概要
『ジョジョの奇妙な冒険』第6部「ストーンオーシャン」に登場するエンリコ・プッチのセリフ。
スタンド「ホワイトスネイク」が引き起こすとある結果を端的に表した言葉。
エンリコ・プッチのスタンド「ホワイトスネイク」は、生物から「記憶」と「スタンド」をDISC状に抜き出すことができ、「記憶」を抜き取られた生命は、徐々に「生きる屍」や「死者」と同等の状態に陥ってしまう。
「記憶」のDISCを取られた例
空条承太郎の場合
本編の序盤。エンリコ・プッチが、かつて空条承太郎がその目にし、そして消し去った亡き親友・DIOが遺した書物の「記憶」を得るため、そして親友を殺された復讐も兼ねて彼の「記憶」と「スタンド」をDISCにして抜き取り奪った。
すると空条承太郎は徐々に意識が遠のき、やがて仮死状態となってしまった。
直後に、承太郎の娘・空条徐倫が彼をSPW財団へ保護させて隔離。肉体を冷凍保存という形で保管し、承太郎は無力化された。
後に徐倫が「スタンド」のDISCを奪取し、敵の障害を乗り越え「スタンド」のDISCをSPW財団へ届け、それを空条承太郎に差し込むと意識は回復。だが目覚めた彼は別人の様だった。特定の意味不明な行動しかせず、自発的・明確な意思をもった活動は皆無。最低限の生命活動は可能でも「記憶」のDISCがなくては何も行動できない、「死人と同じ」。SPW財団の見解では、このままだと筋肉が落ちて徐々に肉体は衰弱し、やがて生命活動の危機に陥ると診断を下した。
ウェザー・リポートの場合
それはエンリコ・プッチの回想にて。
非情な現実により引き起こされてしまった悲劇で、スタンド能力が暴走し多大な被害をもたらすウェザー・リポート(当時の名はウェス・ブルーマリン、愛称でウェザーと呼ばれていた)。実は赤ちゃんの頃にウェザーの育て親から入れ替えられ、各々別の人生を歩まされた双子。真実に向き合い、実の兄であるエンリコ・プッチが決断した結果は……
弟であるドメニコ・プッチ(ウェザーの本名)の「思い出≒記憶」を抜き取り、非情な現実を忘却させる一手だった
これにより、怒りとスタンド能力の暴走に飲まれていたウェザーは沈黙。自身の名前・過去の思い出は霧がかかったように思い出せなくなり、物静かな別人へと変貌。兄弟の情・自身の罪の枷と複雑な心境を背負ったゆえか、エンリコはそのまま弟を生かして別れた。だが後にウェザーは殺人未遂罪によって、兄・エンリコが神父を務めているG.D.st刑務所へ収監され、再び兄弟の邂逅する機会が生みだされるのだった。