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概要編集

エーリヒ・レマルク作。1929年に発表された。

第一次世界大戦に従軍したレマルクが、自身の分身ともいうべき主人公ボイメルの目を通し、もっとも凄惨と言われた西部戦線の実情を描いた作品。

長く続く戦闘に疲れたボイメルたちは無益な戦争を続ける軍や政府に対して批判的な目を向け、それゆえ「反戦的」としてドイツや日本では検閲されることもあった。

だがそれでもボイメルたちは軍の命令に従い戦闘を続け、仲間たちは次々と戦死し、ついには主人公のボイメルすらあっけなく死亡してしまう。彼もまた、300万ともいわれる膨大な戦死者のなかの一人にすぎないのである。

そして小説は「西部戦線異状なし」という簡潔な報告書で閉められる。


映画編集

1930年にアメリカでリュー・エアーズ主演により映画化され、同年のアカデミー賞作品賞、監督賞を受賞した。

その後も1979年、2022年に映画化されている。


評価編集

発表されるやいなや世界中でベストセラーとなり、わずか1年後には(ドイツではなくアメリカで)映画化されるなど大きな反響を巻き起こした。


だが、この小説が出版されてわずか数年後、ナチスドイツが台頭し、世界は再び悲惨な戦争の時代に逆戻りするのである。


関連タグ編集

第一次世界大戦

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