CV:浪川大輔
概要
平安京の名門貴族藤原南家出身で、都を守る検非違使として仕えている。
後に自らの名と出世街道を捨て、貴族の金品のみを狙う盗賊として生きることとなる。
人物
当初は至って真面目かつ職務に忠実。しかし、身分に左右されない柔軟さも併せ持っていた。
盗賊に身を落としてからは貴族社会の時代に呆れており、冷めた言動や皮肉屋な一面も見せるようになる。
しかし、一度は激情や絶望に陥っても己を律することだけはやめない強い精神力の持ち主であり、荒くれ者たちを束ねるだけの統率力もある。
転機
かつて自分自身が召しかけた放免の小袖(CV:大関英里)とは相思相愛の関係であったが身分の違いから思いは届かず、貴族中心の世の中に絶望。更に小袖はホラー「小袖の手」になってしまい死に別れることになってしまう。
これ以後、検非違使としての地位や貴族の名も捨てて義賊に転身。「袴垂保輔」と名乗って盗賊の長になると、傲慢な貴族を襲撃しては金品を奪い、弱い者たちへ施しを与えていた(その貴族に対しても命までは奪わなかった)。
実は「守りし者」の一人であり彼の活躍はかつての藤原時忠こと大盗賊、天戒丸(CV:大塚明夫)の耳にも入り、自身が率いる盗賊団がホラーに襲撃されて壊滅した際に天戒丸から藤原南家の秘伝である白銀の鎧の鎧の後継者として見込まれる。
当初は貴族としても盗賊としても半端者であるという自嘲から『守りし者』としての宿命を受け継ぐことに乗り気ではなかったが、過去の因縁からホラーと化した同僚・成通の凶行を知ったことで決意を固め青鞘の魔戒剣と魔導輪ゴルバ(CV:チョー)を受け継ぎ、ついに次代の騎士を襲名。白蓮騎士ザンガとして戦うこととなる。
嶐鑼の依代となった星明に兄である藤原保昌を殺害されてしまったため、怒り狂いながらも黒星明討滅に向い星明を救いたい雷吼と対立。彼との一騎打ちに負けて星明の件は雷吼に譲るが、その後番犬所に呼び出され、嶐鑼封印の術が記された書物を光宮から盗み出すことを番犬所に依頼される。星明から嶐鑼が離れたことを知ると、盗んだ書物を持って兄の敵討ちのために嶐鑼討滅の場に現れ、雷吼たちと共闘する。
劇場版「薄墨桜」では嶐鑼の事件後に九国の番犬所の要請で九国に派遣され、そこへ長く居ついている。 都を襲う薄墨桜のホラーに対抗するため、稲荷が急遽都へ呼び戻そうとするのだが、都へは魔導馬を最大限に使っても3日はかかってしまうことから、魔導馬を使い魔戒を突破。その日のうちに都へ帰還するという荒業を披露した。
その後は雷吼たちと共に薄墨桜の討滅のため共闘する。
白蓮騎士・ザンガ
天戒丸によって保輔に託された銀色の狼の姿をした魔戒騎士。漢字表記は「斬牙」。
実写シリーズにおいて山刀翼が纏う鎧である白夜騎士・打無(ダン)によく似た姿だが、振るう魔戒剣は蓮の花を模した鍔を持つ鋭い曲刀に変化する。
また、稲荷・三狐神から与えられた魔導火が封じられた水晶玉を魔戒剣に擦り付けることで青い烈火炎装を使用することができる。
牙狼と同じく「一子相伝」の掟はあるが他の人間でも認められれば装着は出来る(保輔曰く、殺されるかと思った程の厳しい修行が行われた)。
鎧を召喚する際は、頭上で円ではなく8の字をかく。
余談
史実の藤原保輔は傷害や強盗といった悪行の限りを尽くした末、日本最古の切腹を命じられたというとても魔戒騎士には相応しくない人物である。
『今昔物語集』に記録されている盗賊袴垂は保輔と同一という説が存在している。今作で袴垂を名乗ったのはこれに由来する。