概要
見た目はガラス球のように小さい水晶で精霊を閉じ込めることのできる。
水晶檻に封じられた精霊はまず自力では脱出することができない。
帝都でしか製作できない特殊な製法の人造物で人の念糸に反応する。
主に工業と兵器分野で使われる。
手順
水晶檻は普段「閉じた」状態にある。よって外にいる精霊を捕らえるときや中にいる精霊を開放するときには念糸による開門式が必要になる。水晶檻を「開く」と全体に光が灯る。光は扉であり扉が閉じるのは閉門式か精霊を閉じ込めたときだけ。一つの檻に精霊は1個しか入らない。水晶檻に精霊が封印されると内部に緑色の靄が見える。有形精霊を封じるときは開門式とは別に閉門式が必要になる。水晶檻は念糸に反応する。よって正式な開門式・閉門式は精霊使いにしか唱えられない。
品質
水晶檻には品質があり、有形精霊を閉じ込められる最上のものから無形精霊を捕まえるのがせいぜいの量産品まで様々。水晶檻の強度よりも閉じ込めた精霊が強いと内側から砕かれてしまう。
狩りに使う水晶檻
念糸使いではない人間でも使えるように、使うまで門は開けっ放し、精霊を封じ込めたら自動的に門が閉じて後はあけられないタイプが存在する。開門式なしに使えるのは便利だが檻そのものの質は悪い。そのタイプは中に精霊がいないと門を閉じられない。
基本的に精霊を閉じ込める設置型の罠として使う。
エネルギー
封印された精霊は開門式を経ずにその封が破られると莫大なエネルギーを発して脱出する。精霊が脱出に使うエネルギーはすさまじく、人間にはこれほどのエネルギーを無償で作り出すことはできない。そのことが精霊を狩ることを商売として成立される要因となっている。精霊狩りは儲かる商売だと言える。
有形精霊の利用
実体化した精霊を水晶檻に封じ必要なとき開放して攻撃に使う。
有形の精霊は軍に管理されているため市場に出回ることはない。
そもそも念糸がないと開門式が使えないので軍属精霊使いや一部の念糸使いのみの使用法である。(精霊使い)
無形精霊を動力とした道具
無形精霊を封じた水晶檻を割って爆発物として利用する。
爆発といっても火薬によるものとは異なる。水晶檻の爆発は無音で閃光と衝撃だけを放つもの。
他にも水晶檻の爆発を使って無数の鉄心を射出する武器が存在する。
これらの道具は無形精霊を使う。普通ハンターらは意思も何もない無形精霊を狩る。有形精霊は狩っても軍用以外使い道がないため。
誰でも使えるのでポピュラーな使用法のようだ。ただし安価なものではない。
技術の独占
国策として帝国は精霊産業を独占している。そのため帝都でしか水晶檻を製作できない。
無形精霊だろうと水晶檻に封じられた精霊の売買は中央に監視される。帝都から下ろされた水晶檻の数と精霊を封じて帝都に返却される水晶檻の数、そして在庫が合わないとなるとその理由を提出しなければならない。
また精霊取り扱い業者は免許制でもある。捕らえるのに難しい有形精霊を一つでも多く軍に確保したいため。ただし免許提示を求められないため無免許も多い。無免許の業者の方がレートがよい。
水晶眼
水晶眼は最上級の精霊をも閉じ込められる天然の奇跡。
生まれつき瞳が水晶檻となった人間が硝化の森近くで生まれる。めったにない特殊体質でその子供にはすごい値段で取引される。
水晶眼は封じる力が強すぎるため一度捕らえた精霊は脱出することはできない。ただし精霊の力によっては開門式によりかろうじて幻影を投射できる。この眼でものを見ることはできない。ただし封印を解いている間は視界を確保できる。そして視界の範囲にだけ精霊は投影される。
閉門式を唱えなくても宿主を殺すか気絶させれば精霊を封印することができる。精霊を傷つけられると宿主も痛みを感じる。
水晶眼は不滅で死んだ跡でも残る。
壊すと山を一つ吹き飛ばす位の威力になるという。