を持つ。内心では自分には女の色気が足りないと真剣にコンプレックスを感じているなどまだまだ年相応の育ち盛りな面も持ち合わせている。
宇宙ステーション“真珠貝”で、リージョンフリーの指揮を担うプルモの身の回りの世話をしている指令助手で、唯一ノーマル人類である22才の女性。ポーランド出身。
心優しくナイスバディな看護婦さんで、アムリ達を気遣っている。
通信や記録、解析などの機能を備えている縫いぐるみ型ロボット「パペットエージェント」。雌雄両立の性格設定がされているお調子者で、アムリの出身地である日本で作られた。主にペリエの世話をしていて、無口な彼女を周囲に通訳する役目を担っている。
アダプター支援機関“リージョンフリー”に所属する特殊部隊「Q9特選隊」の隊長。
使命感が強い熱血漢。
オペレーター CV:久嶋志帆、CV:伊東久美子、CV:西川葉月
宇宙ステーション“真珠貝”に所属するオペレーター達。
その他
今回の事件を引き起こした黒幕で、プルモの父親。自らの野望の為、プルモやアムリ達を利用して、地球を滅ぼそうと暗躍していた。
終盤、アムリ達の活躍で死亡したかに見えたが・・・・・。
史上初めて、アダプターとして認定された少女「ファースト・アダプター」。
ガラパゴス内で眠っていたが・・・・・。
用語
「アダプター」
西暦2012年に降り注いだ史上最大の太陽風の影響で、苛酷な環境においても生存できるよう進化した人類種。アレルギーと呼ばれる様々の能力を持つ反面、力の制御が難しく本人の意思では制御しきれない。その為、スキンと呼ばれるアレルギーを抑制する特殊な医療製品を用いる必要がある。
「スキン」
個々のアダプター専用の衣服をはじめとした製品の総称。各個人の体細胞から作られている。
「ストラ」
アダプター専用の宇宙服。これを着る事でアレルギーを強化するだけではなく、その力を制御する事が可能。
「ユテリス」
医療用カプセル。
中に入れば空気が吸えることが可能で、主にペリエが使用していた。
「リージョンフリー」
アダプターを支援、育成する目的で設立されたアダプター支援機関。指揮官はプルモ。
太陽風対策の司令塔・宇宙ステーション“真珠貝”を始め、桃色珊瑚などの多くの宇宙ステーションを建造していた。
「真珠貝」
太陽風対策の司令塔でもある宇宙ステーションで、アダプター支援機関「リージョンフリー」の拠点でもある。
「桃色珊瑚」
アダプター支援機関「リージョンフリー」が建造していた宇宙ステーション。アムリがそこで所属することになったが、謎のメカの攻撃により破壊されてしまう。
「ガラパゴス」
廃棄物集積衛星。そこでは遊園地などの様々な廃棄された施設が多く残された謎の拠点でもある。
実はそこには恐ろしい計画が進んでいた・・・・・。
「オゾンブレイカー」
ガラパゴス内に積んでいた人類絶滅の最終兵器で、通称「地球環境破壊装置」。
アダプターをの生体パーツとして利用する事で、起動し、発動すれば地球全域を滅ぼしてしまう威力を持つ。
「メカ軍団」
桃色珊瑚を破壊した謎のメカ軍団で、破壊した宇宙ステーションの残骸を集めて、廃棄物集積衛星ガラパゴスで建造の材料をしており、さらに外敵に対し排除行動を行う。
様々なタイプを有する物も多く存在しており、小型から大型まで存在する。
「ドールエージェント」
アムリ達を襲撃するメカ。
アムリのスキン素材で作られているためアレルギー反応が起きず、撥くことも出来ない上にさらにストラを奪い取る能力を持つ厄介な強敵である。
「カミングシフト」
極限状態に追い込まれたアダプターのアレルギーが逆転する現象といわれているが、詳細は不明。
スタッフ
企画:region free
監督・シリーズ構成・脚本・絵コンテ・演出:米たにヨシトモ
キャラクターデザイン・3Dモデル制作:MA@YA
CGIディレクター:奈良岡智哉
メカニックデザイン:玉盛順一朗
美術:宮野隆
音響監督:なかのとおる
音響制作:HALF H・P STUDIO
音楽:窪田ミナ
音楽制作:JVCエンタテインメント
効果:野口透
タイトルロゴデザイン:鎌田誠
アシスタントプロデューサー:湯原隆幸
アニメーション制作:スタジオ雲雀
星の海のアムリ-月の闇のプラグイン
稲瀬信也の作画により『月刊コミック電撃大王』2008年1月号から12月号にて連載、アニメ本編の半年後の物語で、アムリ達が新たな脅威と戦う姿を描かれている。
あらすじ
事件から半年。宇宙ステーション“真珠貝”で働くアムリ達が次々と襲い掛かる脅威、謎のアダプター達、それを裏で暗躍する黒幕が目論む巨大な陰謀に巻き込まれてしまう。
オリジナルキャラクター
アムリ専用の羊型パペットエージェント。一人称「ぽっくん」。語尾は「メェ」。
鈴専用のペンギン型パペットエージェント。一人称「アタクチ」。語尾は「チ」。
マリア・スクロドフォスカの妹で、彼女の後任としてリージョンフリーの指揮を担うプルモの身の回りの世話を任せられているが、天然で頼りない一面が多いが、姉と同様アムリを気遣う優しさも持つ。
フェミナ・ノウム専用の猫型パペットエージェント。一人称「オラ」。語尾は「ぶおーっ」。
アムリをクイーンと呼んで狙う謎のアダプター。無邪気さと残忍さを併せ持つ。輻射熱であらゆる物質を融解して溶かす能力を持つ。
謎のアダプター。三人の中でも幼いが、あらゆるものを吸い込む能力を持つ。
謎のアダプター。
短気で攻撃的かつ猛進的な性格だが、三人の中でもまとめ役で真面目な一面を持つ。ハサミから斬撃を飛ばして何でも真っ二つにしてしまう能力を持つ。
アピス専用の蜂型の一体型パペットエージェント。語尾は「モ」。アピスを「アピやん」と呼んでいる。
リベルラ専用のヤゴ型の一体型パペットエージェント。語尾は「モ」。
カリス専用のエビ型の一体型パペットエージェント。語尾は「ヤゴ」。