概要
公衆トイレなどに設置される、男子トイレと女子トイレを視覚的に識別するためのピクトグラムによる標識。
男子トイレのマークには青、水色、黒、女子トイレのマークには赤、ピンクが使われていることが多い。
さらに、男性はスーツやズボンあるいはそれらを抽象化した逆三角形、女性はスカートやそれを抽象化した三角形を用いた図柄で表現されていることが多い。
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しかし、このようなマークは男女をそれぞれ特定の衣服や色に結びつけているという点で、ジェンダーバイアスの強化に寄与しているという批判が向けられるようになっている。
それに加え、特にオシャレな店などではデザイン上のこだわりなどもあってか、典型的なデザインではないタイプのトイレマークも増えてきており、視覚的に識別しやすいというメリットが損なわれているという批判もある。
とはいえ、言葉による表現(男/女、men/womenなど)は外国人や小さな子供に伝わらないことがあるし、抽象的な記号や関連性の薄い絵柄による表現ではどっちがどっちなのかわからず混乱を招きやすいため、解決は困難である。
そうしたことから近年では、男性器や女性器を直接的に表現したピクトグラムが意外な注目を集めており、採用するトイレが増えてきている。
一見下品にも思えるが、性器の違いは文化によらず万国共通であり、ジェンダーバイアスとも無関係であることから、一周まわって男女を区別する最も適切なマークではないかと考えられるようになってきたのが理由である。
特に男性器は形状がはっきりしているため、╰U╯ のようなシンプルな図柄でも男性を意味することがわかりやすいし、もう少しオシャレにするために1本の棒と2つの丸を組み合わせた図柄を用いても、陰茎と金玉=男性であることが十分に伝わる。
女性については Y のような図柄で股間部を表現するマークや、ш のような図柄で割れ目を表現するマークが採用されている。
そのほか、男女をそれぞれ棒人間で表現し、男性にはペニスに相当する棒1本を股間に加えることで区別する図柄も存在する。