概要
声 - 関智一
桜新町で起こる怪事件の黒幕であり、かつて人柱にされた比泉分家である比泉円陽の子孫。 円陽の恨みを晴らす為、七郷を使って2つの次元を融合させようとしている。
眼鏡をかけており、猫の様な耳を付けファーのついた黒いロングコートを着ている。この猫耳の体は円神本人のものではなく、アオの兄であるギンの体を乗っ取っているだけにすぎない。そのため、比泉の「堕とす」能力に加えてサトリの能力も使える。ただし、このサトリの能力はギンの魂が生きていないと使えないため、無意識のうちに彼のクセが出ることがある。また、枝垂達との戦いの中で陰陽道の理論も習得している。
この世に現れた者の中で唯一あの世を知っており、比泉秋名にもその片鱗を見せたことがある。
旧作のアニメ(TBS版)では設定が異なり、あの世出身ではなくこの世出身で、かつて人間と妖怪の共存に反対したために調律されていた。また、最期はギンと共にまとめて秋名に調律(チューニング)された。
関連イラスト
ファーつきロングコートかつ黒幕ということで
私は何も言わんぞ。
関連タグ
※以下は原作23巻以降の重大なネタバレであるため注意されたし※
実は円神は、比泉円陽の末裔ではない。ましてや比泉家の人間ですらなく、それどころか比泉円神という人間はそもそも存在していない。
彼の正体を率直に言えば、眼鏡である。
詳細を説明すると、比泉円陽ら比泉分家を「あの世」へ送った張本人、そして七郷を使った次元融合の真の黒幕である比泉応秋が、円陽の作った眼鏡に宿った付喪神に偽りの人格を与え、比泉秋名たちが「あの世」に居ると思っていた円陽の一族とコンタクトを取ろうと志願して「あの世」へ送られた七海ギンに取り付け洗脳し、「この世」へ送り込んだものだった。
そのため、眼鏡が外れた時にはギンの人格が表面化することがあり、眼鏡が円神の本体である事実を知った秋名は、ギンが円神になって戻ってくる前と後に違和感があったが、円神の特徴として余りに堂々とあったため、逆におかしいと気づけなかったと驚愕していた。
自らを比泉円陽の末裔と信じ、その復讐のために動いていた円神だったが、実際は応秋を「この世」へ招くための駒でしかなく、円神はそれを円滑に進めるためにその自覚もなく動かされていたのだ。
そして原作23巻にて真相を知らされた円神は、一時的に「この世」へ顕れた応秋に憎悪をぶつけるも、次元融合が完全でないため応秋は「あの世」へ戻ってしまった。
しかし、応秋の出現によって次元融合が進み七郷の一本「壱郷」が開花を始めてしまう。ヒメと秋名は自分たちのした事でないとはいえ、応秋の行いであの世に送られた円陽たち分家に謝罪し、共闘を持ちかける。
しかし、己がした罪の大きさを理解している円神はそれを拒否、開花を始めた「壱郷」を「比泉宗家(応秋)のやる事を潰してやろう」という名目で、秋名の代わりに調律しようとする(曰く、「最後まで悪党でいさせろ」)。
しかし、ギン自身の協力があったが力が足りず、元老院が用意していた次元融合を食い止める装置「零郷」と「この世」から完全にズレ始めたアオの助力も及ばず、犠牲を出す事に苦悩していた伊予薄墨が零郷の出力リミッター解除を躊躇う中、行方不明だった枝垂の声が響く。実は枝垂が居たのは零郷の空いたチェンバー内で、彼は薄墨はリミッター解除を躊躇うだろうと確信し、自身のいるチェンバーの内部にリミッターの解除キーを設置していた。
それによってギリギリながら「壱郷」を調律するエネルギーが間に合い、アオは仲間たちと再会を約束し、円神に発破をかける。
それに円神は常の不敵な笑みで返す。
「…誰にものを言っている。俺は比泉分家正統末裔、比泉円神だぞ。」
そして、円神、ギン、アオは「壱郷」と共に昇る朝陽の中、「あの世」へ送られていった。