概要
『山海経』の「西山経」に記述される、崑崙山に棲むというオシドリほどの大きさの蜜蜂のような禽鳥。
中国語ではチンユェン(Qinyuan)、上古中国語ではクルムグヮン(kʰrɯmŋʷan)、広東語ではヤムユーン(Jamjyun)、韓国語ではフムウォン(Heumwon)、ベトナム語ではハムグェン(Khâm Nguyên)、と呼ぶ。
その毒針に刺された生き物は全て死んでしまい、毒気によって草木も枯れてしまうといわれる。
崑崙山は神獣陸吾によって治められており、隣の槐江山の神英招によってそこに棲む生き物は管理されていたとされる。
そのため怖ろしい毒を持つ欽原といえども、むやみな殺生は行わなかったようである。
なお『山海経』では鳥と記述されるが、後代においては虫の怪であると解釈された。