里山八五郎
さとやまはちごろう
活樹の育ての父親で、年齢は48歳(登場当初)。里山という苗字は結婚して婿養子になってからの苗字で、出生名は坂口八五郎(さかぐち はちごろう)である。元プロボクサーで、現役時代のリングネームはラビット坂口。通算対戦成績は22戦12勝無敗10引分(1KO)。勤めていた会社が倒産し、息子の高校の校長に頼まれていた新ボクシング部の顧問を引き受ける。
減点ギリギリまで逃げ回るボクシングスタイルで、「パンチ力は素人に毛が生えた程度だが、世界に通じるせこい技術をもっている」と言われた程の防御の天才で、パンチを貰わないボクサーとして有名。そのボクシングスタイルゆえあまり人気はなかったが、当時プロボクサー志望だった選手などにはファンが多い。
しかし引退試合として選んだ赤松隆介戦で、自分の果たせなかった夢を託そうと殴り倒されるつもりで普段より一歩前に出て闘った。その結果カウンターとなり、初のKO勝利を将来有望な赤松から得る。しかし、この試合が原因で1ヵ月後に赤松は亡くなる。罪滅ぼしとして、当時妊娠していた赤松の婚約者である里山佐知子と結婚。彼女とは出会い方は特殊だったが、互いに深く愛し合う様になり、佐知子との間に茶紀(活樹の妹)が生まれている。それは息子である活樹も理解出来る程であり、赤松の事を話す際に自分の事を悪く見せようとしても彼に却下されている(活樹曰く「母さん(佐知子)から父さんの悪口を聞いた事が無い」)。そして、活樹は彼(八五郎)と茶紀に会えて良かったと遠回しな言い方で伝えている。
登場当初、香月の母親目当てで彼女が経営するお好み焼き屋に通っており、其処で自身をライバル視する水谷剛史と再会している。その後、彼と会って話をする事が多くなる。
赤松と妻に対する罪悪感から活樹をプロボクサーにしたくないと思っていたが、彼の並外れた才能と水谷の「プロとは(自分の意思と実力で)なるもの」という言葉から本人の意思に任せる様になる。