「気に入らないね、ああいうやり方は」
概要
ライトノベル『死亡遊戯で飯を食う。』の登場キャラクター。
身長2mほどに達する筋肉質なマッチョ美女であり、見た目通りのフィジカル特化型プレイヤー。
ただし脳筋というわけではなく、的確な判断力と冷静さをも併せ持つ強豪である。
幽鬼とはゲームで幾度も顔を合わせたことがあり、それなりに親しい顔見知り。
プロフィール
本名は「赭熊 小百合(しゃぐま さゆり)」
具体的な年齢は不明ながら、経歴から20代半ば程度ではないかと思われる。
端的に言えば「昭和の番長」とでも呼ぶべき孤高の個人主義者であるが、感情的に「群れるのが嫌い」というよりも「己のみを信じて鍛え上げているので、自分だけで行動したほうが効率が良い」という、いわば「合理的孤高」とでもいうべきスタンスである。
このため惰性的に群れることは良しとしない一方でむやみに排他的でもなく、協力することのメリットがリスクを上回ると判断した時は、淡々と協力する柔軟性も持ち合わせている。
前記した冷静さ、判断力の高さもあり、総じて攻守ともに隙が無い。
デスゲームの世界に身を投じる前はアウトローではあれど暴力とは無縁の「走り屋」だったようだが、仲間とのツーリング中に絡んできたレディースを叩きのめしたところ心酔され、それを端緒として結成されたレディースグループ「レッドベア」の初代総長となる。
その後、肥大化するに伴い独自のルールなどが勝手に増えて不本意な方向に脱線しはじめたグループを見限って脱退、デスゲームのプレイヤーとなって現在に至る。
誰も頼らない個人主義スタイルとなったのも、この時の経験によるものが大きい。
作中の活躍
作中での初登場は幽鬼の40回目のゲーム時であるが、この時点で既にそれなりの付き合い(30回目の「ゴールデンバス」以前から何度か出会っている)ことが語られている。
その後、44回目のゲーム「クラウディビーチ」にて本格的に登場。
孤島でのサバイバルとなる状況下で、ルール不明の当初は皆と一緒に探索に協力していたが、正体不明の犯人によって毎日誰かが殺される「生存型」と判断するや「誰が犯人かわからないなら、独りで行動したほうが安全」と個人行動を宣言。
その際に「こういうとき個人行動を宣言する人は真っ先に死ぬのでは?」とツッコまれても平然と「この場にいる全員が一度にかかってきても返り討ちにできる(から、個人行動で問題ない)」と豪語、幽鬼を含む他のベテラン勢も納得してしまい反論できなかった。
更に、ゲームの根幹となる「体の中に密かに仕込まれたギミック」も、初日の時点で「身体に微細な違和感がある」で気づいており、生存型と判明するや早々に除去。
森の中にサバイバル知識を活かしたトラップゾーンを構築して引きこもり、一度は犯人役に狙われるもギミックを看破していることを突き付けて争うことなく撃退。
終始ゲームを自分の意思でコントロールし、危なげなく生還している。
作中の活躍その2
クラウディビーチの後はしばらく出番がなかったが、原作7巻のエピソードでは重要な役どころを務める。
本名や「元・レディースの総長」などの経歴もここで明かされ、また、リアルでの住所が幽鬼と比較的近い(バイクで一時間前後?)ことが判明している。
7巻のエピソードではついに実際に戦うシーンが描写されたが、その内容は
「武装した数十人のレディースを、たった一人で苦も無く全滅させる」
という恐ろしいものだった。
本作における戦闘描写はあまり超人的なインフレをしないため、その中で、さながら世紀末覇者のようなこの光景は、クラウディビーチの時に語られた「(同格のベテランが束になっても)正面から戦って倒すのは無理」という話に説得力を与えている。
余談
- 幽鬼との関係
上記の通りゲーム中で何度も出会ったことがあり、おおむね親しいと呼べる関係。
また、個人主義を標榜するが故に本人はハッキリ認めていないが、同じように個人主義傾向の幽鬼をいわば「妹分」のようにとらえているようで、比較的に、ではあるが気にかけている様子が見て取れる。