概要
2人の女の子が並んで描かれている同人誌があったとする。
これを見て多くの百合オタクは百合漫画だと判断する。
しかし、いざ中身を読んでみると、男キャラ出てくるし何だよ百合じゃねーじゃん!
これが百合詐欺である。
くわしい解説
しかし、百合の定義がまだ固まっていなかった頃は「女が2人いれば(たとえ男を挟もうと)それは百合」と解釈する人も少なくなかったので、「百合」と称した3P本も珍しくなく、上記のような事案はたびたび発生していた。
また、百合のように見えて、実は片方、あるいは両方が男の娘(女装)だった、実は生えていた、などのケースも百合詐欺に分類される(メイン画像はこのパターン)。もっともこの場合、これはこれでとなることも多い。
最近ではアニメにおいても似たような事例が稀にだが見られており、作品発表の際のキーヴィジュアルや宣伝用ピンナップなどではヒロイン達しか写っておらず、男性キャラはそこに入っていないか、いてもサブキャラのような配置で、作品の解説でも男性キャラの存在にはほとんど触れてなかったが、実際の内容では普通にそのヒロインと男性キャラの恋愛要素があったというケースや、開始から中盤までは女性同士の絡みが中心だったのに後半からはその子達の異性との付き合いが描かれるというケースもあり、これらも場合によっては百合詐欺に分類されることもある。
よく言われる見分け方
表紙で2人並んでいる女の子が見つめ合っている作品は内容が百合作品であることが多く、視線がこちら側に向いている作品は男が登場するラブコメが含まれている可能性があると言われている。
男性向けラブコメ作品では、男性主人公を空気・無味にする傾向があるため、表紙でも男性主人公が描かれていないことが多く、表紙で百合作品と誤認される場合がある。
余談だが、ボーイズラブ作品では両者の視線がこちら側に向いている作品が多い一方、女性向けラブコメ作品では女性主人公に焦点が当てられ、表紙で主張するのが定石となっているため、BL詐欺のような事案は基本的に発生しない。
百合詐欺だと批判する前に必要な心がけ
百合ナビによると、近年は百合と称していない作品を一方的に百合だと勘違いして、男が絡んだ時点で百合詐欺だと批判する者おり、作家に対する過剰な批判は自制するよう呼びかけられている(外部リンク)。
特に男性キャラが登場するコンテンツや、キャラクターとの恋愛・結婚要素を含むゲームにおいては、必ずしも二次創作が百合とは限らないため、同人誌を購入する際はトラブルにならぬよう、表紙だけで判断せずサンプルをよくチェックする必要がある。
Pixivにおいても、特に複数投稿の場合、「百合」というタグが付いておきながら一部に男性キャラの絵も混じっているケースは珍しくない。もし地雷を踏んでしまったとしても、作者に悪意は無いので作品に百合詐欺のタグを付けるのは好ましくない。
関連記事
百合BL(受×受) 偽百合 薔薇で造った百合の造花/レズに見えるホモ
フランソワ・ブーシェ「ユピテルとカリスト」:いわば「百合詐欺の名画」