プロフィール
概要
十二支の頂点にして神に一番近い特別な存在とされており、神と同じくらい子憑きが生まれてくるのは珍しい。
10歳以上年の離れた実兄に十二支の「巳」の物の怪憑きの草摩綾女を持つが、本人は苦手としている。
優しげで容姿端麗・成績優秀な為、学校内では熱烈なファンクラブ「プリンス・ユキ」まで作られる程の人気で、校内の男子も彼に見とれる者がいる。またあまりのモテっぷりには「羨ましい通り越して怖いよ」と感じる者もいる。しかし、本人は中性的な顔にコンプレックスを抱いている。草摩夾の人を惹き付ける人格を羨ましいと思っている。
高校入学を機に通学の便の問題で草摩紫呉の家に居候している。幼少期は草摩での立場を重んじる母親の意思により、当主に気に入られることを第一として、草摩慊人の遊び相手として過ごしていた。その頃はまだ幼く、何に対してもさして疑問を向けることなく、慊人も癇癪は起こしたものの、無邪気な性格だったため問題なく生活していた。しかしある一件以来、慊人が捩れてからは、彼女によって精神的なダメージを負わされていく。母親は迎えに来ず、他の十二支はおろか兄の綾女とすら同じ部屋にいても口を聞いたことがない、兄に無関心の目で見られ、初対面の夾に増悪を向けられる現実から慊人が言う通り「嫌われ者」だと思い込み、これ以上嫌われたくないと小学校では極力人と関わらないようにしていたが、友達になろうと声をかけてくれた二人がいた。嬉しくて嬉しくて、みんなで遊んでいたある日、異性への注意を忘れていたことで鼠に変身してしまい、慊人の命令で動いた草摩はとりの記憶隠蔽によって「初めての友達」を失う。
実の母親から愛情を注がれなかったため、母親の「愛情」を求めていた。弱い自分に優しく温かく接してくれる透が愛しくて「お母さんみたい」だと感じ、そんな自分に戸惑い、彼女を女性として見ようと時に王子様のような態度をとっていた。
物語中盤に生徒会長に指名されるも暫くの間は断り続ける。しかし、杞紗を見て自分が逃げていることに気付き、生徒会長後任の件を受諾。副会長の真鍋翔とも、初めは馬が合わなかったものの後に良い友人となっている。兄・綾女と疎遠だったが、彼が変わって行くと同時に、徐々に関係回復の兆しを見せている。母との関係も三者面談で自分の思いをはっきり告げた事をきっかけに関係修復の兆しが見えてきている。
生徒会のメンバーで、一年後輩の倉伎真知に対しては当初、無口な翔の妹という存在でしかなかったが、彼女の「王子なんかじゃない」という発言をきっかけに、次第に興味を持ち惹かれていく。
実は、透が憧れている「帽子の少年」の正体(帽子自体は夾のものだったが、風に飛ばされた時に由希に拾われたことを嫌悪し帽子を手放した)。夾とは互いに憧れ、劣等感を抱いていたが故に犬猿の仲だったが、終盤に「お前みたいになりたかった」と吐露し合ってわだかまりが解け、その後の関係は良い喧嘩友達のような、穏やかなものに変わっている。
十二支の中で最後に呪いが解けた。最終話では無事大学に合格、一人暮らしを始め、真知とも順調に交際している。また最終話で「ありがとう〝透〟」と初めて透の名前を呼んだ。
作者は『フルーツバスケット〔宴〕』で「由希はフルバのもう一人の主人公って気持ちで描いてました」と語っている。
折り鶴もまともに折れないほど手先が不器用という欠点があり、彼の作る料理は壊滅的にまずい(食べた紫呉曰く「危うく黄泉行くとこだった」とのこと)。また片づけも苦手で透が来るまで男二人暮らしの家はゴミで溢れ(透曰く「腐海の森」)アニメ第2期で登場した彼の部屋も散らかっていたほか、続編に登場した息子もこれらの個性を受け継いだ様子。
気管支炎が持病で、幼い頃はたびたび発作を起こすなど、身体が弱かった。成長したのちは発作は少なくなっているが、発熱など風邪をひいた場合には油断できない。発作が起きている最中は、鼠に変身するとさらに病状が悪化する。
名前の由来
「雪見月(ゆきみづき / 12月)」から名付けられたと紹介されていることがあるが、作者曰く「由希は例外です。月の名前じゃないです。いいカンジの音が無かったのと、「ゆき」という音が頭に降ってきたので」と単行本14巻105ページの柱に記されている。