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X(任天堂)

えっくす

X(任天堂)は1992年にゲームボーイで発売された主観型STGの作品である。ここでは続編のX-RETURNSも合わせて紹介する。
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X編集

ゲームボーイワイヤーフレームを使った主観型STGであり、カスタムチップ搭載無しでゲームボーイのCPUのスペックで3D空間を実現した意欲作である。

『X』は当初アクションゲームの扱いであったが、実質的にはどうみてもSTGである。

開発にはイギリスの開発会社アルゴノートソフトウェアが関わっており、3DSTGの技術は後にスターフォックスにおいても関わっている。

ミッション制となっており、新しいミッションを行う・コンティニューするには獲得した勲章の数が必要となる。

なお、これは海外では発売されていない。


ストーリー(X)編集

宇宙世紀XXXX年。地球人類の人口爆発により、惑星移住が必要となった人類は新たな居住地となる惑星「テタムスⅡ」を発見する。地球に限りなく近い環境と未知のエネルギーを秘めたパワークリスタルの恩恵はテタムスⅡでの人類の生活に大きな希望を抱かせていた。

しかし、宇宙を征服しようとするエイリアンの軍勢もまたテタムスⅡに目を付けており、軍事拠点にすべく侵攻を開始。人類はエイリアン軍とのテタムスⅡを巡る壮絶な戦いに巻き込まれるのであった。

そしてスペースタンク「VIXIV(ビクシブ)」のパイロットのキミは地球から激戦の地テタムスⅡに向かう。


X-RETURNS編集

2010年にニンテンドーDSiのDSiウェアで配信された続編。ワイヤーフレームからローポリゴンによって世界観が構築された。

開発は元アルゴノートソフトウェアのスタッフが立ち上げた「Q-Games」が関わっている。

今回は一つの惑星だけではなく、銀河系に存在する惑星群を移動する為スターフォックスに近くなっている。

操作性はFPSタイプのシューティングに特化しており、経験値(スコア)を重ねるとVIXIVを強化できる。


DSiのソフトであるが、ニンテンドー3DSでもプレイが可能。スライドパッドのアナログ入力は対応していないものの使う事が出来、操作性としてはマッチしている。


海外でのタイトルはアメリカで『X-SCAPE』、ヨーロッパでは『3D SPACE TANK』になっている。

これは先述の通り『X』が海外発売されていないため、『X-RETURNS』だと不自然になる事からだとされる。


ストーリー(RETURNS)編集

エイリアン軍を撃退しテタムスⅡに平和が訪れ、キミはまだ見ぬ銀河の果てへと放浪の旅に出ていた。

それから20年後、帰還の為にコールドスリープによる睡眠から目覚めたキミは共にエイリアンを撃退し共に英雄となったコーチこと司令官と再会するが、そこには20年の間に起こった思わぬ異変と新たなる戦いが待ち受けていた。


登場人物編集

  • VIXIVのパイロット(プレイヤー) - スペースタンク「VIXIV」のパイロット。つまりキミだ!!
  • コーチ(司令官) - XでトレーニングモードでVIXIVの操作方法を解説し、プレイヤーを特訓する教官。Xでは別人と思われていたが、実はコーチであると共に司令官である。X-RETURNSではその功績からテタムスⅡの要職に就くが・・・?
    • 「ばかやろう!ビシッ!」
  • VIX-529 - VIXIVのサポートロボット。RETURNSでのナビゲーターの役割を持っている。
  • ドクターやまの - 救出ミッションで探索対象となる老科学者。ミッションにおいては偽者が含まれており、偽者はひどい顔。
    • Xではエイリアン軍に捕らえられており、投獄のためのエイリアンベースが惑星じゅうにしかけられてプレイヤーの判断を迷わせるが、本物は大木の近くにあるという判りやすい仕様。忘却防止に目印でもつけたつもりだろうが目立ち過ぎた。
    • 偽科学者入りの方も大木ありだが、どっちの科学者もいないベースには絶対に大木がない。
    • 偽物を救助した場合、その顔が表示されたまましばらく待機するとBGMがけけソングに切り替わる。しかし偽物の顔をしばらく見続けるという行為を行ったプレイヤーはかなり少なかったらしく、シンプルな条件なのに知名度は高くない。ちなみに「けけソング」の初出はこの作品。

施設編集

  • レーダー基地 - 「X」ではミッションごとの情報を伝える重要な施設。強力な武装やアイテム補給もできたりするので、何度となく入ることになるだろう。
    • コーチが「中央のボードの内容を確実に理解しなさい」とアドバイスしたとおり、ここの情報をナメてかかると後半は泣きを見る。ただしミッションの性質によっては過信も禁物であり、情報がどれぐらい役に立つかを自分の判断で取捨選択しないとうまくいかないミッションもあったりする。ミッションの本質(大局)を理解しよう。
  • ピラミッド - 「X」では飛行機能のために使用する傾斜。最高速度で突っ込めばそのまま離陸する。離陸したい時に限って見つからないのはお約束だが、実は最初から最後まで飛行する必要はない
  • トンネルエントランス - 「X」ではトンネルネットワーク(後述)の入口。背面が坂になっているのでピラミッド代わりに使うこともできる。説明書でもゲーム内でもノーヒントだが、気づいたプレイヤーはリアルタイム当時でも多かった。
  • ジャンクション - 「X」ではトンネルネットワークの中心に位置する施設。つまりここもトンネルの入口なのだが、中心なので行き先を選択することが可能。また、1ミッション中1度だけ、アイテムのどれか1種類をフルチャージできる。このフルチャージは中盤以降かなり重要になるだろう。
  • ニュークリアサイロ - 「X」ではパワークリスタルを用いたエネルギー供給施設。後に放射能漏れやらリアクターロッドやら危険な用語が飛び出すためクリーンなものではないようだ。ミッションの数割はここを巡る事件となっており、半分は人間が悪いと言える。しかしどの道エネルギーをここに依存しているというとんでもない事情があるため、破壊されるとゲームオーバーである。
  • トンネルエントランス(RETURNS) - 回転する円状のゲートになっており最初は開く為に必要なパワークリスタルの個数が表示されており、惑星内で入手したパワークリスタルを必要個数投入しなけらばいけない。一度開くと次回からは自由に行き来できる。中には隠しトンネルエントランスがあったりする。

舞台編集

テタムスⅡとアース以外は「X-RETURNS」で初登場。

  • テタムスⅡ - 「X」ではアースの環境に極めて近く未知のエネルギーであるパワークリスタルが膨大に埋蔵されていた為、人口爆発状態となった地球人類の新たな移住地として期待された。エイリアン軍撃退後は軍事力を付け帝国軍を築いている。
  • アース - 美しい水の惑星だったが、エイリアン軍との戦いの後にテタムスⅡへの人類の移住がさらに進んだ為、現在は僅かな人類のみしか居住していない。
  • タロス - 宇宙船の往来の少ない辺境の惑星。早くからパワークリスタルの発掘と開発を行っていたが、技術者の流出が相次いだ為にかつての賑わいはない。
  • ウイノワ - かつて銀河系の政治・経済の中心地だった惑星だったが、17年前のタロスとの戦争で疲弊したところをテタムスⅡの攻撃を受けて現在は弱体してしまった。
  • レンブダー - 新しい惑星で不毛な小惑星・流星群の中にあって唯一、居住が可能。地表には無数のクレーターが出来ている。
  • メンファーブ - 廃坑と砂漠とならず者の惑星。政治が安定しない為にこの惑星からの移住者は多い。
  • マパテ - 凶暴な植物・動物が多い惑星で入植を試みた民族がいたが断念している。現在はわずかに人が住んでいるらしい。
  • イグラン - 周囲に浮かぶ二つのガス衛生の影響で活火山がある惑星。この火山には多量のパワークリスタルが含まれている為その採掘が行われている。
  • チェコン - 戦争を行わない永世中立惑星だったが、多量のパワークリスタルが発掘された為に様々な惑星で争奪戦が繰り広げられている。
  • ネルリーニ - 一面に森林・沼地が広がる広大な惑星。全ての虫が生息していると言われているが、居住者はいない他に渡航記録も残っていない。
  • ザグウィール - ソーラーが近い為、地表ではソーラーフレアがしばしば発生している。ソーラーフレアは生命体はおろか機械にも深刻な影響を与える事がある。
  • プッキラ - 帝国軍によって防衛拠点とする為に襲撃され、この惑星の住民の多くは帝国軍に虐殺された。
  • ファナ - 農作業が盛んな、争いを好まない惑星。宇宙史の全てが収められた図書館、ミュージアムが存在し多くの渡航者が訪れている。
  • サンキミー - 地表にガスが漂い、パワークリスタルが豊富な為か他の惑星に移住・他の惑星から移住が多い惑星。
  • ログリー - 帝国軍の秘密兵器が作られている人工惑星。侵入者を判別して撃退するマインがあちこちに設置されている。
  • ティフ - 小さな惑星で惑星上の都市はほぼ全て鉄道でつながっている。重工業は後れを取っているがここでしか採れないスパイスの産地で広く輸出されている。
  • グリン・ファー - 氷河と吹雪が激しい惑星で、ほとんどの人間は海底都市で暮らしてきた。マントル周辺で採れるパワークリスタルは銀行が厳重に管理している。
  • ダルデダルデ - 重犯罪者がここに送られる流刑惑星。ソーラーが最も遠い惑星である為あまり光がささない。
  • ラッピ - 銀河系で最も犯罪率が高い惑星。昔は美しい惑星だったが、故郷を追われた犯罪者によって技術と引き換えに土地を要求した結果、ひどい悪臭が蔓延る腐った惑星と化した。
  • モーダール - 太古に知的生命体がいたが天変地異で絶滅していおり、その時の地割れは現在でも惑星に深い溝を刻んでいる。1400年前に新しい民族が太古の文明を発掘して復元した。
  • ガムシ - 自転していない為惑星上に昼地域と夜地域がある。人々は地下に住み、地表には凶暴な生物が闊歩している惑星・・・だったが、物語序盤でテタムスⅡの攻撃で消滅してしまった。

トンネルモード編集

Xシリーズでは場所移動でトンネルを通る必要がある為、各地にトンネル入り口が存在する。

  • 『X』では「EARTH(地球)とテタムスⅡを結ぶスペーストンネル」「テタムスⅡに配置されたトンネルネットワーク」「テタムスⅡにエイリアン軍が作り上げたエイリアントンネル」の3種類がある。トンネルネットワーク以外BGMはゲーム中それぞれなんと2回ずつしか聴けない。
    • このうちトンネルネットワークでは制限時間が経過しないので、いわば地上の敵軍を止めて遠距離移動をすることができる。
  • 『X-RETURNS』は惑星間スペーストンネルで、通過に関しては制限時間があり時間内に出口に辿りつかないとゲームオーバーとなる。ちなみにRETURNSのトンネルモードBGMは前作のスペーストンネルBGMのアレンジ版である。サブクエストの舞台にもなり、障害物を上手くかわして1位を目指すレースがあったり、トンネル内戦闘を行うサブクエストもある。
  • トンネルモードのBGMは『X』『X-RETURNS』『大乱闘スマッシュブラザーズX(アレンジ)・大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL(アレンジ・RETURNS版)』にそれぞれ存在する。

関連動画編集

Xクリア動画


XトンネルシーンBGM


RETURNSトンネルシーンBGM


X全曲集


余談編集

『X』に関してはいまだにバーチャルコンソール化がされていない。

Q-Gamesは後にスターフォックス64 3Dにも関わっている。


『X』ではゲームボーイの電源投入時の起動デモで『Nintendo』ロゴが表示された直後にそのまま「presents」と表示されるのだが、実は本来の表示デモ(正規ソフト認証)で行っているのではなく、瞬間的に起動時と全く同じロゴが表示された画面に切り替えたところで行っている模様。

これは起動デモが異なる「スーパーゲームボーイ(2)」「ゲームボーイカラー(GBA)」でやるとカラクリがわかる。


関連タグ編集

ゲームボーイ ニンテンドーDSi スターフォックス

田中宏和戸高一生 - サウンド担当者。


外部リンク編集

『Nintendo Online Magazine』によるRETURNS開発者インタビュー

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