概要
通常筋肉は伸縮を繰り返しているのだが、筋弛緩剤は筋肉の伸縮を抑える。
末梢性筋弛緩剤を全身麻酔で使用すると呼吸するための筋肉を含む全身の筋肉を動かなくする作用もあるので人工呼吸が必要ともなる。
このように用途を誤ると心停止・呼吸停止などの事態を引き起こす危険性を孕んでおり、実際安楽死や殺人に用いられることもある。
そのため、薬事法では「毒物」ともされている。
作用の違いなどによって2種類に大別することができる。
「中枢性」
『テルネリン』や『ミオナール』のように整形外科でもよく処方されるもの。
中枢神経から発せられる異常な反射を抑えることで筋肉の緊張を抑える。
肩こりや腰痛症などをほぐすのに使われる。
「抹消性」
悪性症候群の治療に使われる『ダントリウム』や痙攣の治療に使われる『ボトックス』など健康な人を普段あまりみないもの。
筋肉の収縮システムや神経伝達を止めることで全身の筋肉の収縮を止める。
全身麻酔薬や抗精神薬による悪性症候群や、脳・脊髄の異常による痙攣性の麻痺などの治療。
危険性が高いのは主にこちら。