はじめに
【天国】とはー
- 人が死んだ後に行くとされる場所の一つ
- 延長義で、非常に美しい風景の見られる場所
- 延長義で、安楽な生活が送れる場所
『神』の語る「天国」
『天国へ行く方法』があるかもしれない
おい 妙な顔するな
わたしの言ってる「天国」とは「精神」に関する事だよ
精神の向かうところ……死ねってことじゃない
精神の「力」も進化するはずだ
そしてそれの行きつく所って意味さ
幸福とは
無敵の肉体や大金を持つ事や
人の頂点に立つ事では
得られない
真の勝利者とは
「天国」を見た者の事だ……
どんな犠牲を払ってもわたしはそこへ行く
『神父』の語る「天国」
いいか……スポーツ・マックス
よく聞いてくれ……この地球上ではだ……
この地球では…『海と陸地』の割合が7対3で決まっているように…
生物の数もきちっと決まっているそうだ
スポーツ・マックス……決してむずかしい話ではない
だがとても大切な話だ
つまりこの地球で人間の人口が増えれば増えるほど
その分だけ他の生物が絶滅してると考えてさしつかえなく……
魂全体の数は影響なく一定ということらしい……
だがその『魂』をたったひとりの人間が
『何個』も『何万個』も『所有できる方法』があるとしたなら……
その人間は何を見ると思う?その人間の先にはどんなことが起こる?
人に対し何かをしてあげるという事は…
全て「見返り」を期待しての行為だ
人に親切にするのは自分も親切にしてもらうためであり
無償の愛というものはない
無償の愛とは…
天国へ行くための「見返り」だからだ
「天国」へは
誰かはいつか到達しなくてはならない
「天国へ行く方法」
必要なものは『わたしのスタンド』である。
『ザ・ワールド』
我がスタンドの先にあるものこそが人間がさらに先に進むべき道なのである。
必要なものは信頼できる友である。
彼は欲望をコントロールできる人間でなくてはならない。
権力欲や名誉欲、金欲、色欲のない人間で、彼は人の法よりも神の法を尊ぶ人間でなくてはならない。
いつかそのような者にこのDIOが出会えるだろうか?
必要なものは『極罪を犯した36名以上の魂』である。
罪人の魂には強い力があるからである。
必要なものは『14の言葉』である。
わたし自身を忘れないようにこの言葉をわたしのスタンドそのものに傷として刻みつけておこう。
必要なものは『勇気』である。
わたしはスタンドを一度捨て去る『勇気』を持たなければならない。
朽ちていくわたしのスタンドは36の罪人の魂を集めて吸収。そこから『新しいもの』を生み出すであろう。
「生まれたもの」は目醒める。
信頼できる友が発する14の言葉に知性を示して…『友』はわたしを信頼しわたしは『友』になる。
最後に必要なものは場所である。
北緯28度24分西経80度36分へ行き……
次の「新月」の時を待て……
それが『天国の時』であろう……
解説
前置きが長くなったが、つまるところ「天国へ行く方法」とは、この術の使用者自身が望む、永遠の安寧を得られる世界を創る方法である。
この「天国へ行く方法」は、DIOが探し求めた天国に到達するための手段を彼の日記に記載したもの。
- 自分のスタンド
- 信頼できる友
- 極罪を犯した36名以上の魂
- 14の言葉
- スタンドを捨て去る勇気
- 北緯28度24分西経80度36分
- 新月の時
1から5までのものを揃え引力に押し上げられた者は、自身の望む「天国」を完成させる能力を手に入れることができる。
この日記は第3部『スターダストクルセイダース』の最後、DIOが空条承太郎に撃破された際に承太郎の手によって焼却され、永遠に闇に葬られたかに思われた。だが、DIOは生前に自身の友としたエンリコ・プッチに「『天国へ行く方法』があるかもしれない」と語っていた。自身の行いにより引き起こされた悲劇に絶望したプッチは、自身の望む天国を実現させるため、空条承太郎の記憶に刻みこまれたDIOの日記に書かれた「天国へ行く方法」を欲した。この「天国へ行く方法」こそが第6部『ストーンオーシャン』の全ての発端だった。
到達者
DIOは、天国に到達する前に空条承太郎に倒されてしまったために未遂に終わった。
その後DIOの意思を継いだエンリコ・プッチが「天国へ行く方法」を実行し、「全ての生物が自身の運命を魂で知り、覚悟を持つことができる幸福な世界」を創る『メイド・イン・ヘブン』を発動させている。
関連タグ
ジョジョの奇妙な冒険のスピンオフ小説。
DIOから見たジョースターの血統と「天国へ行く方法」が綴られた日記。
ジョジョの奇妙な冒険のゲーム作品。
DIOが天国に到達した、もう一つの世界線が舞台。
「天国」に到達することで幸せを得ようとした彼らへの皮肉めいた、幸せで素晴らしい世界。