概要
『ジョジョの奇妙な冒険』第6部「ストーンオーシャン」におけるラスボス:エンリコ・プッチの台詞。
よく混合されがちだが、「 「一手」遅カッタ…ナ… 空条承太郎… 」は第6部序盤のホワイトスネイクの台詞である。また、空条承太郎がこの時一手遅れたのは、ジョンガリ・Aから放たれた銃弾を被弾しかけた娘:空条徐倫を庇うために時を止め、徐倫を突き飛ばしたからである。
顛末
第6部最終局面。
エンリコ・プッチはDIOから託された「天国へ行く方法」を完遂し、彼のスタンドは宇宙の時を無制限に加速させる「メイド・イン・ヘブン」へと進化を遂げた。そしてプッチは「天国」を完成させるために、過去のジョースターの因縁を完全に断ち切ろうと、空条徐倫と仲間たちを殺しにかかる。
「 『海(オーシャン)』に出ろっ! 」
というナルシソ・アナスイの一声、徐倫たちは海に出てプッチを迎え撃つ。アナスイが立てたのは、プッチの初撃をアナスイが引き受け、承太郎がその瞬間に時を止めてプッチを殺すという作戦。ぐるぐると周囲をプッチが周る。
アナスイの体を手が貫いた。すかさず承太郎は時を止めて、攻撃を開始しようとした……。しかしその手は!愛娘、徐倫のスタンド「ストーン・フリー」のものだったッ!
プッチは攻撃を見越して、ストーン・フリーの手を利用してアナスイを貫いたのだ。
「 徐倫のスタンドを使ってアナスイへ攻撃を!!! 」
「 『一手』…!!遅れた… 」
アナスイの体からストーン・フリーの手を引き抜く。一歩、プッチの方に近づく。そこでその光景をみた承太郎は
「 うおおおおおおおおおおおおお 」
「 ナイフがッ! 」
「 落下途中………!! 」
「 神父は既に空中へ投げていた! 」
「 かつてDIOがやったように…!! 」
空条承太郎は思わず叫び声を上げた。攻撃手段は、今もなおジョースター家に纏わりつく宿敵・DIOが過去に承太郎へ行った攻撃そのもの!!その技は、時が静止した世界の中で無数のナイフを投げつけて空中で制止させ、時が動き出した瞬間にナイフの雨が降り注ぐ。それとまるで鏡合わせのように、徐倫の上空には幾重にも銀色に輝くナイフが舞っていた。しかもその内数本は徐倫に刺さりかけている。
ここで神父に攻撃しなければ、世界の一巡が完了して全生物は「天国」で生きることになってしまう。徐倫を見殺しにしなければならない。かつて己が斃した宿敵の意志を継ぐものに、己と同じ手段で攻撃された娘を目の前で見殺しに…。
承太郎は徐倫を助けるため、そのナイフの矛先から徐倫を退けた。
二手、遅れた。
徐倫を助けた後、承太郎はスタープラチナのラッシュをプッチにぶちかました。だがその二手が致命的だった。二手ゆえに一瞬、プッチには届かなかった。
「 「二手」遅れたようだな………… 」
「 ジョースター家は血統ゆえに 」
「 誇りと勇気から力を得 運命に勝利して来た 」
「 だが! 」
「 弱点も また血統ゆえに 」
「 空条承太郎… 」
「 娘がおまえの弱点なのだ 」
ジョースターの血統を引く者たちは、その胸に黄金に輝く誇り高い精神を宿している。そしてジョースターは何よりも家族や仲間を大切にし、守るためなら自身の犠牲も厭わない。承太郎も例外ではなかった。「無敵」と評される彼の唯一の弱点は愛する娘:空条徐倫だった。
隙をつかれ、空条承太郎は「予言通り」真っ二つに顔を割かれて死亡した。