『いなり、こんこん、恋いろは。』の登場人物、うか様と伏見燈日のカップリングである。主人公の伏見いなりを共通の縁者として出会うが、それ以前にも燈日が幼い頃に二度ほど顔を合わせている。
「俺はお前が嫌いや!」
燈日にしてみればうか様は、夜道で驚かされた過去の一件から虫の好かない相手だったものの、妹・いなりが彼女との友情を育むと同時に、神通力にまつわる厄介事を抱えたことから、図らずもあれこれと深入りすることに。
「あんな不敬な人間ははじめてだ!」
一方、出身地である高天原ではマイナーと思われる趣味を持つうか様にとって、各種娯楽の充実している燈日の部屋は好条件の遊び場となり、しばしば入り浸るようになる。もともと現実での愛に絶望してその道に目覚めた経緯をもつうか様だが、燈日と過ごす時間は彼女になにをもたらすのだろうか……
「神様と霊感青年」といえば聞こえはいいが、見方を変えれば「ゲームオタクと中二病」という残念感ただよう組み合わせ。基本的にツンケンしている燈日と、長く生きてる割にやたらとウブなうか様なので、進展は非常にゆっくりしているけれどもそこがいい。
それぞれの時間の流れ方が違うため、いずれは別れが訪れるというのも切ないけれどそこがいい。
下手をすると主人公のいなりと丹波橋くんの恋路よりも、燈うかに悶えている読者の方が多いかもしれない。
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