概要
義勇軍進行曲(簡体字:义勇军进行曲、拼音:yì yǒng jūn jìn xíng qǔ)とは、中華人民共和国の国歌である。日本語では義勇軍行進曲とも表記される。
音楽情報
作詞者:田漢
作曲者:聶耳
中華民国の抗日映画『風雲児女』の主題歌として発表された。
歌詞
起来! 不愿做奴隶的人们!
把我们的血肉,筑成我们新的长城!
中华民族到了最危险的时候
毎个人被迫着发出最后的吼声
起来! 起来! 起来!
我们万众一心,
冒着敌人的炮火,前进!
冒着敌人的炮火,前进!
前进! 前进! 进!
和訳
立ち上がれ!奴隷となることを望まぬ人びとよ!
我らが血肉で築こう新たな長城を!
中華民族に最大の危機がせまる、
一人ひとりが最後の雄叫びをあげる時だ。
立ち上がれ!立ち上がれ!立ち上がれ!
我々すべてが心を一つにして、
敵の砲火に向かって進め!
敵の砲火に向かって進め!
進め!進め!進め!
日本とのかかわり
抗日映画の主題歌を出典としており、作曲者の聶耳は(国民党政府の手を逃れて)日本亡命中に作曲した。作詞者の田漢も日本留学経験があり、彼の日本文化への造詣の深さが文化大革命で罪状とされるなど、世界で最も日本との関わりが深い国歌である。歌詞に出てくる「敵」は旧日本軍を意味する。
聶耳は日本の神奈川県藤沢市で水死した。この縁で彼の出生地の昆明市と藤沢市が姉妹都市になっている。
法律
1949年の建国に当たり中国共産党は国歌を公募したもののこれといったものが集まらず、『義勇軍進行曲』が暫定的に国歌となった。正式な国歌はその後長らく定められず、文化大革命中の1970年には作詞者の田漢が日本との繫がりの深さをやり玉に挙げられて「反革命分子」の烙印を押されたため、代わりに毛沢東を讃える『東方紅』が歌われた。
1978年にようやく『義勇軍進行曲』が正式な国歌とされた後も、当初は別の歌詞があてられていた。
2004年に憲法で国歌と定められた。2017年10月1日に国歌侮辱を禁じる法案が可決された。2020年には香港でも、国歌侮辱を禁じる法案が可決された。香港民主化デモの真っ只中であった為、抗議活動も行われた。