煙(ドロヘドロ)
えん
CV:堀内賢雄
煙ファミリーのボス。身長183cm。体重79kg。足のサイズ28.5cm。
ケムリを吐くための開閉ギミックのある、歯茎を剥き出しにしたようなデザインのマスクを着用する。この口元のデザインは煙ファミリーのシンボルでもあり、ファミリーに属している者のマスクは同じ口元をしていることが多い。
冷酷で情け容赦の無い悪党だが、一方で分別を弁えた大人な人物でもある。
魔法使いの世界で絶大な力を誇る男。何もかもをキノコにする魔法を使う。この魔法は当たり所にもよるが、直撃すれば対象を一瞬でキノコと化す。一度キノコを生やした相手はいつでも補足でき、キノコ人形にケムリをかけて相手の人形にし、小さいキノコを埋め込むことにより、相手がどこにいても相手からキノコマンを生やすことができる。このキノコマンは相手から魔力を取って生きているため相手は大きなダメージを受ける他、キノコマンを操作して戦える上に、視界も使える。また、直接魔法はかけずに胞子を飛ばし、相手の体内からキノコを発生させ相手を破壊できる。キノコにケムリをかけて、全ての魔法使いのデータが入ったミニパソコンのような機械も作り出せる。一度に出せるケムリの最大量も巨大な街一つを全て覆ってキノコ化できる程多いため、非常に強力な威力を誇る。
自身でキノコの栽培、収集もしている。「キノコしか食べない」と発言しているが、ジロール茸のパイ等、キノコが素材に含まれる料理であれば食べており、飲酒もしている。
過去に、十字目のボスによってファミリーの仲間たちが大量に殺されたことがある。ボスと対峙した際には、マステマの町が壊滅するほどのケムリを放ったが、ボスを仕留めたという確信が得られず、その生死を確かめるために「時を操る魔法使い」を探している。ニカイドウが「時を操る魔法使い」であることを知り、彼女を自分のパートナーにするために執拗に付け狙う。しかし彼女のことは魔法使いとして尊敬しているらしく、無理に魔法を使わせようとはしなかった。ニカイドウが契約者でもないカイマンを大切に思っていることを知ったときは怒りを露わにした。
新製品のモニター役を自ら務めたりするなどボスらしからぬお茶目な一面も見せる。敵対する相手を躊躇無く殺害するなど基本的に冷酷な男だが、大勢の部下達に自分の屋敷を開放して衣食住の面倒を見ていたり、また組織の下っ端である藤田の話も直接聞き、心や能井が危険に陥った際には単身駆けつけて守り、普段は相手にしない鳥太にも自分が本気で魔法を使う際に「お前なら安心してキクラゲを預けられる」と信頼を見せるなど、部下に対する面倒見は非常に良く、組織の長としての器を十分に持っている人物である。それ故に、煙が最も恐れていることは「部下の裏切り」であることが先述の新製品を試した際に明らかになっている。
ナルシスト気味な所があり、屋敷内のモニュメントや絵画は大半が自画像である。かつて経営していたラーメン店「花煙」のイメージソングも自らが歌い上げており、本人曰く「そこそこ売れた」とのこと。ちなみにこの唄、アニメ化に際し堀内賢雄さんが熱唱しており、劇中よろしく音源配信も決定している。
自身の半生を監督・主演で映画化しているが、能井曰くかなり脚色されているという。その映画では6年前のマステマでの事件についても語られており、ボスと互角に戦ったように描かれているが、実際は十字目のボスに対して終始劣勢であり、あわや殺されるというときに十字目のボスが突然苦しみ出したため、難を逃れたという。
キクラゲを溺愛しており、世話を糞取りまでしたり、揃いのスーツを作らせたりするほどである。キクラゲに話しかけるときは、「○○でシュね」というような赤ちゃん言葉になる。
徐々に十字目のボスと対峙した際の悪夢に悩まされるようになり、無理矢理にでもニカイドウに魔法を使わせる覚悟を決めたが、その直後突然十字目のボス「壊」が屋敷に現れた。「ホールの雨」のような壊の力によって苦しみ、ケムリを吐く間もなく瞬殺された。
そして…
藤田、鳥太、ターキー達ファミリーによるの決死の協力により、ついに煙は生き返った。
しかし、煙が復活した時は既にファミリーはほぼ壊滅していた。だが、恵比寿のつたない説明や魔法の解けたターキーの人形の材料となった藤田達の体からファミリー達が自らの体を捨ててまで自分を生き返らせてくれたことを悟った煙は
「ファミリーのボスとして、今度はオレが連中を救わなければ。」
と決意を新たにした。