概説
なお「軍隊格闘術=マーシャルアーツ」でないので注意。
マーシャルアーツは正式には「武術(武芸)」と訳すもので、武術全体を包括する言葉である。
この誤解は漫画家梶原一騎による意訳が、そのまま語弊を招いて定着してしまったことが起源とされる。
一般武術との違い
大きな違いは少ないが、戦場での実戦において万が一に肉弾戦に至った場合に備えて、また潜入作戦等の銃火器の使用が制限される状況を想定したものが多くを占める。
そのため殴る・蹴るといった打撃よりも、関節を極めたり武器を取り上げて締め上げるといった、密着状態での戦い方に比重が置かれる傾向にある。
もちろん、ナイフを用いた接近戦や銃床を鈍器として利用するなど、道具を用いた戦闘術も含まれる。
「一人の敵を倒す」こと以上に、「戦場を速やかに制圧」することを優先する合理性に基づいている。
特に有名なものが、ロシアで軍隊格闘術として発達した「バエヴォエサンボ」だろう。
日本ではコマンドサンボ、英語では「コンバットサンボ(combat sambo)」の名で知られる。