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「あ。鈴ちゃーん! 鈴ちゃんも入って! 早く早く!」


CV:玉城ティナ

概要編集

すず内藤鈴)の通っている高校の女子生徒。吹奏楽部に所属しており、アルトサックスを担当している。

愛称は「ルカちゃん」。太陽のような生き生きとした姿や誰に対しても分け隔てなく接する心優しい性格によってクラスの人気者になっており、すずも彼女に対して強い憧れを抱いている。また、自身の担当楽器であるサックスの腕前も達者であり、吹奏楽部の公演においてはメンバーたちの前に立ってソロ(独奏)を披露する姿も見せている。

クラスでも部活でも常に皆の中心にいて輝いているものの、瑠果は自身が密かに想っている意中の人になかなか話しかけることができずにいた。そこで、瑠果は彼と親しい関係にあるすずに相談を持ちかけて背中を押してもらうことを決め、それをきっかけとして彼女との交わりを深めていくことになる。


人物編集

容姿編集

ゆるくウェーブのかかった長い黒髪を揺らす、すらりとした美しさを宿した長身の女子生徒。細く長い脚や指先といった彼女のまとう一つひとつのパーツもまた、思わず見とれてしまうような生き生きとした輝きに彩られている。(小説版、20〜21ページ)

それらの放つスタイルの美しさは多くのクラスメイトたちの認めるところとなっており、周囲からは「うちらの学校の姫」「モデルさんみたい」などといった強い憧れのもとに見られている。


性格編集

誰に対しても愛想よく振る舞う好人物で、持ち前の太陽のような明るさのもとに自然と周囲の人間を寄せ集めている。

また、他者と関わる際には彼女自身の性質であるマイペースさを前面に押し出しており、すずの自宅の飼い犬であるフーガを「ん〜、かわいいのう。アハハハ」と臆(おく)さずに可愛がったり、うっかり口が滑ってしまった折に「あ……、言っちゃった。フフフ」と口元に手を添えながら笑うなどといった楽しげな様子を見せている。


演奏技術編集

吹奏楽部で演奏しているアルトサックスの腕前は確かなもので、高校1年生の当時からメンバーたちの前に進み出てソロ(独奏)を奏でるといった華々しい活躍を歩んでいる(小説版、20ページ)。また、同部の屋外公演におけるパフォーマンス演奏においても、曲に合わせて躍動感あふれるステップを踏みながら、それでいてブレることのない正確無比な演奏を披露するという高等なテクニックを見せつけており、彼女の積み上げた練習の量と質の高さをうかがい知ることができる。


彼女の演奏しているアルトサックスのモデル(型番)は、YAMAHA YAS-62。学生から一般のアマチュア奏者まで幅広い人気を集めている、ジャンルを問わない音色と確かな性能を兼ね備えた逸品である。(『ヤマハ・ウインドストリーム』Twitterアカウント 2021年7月31日更新分)


その他編集

  • インターネット上の仮想空間『U』にもアカウントを登録している。Asの容姿は映画版と小説版で異なっており、映画版は北欧の民族衣装を着た少女、小説版では青い鳥の姿をしている。いずれも現実と同じくアルトサックスを常備しており、終盤のベルのライブでは合唱する代わりにアルトサックスを吹いていた。また、『U』の世界の歌姫であるベルBelle)のファンでもあり、彼女の歌を気に入ってよく聴いているほか、音楽に打ち込む者として「あんなふうに歌えたらいいな」という憧れも募(つの)らせている。
  • 祖父は北海道函館にある造船所に勤めており、毎年夏になると家族で彼のもとを訪ねている。(小説版、225ページ)

主要キャラクターとの関係編集

内藤鈴編集

顔のそばかすが特徴的な内気な女子生徒。

瑠果はすずのことを「鈴ちゃん」と呼んでおり、対するすずは「ルカちゃん」と呼んでいる。

高校1年生の当時から、瑠果はクラスの端にいたすずにも気兼ねなく声をかけており、クラスの皆で集合写真を撮ろうとした際にも、瑠果は木陰に隠れて様子をうかがっていた彼女の姿を見つけて一緒に写真に写ろうと誘っている。

2年生に進級してからは、自身が想いを寄せている意中の人と親しい関係にある彼女に背中を押してもらおうと相談を持ちかけており、それを受け入れてくれた彼女に「びっくりでございます笑。がんばるね。ゆうきくれてありがとう」と素直なメッセージを送っている。

そののち、意中の人との進展が暗礁に乗り上げてしまったことから、瑠果は部活を休んですずのもとに直接相談に訪れる。すずと話をしながら彼女の家を訪れるなかで、瑠果は彼女とのあいだにあった認識の違いを正したり、すずの幼馴染である久武忍に抱いていた印象を明かしたりするなど、ふたりきりの親密な時間のもとに彼女と打ち解けるようになっている。


久武忍編集

バスケットボール部のエースとして活躍している男子生徒。

瑠果は忍のことを「しのぶくん」と呼んでいる。

学校の休み時間中に彼に話しかけ、教科書のページなどを指して楽しそうに会話をする様子などから、ふたりの関係はそれなりに良好であることがうかがえる。そのような様子を遠巻きに眺めているほかのクラスメイトたちもまた、瑠果と忍を「お似合いのふたり」という安心感のもとに見守っている。(小説版、93ページ)

また、忍がすずのことを心配し、彼女にたびたび声をかけている姿を見ている瑠果は、彼に対して「なんだか鈴ちゃんのおかあさんみたいだな」という不思議な思いを向けている。


千頭慎次郎編集

ひとりでカヌー部を立ち上げて奮闘している男子生徒。

瑠果は慎次郎のことを「ちかみくん」と呼んでおり、対する慎次郎は「渡辺さん」と呼んでいる。

瑠果は彼に対して高校1年生の当時から密かに想いを寄せており、秋の吹奏楽部の屋外公演に参加するなかでも彼の様子が気になって視線を送ったり、意識してわざと目を背けたりする様子が登場している(小説版、23ページ)。2年生に進級した夏のあるとき、瑠果は彼と親しいすずの応援を得て彼に話しかけたものの、緊張で何も話せなくなった自身の様子を彼に笑われてしまったことで「座礁しちゃった」と意気消沈とともに行き詰まりを覚えている。(小説版、213〜214ページ)


そののち、すずとの対話によって立ち直った瑠果は、帰りの駅の改札で慎次郎とばったり遭遇する。彼女は勇気を振り絞って彼に応援の気持ちを伝えるが、その直後に返された「オホン、俺のこと、ちょっとは好きってことかなあ?」という冗談を真に受けて、赤面しながら思考停止することになる。すずの取り持ちによってふたたび慎次郎と向き合った瑠果は、共通の話題によって彼と打ち解ける糸口を見いだし、彼のインターハイ出場を応援するために北海道までいくことを約束したりするなど、無事に彼と良好な関係を結ぶことに成功している。(小説版、223〜226ページ)


関連タグ編集

竜とそばかすの姫

内藤鈴 千頭慎次郎 久武忍 別役弘香


吹奏楽部 サックス/アルトサックス マーチング


参考文献編集

  • 細田守『竜とそばかすの姫』 角川文庫 2021年6月25日初版発行 ISBN 978-4-04-111056-0
  • パンフレット 映画『竜とそばかすの姫』 東宝 2021年7月16日発行
  • キネマ旬報ムック『細田守とスタジオ地図の10年』 キネマ旬報社 2021年8月12日初版発行 ISBN 978-4-87376-869-4

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