概要
主に東方Projectに登場するキャラクターなどのシチュエーションデザインや服装デザインに関連した二次創作アプローチの一つ。
語のニュアンスとしては「民族衣装を着た東方Projectのキャラクター」や「東方Projectのキャラクターのデザインについて服装を含め様々な民族的背景にある様子を想像する」といったところだろうか。
「(具体的または概念的方角としての)東方(の)民族」というニュアンスではない(2016年11月現在)。
本タグでは文化の象徴としての民族衣装の着用などを通して東方Projectのキャラクターたちと各種の民族文化的な様々な想像が展開されている。
東方Projectにみる服飾文化の多様性
東方Projectに登場する人々には様々な服装がある。
例えば『東方心綺楼』の他『東方鈴奈庵』等の複数の書籍作品で描かれるような幻想郷に住まう人々にはそれぞれの服装をはじめ幻想郷が形成された歴史から今に至る時間も感じさせる服装文化が描かれている。その特有性については、外の世界から今日の幻想郷へと至った宇佐見菫子も自身の住まう世界と比較した感想を語っている(『東方深秘録』)。
博麗霊夢や霧雨魔理沙、十六夜咲夜のような特定のコンセプト(例えば霊夢は「巫女」、魔理沙は「魔女・魔法使い」、咲夜は「メイド」)をメインとした衣装もあり、服飾文化のオリジナリティや固有のアレンジ性も描かれている。
人間以外の種族の服装も多様で、それぞれの存在性や由来、謂れなどとも縁を持つ服装も見られている。
例えばレミリア・スカーレットなどの洋装、紅美鈴や霍青娥などの中華風衣装、あるいは和装であってもより当時の歴史を感じさせる豊聡耳神子や物部布都などの服装もある。
個々の宗教的歴史とのつながりという視点では、八坂神奈子や寅丸星などそれぞれの神格等を象徴する装飾などを身に着けているなど自身の主張・信条・威光等を象徴的に示すものを備えるケースもある。
多文化のミックスという意味では八雲紫などは作品ごとに様々な文化体系の内包を彷彿とさせる衣装を着用している。
加えて地底世界、天界や月といった多方面においてそれぞれの装いやそれぞれのミックスの在り方もあるなど、東方Projectは服飾文化についてもそれぞれの生きてきた歴史等も感じさせるような多様な個性をもって描かれている。
様々な民族衣装の着用
「東方民族」とは、服飾を通した幻想郷文化と実際の様々な文化のコラボレーションの側面も持つ。
上記のようなそれぞれの歴史や背景を持つ多様なキャラクター性に合わせて着用する民族衣装にもアレンジを加えられるなどのオリジナリティが加味されることもあったり、あるいは着用する民族衣装の文化の中にそのキャラクターが存在したら、といった想像にも結ばれるなど、pixivにおける「東方民族」の創作アプローチは多彩な広がりの可能性を持つものとなっている。
pixivにおける関連企画や同種のタグ
「東方民族」とコンセプトを近接するものとしてpixivではユーザー企画として「東方民族祭」、「東方民族衣装」が提案されていた。
2016年11月現在ではいずれの企画についても企画元のイメージを確認することができないためその詳細は不明であるが、今日でもタグを通して関連する作品に触れることも出来る。