概要
「袖神」、「袖とり神」、「袖もぎさん」、とも呼ばれる主に中国、四国地方に伝わる路傍の神。
この神の前(あるいはそうしなければならないとされている土地)で転んでしまった場合は必ず片袖をもぎ取って手向けなければならないといわれており、もしその様な事を怠ると様々な厄災に見舞われ、地域によっては命を落とす事になってしまうといわれている。
また、道祖神、境界の神としての性格を持っているとではないかともいわれており、行路の安全を祈願して神に片袖を千切って供える風習とも言われているほか、予めお供えする為の袖を用意しておき、たとえ転倒しなくてもその場所を通る時は袖をお供えする地域もあるという。
そのほか、香川県の三豊郡(現在の三豊市)では「袖モジキ」と呼ばれており、ここでは袖ではなく木の枝を折ってお供え物としたとされている。
なお、死霊信仰とも深い繋がりがあるともいわれており、三途の川を渡るときに奪衣婆に袖を渡して渡りやすくする目的で死者の死衣の袖を切り取る風習がある所もあるという。
創作における袖もぎ様
ぬらりひょんの孫
四国八十八鬼夜行の幹部。土地神殺しのエキスパートと言われおり奴良組の勢力を落とすために暗躍した。しかし直接的な戦闘力は低い為黒田坊に一蹴されてしまう。