能登半島豪雨
のとはんとうごうう
2024年9月21日に石川県の能登半島を襲った豪雨災害。正式には「令和6年9月能登半島豪雨」と呼ばれる。
活発な秋雨前線や台風14号から変わった温帯低気圧の影響で、奥能登地方(能登半島北部)を中心に発生した線状降水帯による記録的な集中豪雨となり、気象庁は石川県内の3市町(輪島市・珠洲市・能登町)に大雨特別警報を発表した。
輪島・珠洲両市の雨量は観測史上最大を記録。この大雨により、奥能登地域を中心に土砂災害や河川の氾濫などが続発し、各地で甚大な被害が発生した。
また、NHKでも報道が延長された影響も有、後続の番組放送時刻の急遽変更も発生した。
9月24日現在、人的被害は死者7人・行方不明者2人・安否不明者5人などとなっている。いずれも、特別警報が出た輪島市・珠洲市・能登町での被害である。
能登地方では23もの河川が相次いで氾濫した。土砂崩れで孤立集落となった場所も確認されており、輪島市など56カ所に上り、避難者は計632人、停電は約3700戸、断水は約5000戸に及んでいる。
輪島市や珠洲市といえば、8ヶ月前(この年の元日)に起きた能登半島地震で特に甚大な被害を受けた地域である。復興途上にあった被災地では、同地震の仮設住宅が床上浸水するなどの被害も多発し、復興の妨げに追い討ちをかけるかたち(二次災害)となってしまった。能登にとって2024年は典型的な「厄年」となったことは言うまでもない。
輪島市門前町の国道249号線「中屋トンネル」付近でも土砂崩れが起き、能登半島地震の復旧工事をしていた作業員らが行方不明となり、その後住民を含む男女14人が発見されたが、2人の死亡が確認された。また、輪島市久手川町では中学3年生の女子生徒(14歳)が安否不明のままになっている。
被害がこれほどまでに拡大した原因については、やはり能登半島地震の影響が少なからずあるとされた。これまでの地震活動によって地盤が緩くなって土砂崩れが起きやすくなっていたり、堤防や護岸などが地震の揺れで壊れたりしていたことが、今回の豪雨による被害をより一層顕著なものにしたと考えられている。
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