概要
「検索負け」とは、ある種の文字列を検索した際に、別の意味を持つ同じ文字列のほうばかりが表示され、探したい文字列が表示されないことである。ある程度「検索妨害」の項目で説明されているが、この項では「後出しの方が名称を被せてきた」例は割愛し、「後出しの方が負けている、後出し側に先方を妨害する意図はない」例を説明する。ここではどちらかというとpixiv上の検索よりはTwitterやGoogleでの検索を念頭に置いている。
検索負けの例
1.シリーズ物の第1作
ある作品(例「〇〇」)がヒットして「〇〇2」,「〇〇3」,「〇〇4」と続編が製作されると、何も付いていない初代を検索するのが難しくなってしまう。pixiv上では完全一致タグ検索を使用すれば済むが、TwitterやGoogleでは初代の情報だけを探すのがかなり困難になる。
2.メディアミックス作品
近年はアニメや漫画のゲーム版はサブタイトルが付けられていることが多いが、1990年代などの昔は必ずしもそうではなく、原題そのままのこともあった。
この1と2の合わせ技が『ドラゴンボールZ(ゲーム)』である。「ドラゴンボールZ1」と呼称されることもあるらしいが、最早Twitter上ではこのゲームの情報を探すことは不可能なのではないか?
3.一般名詞と被っている
例えば果物の日向夏と被っている日向夏(ハイキュー!!)である。pixiv上では「日向夏」で検索するとハイキュー!!の方ばかり出てきており、検索妨害状態だが、逆にGoogle上では果物や日向夏(小説家)の方が上に出てきて、ハイキューの方はなかなか表示されない、検索負けの状態にある。
アルファベットの「X」と名称が被っている様々な物(例:X(漫画)、X(任天堂)、X(twitter)、アルファベットの「K」と名称が被っている様々な物(例:K(アニメ)、K(野球漫画)、K(BUMP)などもそうである。
検索負けの問題と対策
キーワードのみを入れても求める情報にはすぐにたどり着けず、「〇〇 漫画家」など複数のキーワードで検索する必要性が出てきて、検索するユーザーに負担となるし、検索に慣れていないユーザーでは求める情報にたどり着けない場合も出てくる。
対策としては、
1.初代からサブタイトルを付ける
別に検索負け対策を意図したわけではないだろうが、たとえは『Fateシリーズ』初代の『Fate/staynight』、『KOF』シリーズ初代の『KOF94』、ペルソナシリーズ初代の『女神異聞録ペルソナ』などである。
2.メディアミックス作品にもサブタイトルを付ける
検索負け対策なのかはわからないが、近年は1つしかないゲーム版にも最初からサブタイトルが付いていることが多い。呪術廻戦ファントムパレードなど。
3.一般名詞を使う場合は複合語に
たとえば当初の名称が「X」だったロックバンドが「X JAPAN」と改名したように、一般名詞でも2つ合わせればかなり検索における有用性が高まる。近年(2024年8月時点で)はなぜかペンネームは「一般名詞一つ」というのが流行っており(上に挙げた日向夏など)、マイナーなうちは検索負けするし、メジャーになれば一般名詞に対する検索妨害となる。一般名詞+別の一般名詞のようにしてくれればいいのだが。
「検索勝ち」という言葉は存在するか?
単純に「検索負け」の反対語は「検索妨害」とほぼ同義のため、Twitter上では「検索勝ち」という言葉は「他の同じ文字列に勝った」ではなく、「自分が求める情報にたどり着けた」という意味で使用されることが多い。