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『――――汝、力を求めるか?』

概要

レイ・スターリングが所有する武器。

ギデオンの呪いの武器の保管庫に収納されていた呪われたで、レイが発見し、報酬に貰った。

外観は刃と持ち手部分に黒い呪布が巻かれた片刃斧

呪布の色で全体は真っ黒で、刃は血で錆びたような赤色をしている。

かなり古い時代のモノで、柄の一部に欠けたような跡もある。

【紫怨走甲 ゴゥズメイズ】でも解呪しきれない大量の怨念を有しており、

かつてネメシスが間近で見た「とある武器」に似た雰囲気を纏っているらしい。

《鑑定眼》で鑑定しても以下のことしか分からない。

『名づけられなかった斧。

 ■に■ばれなかった斧。

 ■■で■に■れた斧。

 ■も■く、■も■わりに■き斧』

 

正体

その正体は、世界の始まりに<鍛冶屋(スミス)>によって【元始聖剣 アルター】と共に作られた、世界を《終焉(ゲームオーバー)》から救うための最強武器。

しかしスミスはアルターを選んだため最終工程を受けられず、彼曰く「駄作」となってしまった。

産み落とされて以降は無数の使い手によって使用されたものの、そのほとんどが斧の能力によって死亡し、使用者とその敵を傷つけ、殺し続けた結果、斧は血と恨みに覆われて刃が赤く染まった。

歴史が進むにつれて斧は忘れられ、化身の到来と古代文明の破壊後も、斧は誰もまともに扱えない武器として残り、名前がないからかUBMと認定されることも無かった。

その後しばらくして、斧は600年前に【覇王】ロクフェル・アドラスターの手に渡った。

【覇王】は最大出力ではないものの、デメリットさえも耐えきって斧の力を振るえた唯一の使用者だったが、【ベルドリオン】を破壊した時に柄の一部が破損し、「今後、我がこの斧を使うことはない」と宣言し宝物庫に仕舞った。

なお破損した欠片は幼竜に飲み込まれ、その後その幼竜は神話級UBM【滅竜王 ドラグフィン】となった。

【覇王】が封印され【邪神】が業都を居城としてからは、【邪神】の眷属であるトロールが斧を武器とした。

トロールは【覇王】のようには斧を使いこなせなかったが、高い再生能力を持っていたために斧を振るうことはでき、また自分が扱いやすいように、高い耐性を持つ物理と闇属性のみに解放できる力を定める呪いの布を斧に巻き付けた。

トロールは存分に斧を振るい、人々に恐怖を与え続け、怨念はより蓄積された。

しかしトロールは【聖剣王】と戦って敗れ去り、戦いの果てに蓄積された膨大な怨念によって刃は幾重もの赤黒い錆に覆われた。

戦後斧は【聖剣王】の妻であるフレイメルによって、実家であるギデオン家の呪われた武具の保管庫に収蔵された。

【教皇】や【聖女】を含めた幾人もの聖職者が解呪を試みたが、誰にも呪いは解けないままだった。

その後【邪神】に関する情報が【大賢者】によって意図的に消去されたために来歴すらも失われ、単なる呪いの武器として数百年死蔵されていた。

...レイによって発見されるまでは。

能力

本来の姿は幽かに透き通っていて、武器でありながら祭器のような白い斧。

無限職であるスミスによって生み出されたアルターに並ぶデンドロ世界最強の武器の一つであり、【破壊王】の全力パンチでも罅一つ入らない強度を持つ。

『絶対消滅』の理を持ち、Infinite Dendrogram内に存在する全ての属性の力を使用・複合することができ、相反するエネルギーをぶつけてあらゆる事象を対消滅させることができる。

 

しかしスミスの最終工程を受けられなかったため、反動として使用したエネルギーと同質・同量のエネルギーを使用者にも流してしまうデメリットを持つ。

そのため、最大値の10分の1の出力でも振るえば使用者が消し飛んでしまい、十全な使用はおろか力を抑えた使用も不可能に近い。

 

また呪布の影響で一定量の闇属性・物理エネルギーしか発現できなかったが、現在はイゴーロナクとの戦闘によって呪布の一部が破損し、元に戻っている。

 

本来はアルター同様に意思を有するが、怨念と呪布のせいで表に出てこられなかった。現在は呪布が破損し、怨念も霧散し始めたことで精神世界限定で出てこられるようになった。

上記の機能以外にも、使用者の生体情報を把握する機能や、<アーキタイプ・システム>とつながっているため、超級職の在位・空位を確認する機能がある。

制御権

使用には個人で制御権の獲得が必要であり、属性選択と出力選択の成功率は制御権に比例し、制御権の割合と同じ確率で望んだ属性と出力が発揮される。

属性選択と出力選択のどちらか一方に絞った場合、成功率は制御権の二倍になるがもう一方がランダムとなる。制御権が0%だと属性と出力の両方がランダムとなる。

制御権を獲得するための試練として、精神世界で歴代使用者のコピーである敵性ユニット群を撃破する必要がある。

試練では歴代使用者の強さと制御権がリンクしており、強い使用者ほど多くの制御権を持っていて、試練での出現確率は保有制御権に比例する。

レイは過去の【死霊王】のコピーユニットを倒して制御権1%を獲得している。

<現在の試練で出現する敵性ユニットと保有制御権>

【覇王】ロクフェル・アドラスター:33%

妖精巨人種トロール:18%

【斬神】:?%

【破壊王】:?%

【阿修羅王】:?%

【絶王】:?%

【死霊王】:1%:獲得済み

スキル

  • 《選刃(セレクト)》:アクティブスキル

無銘の斧の装備スキル。

全属性の使用・複合が可能な能力を引き出し、選択した属性を斧にまとわせる。

相反するエネルギーをぶつけてあらゆる事象を対消滅させる他、対になる属性でなくとも純粋なエネルギー量で対象を破壊することが可能。

ただし、同じ種類・量のエネルギーを使用者にも流す。

このスキルのコントロールには使用者が制御権を獲得する必要がある。

先代【邪神】の眷属が施した呪布と歴代使用者達の怨念のせいで一定量の闇属性エネルギーと物理エネルギーの複合エネルギーから変更することができなくなっていたが、現在は呪符が破壊されて元に戻っている。

  • 《選刃・光(セレクト・シャイン)》:アクティブスキル

《選刃》により光属性を発現させたスキル。

レイが使用した際は10%の出力で行使したが、それでも神話級金属を融かす熱量を持つ。

レイは【黒纏套】によって反動の光エネルギーを吸収し、【瘴焔手甲】で余熱に耐えることで使用したが、数度振るえば装備が反動に耐えられなくなってしまう。

  • 《???》:アクティブスキル

斧の装備スキル。

詳細不明だが、かつて【覇王】が使用した結果、柄の一部が破損した。

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無銘の斧
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