※メイン画像は「中国のトイレの女神」から。
概要
「溝トイレ」とは、公衆トイレの一形態。公共施設や集合住宅に設置される。女子トイレと男子トイレのどちらでもありうる。
かつては中国の劣悪なトイレ文化として知られており、旅行者を戦慄させた恐怖の存在であった。中国旅行ではホテルで用を済ませることが推奨される理由の一つで、いわゆる「ニーハオトイレ」(利用者同士で挨拶できるようなトイレ)の便器部分。
2008年の北京オリンピックに前後して、旅行客の行く都市部や観光地からは概ね消えたとされるが、未だ地方の学校や寮の類には存在しているらしい。
イラストで取り上げられることも殆どないが、ごく稀に●●系創作で題材となっている。
構造
便器となるのは、大きいタイルが敷かれた人が跨げる位の「溝」のみ。この溝の上にしゃがんでうんちやおしっこをする。
個室の構造を持つものが多いが、かつてニーハオトイレ形式として知られた低い間仕切りしか無い、あるいは仕切りなどない溝だけのタイプや、間仕切りはあっても扉がないタイプも知られる。横並びでおおむね4室の壁と扉が設けられ、便器は共用するものの、排泄姿を互いに晒すことはない。このため個室の扉を開けるまで、その真の姿に気づけないこともある。ただし中国トイレ事情の常として、扉が閉まらなかったり、扉は閉まっても鍵が壊れていたりということが珍しくなかった。
一応水洗式。一番端の個室で、天井や高い位置のタンクから垂れ下がった紐を引っ張り、溝に溜まった糞尿を水で一気に流す。
タンクとは逆の端の個室を使う人は、運が悪いと、利用者の糞尿が混じり合って流れていく様を見なければならない。このため、基本的に水を流す紐がある端の個室が一番人気となる。ただし水を流すタイミングには常に気を使わなくてはならない。下手をしたら、他の利用者全員に自分が垂れたうんちを開示することになりかねない。
また、海外ではよくあることだが、トイレットペーパーを流すことはできず、使用した紙は汚物入れ的に置かれたバケツに捨てて処分する。
関連タグ
溝:側溝をトイレにしてしまうのとそんなに変わらない。
厠:「川屋」とも。川の桟橋からお尻を出して排泄する古式の水洗トイレから、川を溝に換えたものが溝トイレである。