横浜翔栄高校のエース。県外出身の特待生で、東京から入学金全額免除のA特待生としてスカウトされた。3年生。
荒垣なぎさ、石澤望と並ぶ県の3強と言われ、ポテンシャルは二人以上と目されていた。実際、脚力など運動神経や反射神経に優れ、ラケットコントロールも良い。ただ、メンタル面に大きく難があり、当の本人は石澤望に破れてから自信喪失気味になっており、監督に褒めてもらわないとモチベーションを維持できないようになっていた(個人戦で綾乃とも戦っているが、綾乃は格上すぎて、ただ戦いたくない相手という認識しかしていない)。
また、根っからのサボり癖があり、そこまでバドミントンに打ち込めていなかった部分もあり、それが仇となり悪い癖を修正できないまま、自分が格下と見なしていた泉理子に破れ、団体戦敗退の戦犯(本人がそう思い込んでいるだけだが)となる。それを大きく悔み、敗退後にグラウンドで感傷的になり、瑞貴の前で涙ながらに「ごめんなさい…」と謝罪するが、逆に重盛は、これからは普通に友達になれると、素顔を打ち明けてくれた彼女に満面の喜びを表していた。
固まっていなかったキャラクター
石澤望は彼女のプレイスタイルについて、綾乃と同じ波長を感じるような危険さを持っている(毒にやられて終わりなどという物騒な表現)となぎさに警告していたが、実際はそこまで陰険なプレーはしていない(というより、綾乃と修正役の重盛がいたためにできなかった)など、少し設定にブレもある。そもそも、初登場時と本格的に登場したときの絵が違っており、黒髪でポニーテールだったが、同一人物である。
それでも、作者は個人的に気に入っているキャラクターとして彼女を挙げており、その理由は「人の弱さ、脆さを全面的に押し出したキャラクターなので共感できる」と答えている。