曖昧さ回避
- 粟田口藤四郎吉光の打った短刀。本項で解説する。
- 1の刀剣を元ネタとした、オンラインゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」に登場する刀剣男士。→薬研藤四郎(刀剣乱舞)
概要
『薬研通吉光』(やげんとおしよしみつ)とも云われる。薬研とは、薬草や薬石を挽く鉄製の道具のこと。
名前の由来は室町期の武将・畠山政長がこの刀で切腹しようとしたが、何度試しても腹に刺さらず、 政長が苛立って投げつけると、そこにあった薬研を見事に貫いたことによる。
この出来事から「藤四郎吉光の短刀は、切れ味は抜群だが主人の腹は切らない」と評判になったという。その後、政長は別の差料を用いて自害した。
その後、足利将軍家に伝来。しかし十三代将軍・足利義輝が殺された折に、松永久秀に奪われる。
久秀は織田信長にこの刀を献上し、これを気に入った信長は愛刀として常に肌身離さず所持し、本能寺の変で横死するまで傍に置いたという。
本能寺の変に於いて薬研藤四郎は焼失したとされるのが一般的な説であるが、異説ではその後豊臣秀吉の手に渡ったとも、更に徳川将軍家に伝えられたともある。
「享保名物帳」には焼身として名を記載されているが、現在、その所在は解らない。