あらすじ
高校2年の夏休み、某県の山奥にある合宿所に行った主人公。合宿所裏の空き家から覗く人影に興味がわき、探検に行くが・・・
怪異
ひょうせ
合宿所周辺の土地特有の妖怪のようなもの。子供くらいの姿をした毛むくじゃらの猿のような姿。笑い声は猿の鳴き声に近いとのこと。滅多に姿を見せないが、稀に妊婦や不妊の家に現れて、笑い声をあげる。すると、妊婦は安産し、不妊の夫婦の家には子供が生まれるという、非常に縁起の良いもの。しかし、数十年に一度、なぜか子供を襲い、憑り殺してしまうという恐ろしい一面も。
しかし、ひょうせが最初に現れた場所に結界を作り、封じ込め、簡易的な祠をつくって奉ることで、憑り殺されるのを防ぐことができる。当初、主人公たちに起こった異変は、この怪異によるものだと思われていたが...
渦人形
おかっぱ頭で笑顔の人形。ただし、顔は人形特有の真っ白な肌だが、首は棒状で1mほどと長く、また、目や口は穴のようになっており、空洞。「ホホホ・・・ホホホ・・・ホホホ・・・」という抑揚のない機械的な笑い声をあげる。取り憑かれるとゲラゲラと笑いながら無表情でボロボロと涙を流す。
呪いを解くには、渦人形を壊す以外に方法が無い。
胴体には、「寛保二年」と作者の名前六文字、「渦人形」という単語が書かれていた。お坊さんが言うには、何らかの呪物の類である、とのこと。