🌿概要
野人転生とは小説家になろうで連載中の小説。作者:野人。
月刊コミック電撃大王でコミカライズされ連載中。漫画:小林嵩人。
2020/7/22に2巻発売。
🌿あらすじ
野崎人志は人を助けるが、代わりに自分がトラックに轢かれ死んでしまう。
神に呼ばれ、異世界行きを強制される。
外見がそののままなので、転移ではないか? と神に尋ねたところ、異世界用に体を作り変えるから生まれ変わり、転生であると言われ、有無をも言わさず異世界に送られてしまう。
ろくな説明も無いまま、全裸で森に転生させられた野崎人志の運命やいかに。
🌿小説紹介
ガチサバイバルから始まるなろうというより野郎成分高めの異世界転生物。
主人公はヤジンと名乗りつつ世界を渡り歩くがどうにもこの世界は厳しい。
チートらしいチートもなく、魔法も手に入らず、階層社会は容赦なく毟り取ろうとしてくるし、モンスターも環境も人も大体牙持って襲ってくる。
武器は現代知識!サバイバル動画ありがとう!あとスキルとステータスが他人より上がりやすいところ!称号で遊んでんじゃねぇぞ神この野郎!
後ろ盾もない社会保障もないセキュリティも怪しい。人権を下さい。無理?クソが。
ーー頼れるのは己のみ。なんとしても生き延びろ!
(byコミック1話アオリ)
🌿主な人物紹介and舞台の街等
主人公野人が降りたのは小国家群と呼ばれる大陸南の半島。西と南を海に、東を険しい山脈に、北を聖域の森に囲まれた陸の孤島であり、元・人族の国の流刑地。現在は人類の二大国のメガド帝国とリーガム王国の中間に位置しており、戦争中の両国の海路交易の中継地として栄えている。
また、人属のやばい犯罪者の巣窟としても有名。世界的に、犯罪を犯してもその国から離れることで無効にできるため小さな国が集まったこの辺りはトラブルからの逃げ先に丁度よく、食い詰めた農民や犯罪者たちが集まってしまう。集まった罪人たちはお互いに狩り合い、奪い合いを繰り返して先鋭化、選りすぐりのやばい奴らとなっている。
エルフやドワーフ、各獣人種、魔族もいる世界だが、ヒト族との諍いの結果大体北の方にいるため主人公が会うには遠過ぎるのが現状である。
🌿主人公
野崎人志(のざき ひとし)
裸一貫で異世界転生した34歳独身男性。通称:野人(ヤジン)。
神側の契約により異世界に飛ばされることになったがチート無し。記憶はそのまま、肉体は行き先の世界に合わせた物を用意されてはい行ってらっしゃーいされた。
人里も見えない森に落とされたがディスカバリーチャンネルのおかげで知識チート…うんまぁ原始人程度の文化レベルを得ながらなんとか野人生活を開始した。モンスターの出る森で。
過酷な生活を現代知識でなんとか続けて行くとスキルを得て、モンスターを殺してレベルを上げて、少しずつ強くなっていく。
所持スキル
空手 投擲 野人流小刀格闘術(笑)
気配察知 気配隠蔽 五感強化
毒耐性 麻痺耐性
裁縫 解体
パピー
子供に虐められてるところを野人が助けた子犬。魂魄契約を交わし、野人の相棒となる。メス。
レベルでは野人より低いが、狩りの段取りなどは野人よりスマートで有能。追い詰められても諦めない野人を尊敬しており、社会からの抑圧で自己肯定感が低い彼の心を支えている。
🌿城塞都市 ロック・クリフ
モンスターへの備えではなく、かつてこの地を支配していた蛮族(獣人族)に対抗するために作られた町。小国家群の一つ、フォーレスト聖森国に所属している比較的北の土地。
城壁に囲まれ、かつて最前線だったこの町も、今は隣国との貿易で栄える交易都市としてその姿を変えている。
スラムを支配する裏ギルドの力がとても強い。技術などかなり進んでる帝国からの落伍者がトップに付いてから、貴族を含めてここ一帯の人間では太刀打ちできないらしい。
野人はここで冒険者としての生活を始め、仲間ができたが…。
薬師の娘 ベル
野人生活を続けていた野人と出くわした村娘風な子。とある村で薬師の弟子をしていたが師匠が死に、1人で村の病人や怪我人を担当、そのための薬草集めのため森に出ていたところ野人に助けられる。
最初こそゴブリン扱いだったが助けられ助けてまた助けられ、野人と縁ができる。
今は村を出て薬師の姉弟子クレイアーヌの住むロック・クリフに移住。
ベルの姉弟子 クレイアーヌ
ロック・クリフで薬師をやっているベルの姉弟子。ロック・クリフを含む広大な領地の領主でもある大物貴族ミーガン伯爵の養女でもある。いい薬師は自由にしておくと貴族にさらわれることがあるため保護を受けているらしい。
村で揉めたベルを匿ってくれている。
大男 ゴンズ
ロック・クリフで活動している代表的冒険者。大柄で禿頭、大斧を装備している。
冒険者ギルドに訪れた小男・野人にガン付けられたので絡んだが、自分の強者オーラにビビったらしくそれは仕方ねぇと酒も自分から奢ったので許してやることにした。
その後、野人をからの申し出で自分たちのパーティへ参入させる。最初こそ様々な面で不信用だったが野人が実力を見せたことで正式に迎え入れた。
体格に恵まれており実力もあったがロック・クリフでの活動が長引き、レベルの上がらなさに少し腐っていた。力こそ全てと言わんばかりの振る舞いでカツアゲ・値引き・気にいらねぇので頭かち割りとガチやばい傍若無人っぷり。当然恨まれ仕返しも計画されるが全て跳ね返して殺して装備売って稼ぐ、そんなお人。
元貴族の知恵者 アルブレヒト
通称:アル。目付きの鋭いナイスミドル。冒険者にしては身綺麗。ゴンズのパーティメンバー。
最初野人がゴンズに絡まれた時点で死んだと思ったが意外にも口が回るようで生き残って驚き、野人から有用なスキル持ちと自称して本当にスキル持ちで驚き、小柄な彼じゃ生き残れないと思う戦闘も勝ち抜いて見せた彼に驚き、やっと野人を認めた。
野人にはかなり警戒していたが、打ち解けた後は貴重な話し相手となり、お互いに色々と教え合った仲となる。冒険者に知識人なんて早々いないため、会話レベルが合わず孤独感があったらしい。
元貴族な彼は実力こそ平凡だが物価や組織運営、法律や各町の情報に詳しく、ロック・クリフでは裏町と繋がり自分の安全を得ていた。ゴンズとの付き合いは一番長く、別の街でゴンズが物知らずからかなり買い叩かれていたところを助けて仲間となった。
無口な猟師 キモン
ロック・クリフの最強パーティの3人目。弓の名手。
元々ロック・クリフで活動していたフリーなソロ冒険者。他のパーティに入ることもあったが剃りが合わず別れ、ソロで狩猟して、また他のパーティに入ってーを繰り返していた。
しかし実力は確か。矢は獲物を確実に射止め、他の冒険者数名に跡をつけられ襲われても全員返り討ちにして帰ってきていた。
そんな彼をアルが勧誘。パーティに迎え入れる。猟師だが斥候的技術は使わず弓の腕を極めているタイプ。そのため斥候として入ってきた野人と役割が被らずに済んでいる。
一見ボサっとした風体で大人しそうだが自分のお気に入りの娼婦に暴力を振るった冒険者を街の中で射殺したことがある。
妹がいたが売られていった過去を持つ。
🌿国境に近い倉庫街 バース
隣国ロック・クリフに続く交易路にあるそこそこ大きい街。アスラート王国に所属。
かつてはこの辺りで一番大きな町だったが土地柄から人口オーバーになってしまったため離れたところに新しく町が作られた。世代を重ねると規模が逆転、移り住む人も多くなりここは過疎化する一方だった。
そこに隣国から交易路が引かれたため交易の集積所として価値が生まれ、過疎化のおかげで余っていた土地に倉庫を作り、今は賑わいを取り戻している。
野人は15LVの壁を超えたステータスで外壁を超えて不法侵入。ここで一番良い腕の情緒不安定の豆腐メンタル工房主となんとかコミュニケーションを取り、武器の手入れをしてもらい、黒鋼武器用の砥石などを融通してもらう。そのまま仲良くなった店主に武器屋や革職人の紹介までやってもらえて装備を新しくする。
🌿新都市 グラバース
名前の意味は第二のバース。過去、バースが開発限界だったため作られた街だったが今ではバースよりも大きい街となっている。町の大きさもあって門兵の権力が強く冒険者への搾取が酷い。一部冒険者との癒着もあるらしい。
この街には1人5級冒険者がおり、冒険者側のギルドのまとめ役としてうまくやっている。
野人はこの街でギルドの解体場の仕事ぶりを評価され6級への昇級を果たす。しかし冒険者たちに加えて兵士の一部と揉め、面倒ごとに発展していく。
🌿竜魚の獲れる漁村 カトーリ村
格4はある魚であり、それでいて強烈な旨味を持つモンスター“竜魚”を獲る村。その旨味は領主に献上する美味しさで、漁獲量も低くとても貴重。
そこは高レベルの網元が強権を振るい、支配していた。
美味い魚介を求めた野人だったが村に着く前に子どもが子犬をいたぶっている場面に遭遇。強者の自由にされているその子犬にいたく同情した野人は子犬を助けて契約し、仲間とする。結果、子どもの親、網元の不興を買ってしまう。
🌿進歩的大都市 トゥロン
メガド帝国の文化が流れ込み、小国家群で最も文明的な都市と呼ばれる大都市。
そこは良質な装備、上等な娯楽、効能高い薬、洗練された料理、なんだって揃う。
野人はここで一念発起、皆が一目置く冒険者ランク5級を目指し・ボロボロ風の装備も一新、今までの弱者プレイを捨てて立場ある身になろうとする。レベル20を教会で証明しさぁ5級へ!と思いきや…。
薬師ギルドと冒険者ギルド、利権に技術に階級社会、世間の荒波に挑む野人の明日はどっちだ。
🌿その他の登場人物等
神
先先代からの契約で世界間で魂を交換することになってて面倒らしい。
チートは無しなものの訊けば説明はやってくれたりするのでノリはそこそこ。
どうやら野人を見ているらしく称号に所感を反映させてきている、と野人は思っている。
🌿用語
主人公がいる国が元流刑地なためかそういう時代か。世間はかなり腐っており、ステータスの存在により個人の実力から階級社会までかなり格差があるのも手伝って利権保持末期のような世界、ということを前提にどうぞ。
🌿レベル
自分の種族以外の種族を殺すことで上がる。上昇ごとに基礎値に応じた量のステータスが上昇する。
5レベルごとにレベルの壁と呼ばれる上昇限界があり、相応の格の生き物を殺すことでその壁を乗り越えられる。5レベル以上を目指すなら格2、10レベル以上なら格3、15レベル以上なら格4のモンスターを倒す必要がある。また、レベルの壁を越えるにはその場の人数を5人以下にする必要があるため、1パーティ5人以下にするのが世界の常識。
なおレベルの確認はダンジョンから産出される秘宝(アーティファクト)が必要だが教会に独占されており、相応の寄付が求められる。
ほとんどの冒険者が相応の武装を整えられないため、15レベルの壁、格4のモンスターを倒せないでいる。
🌿ステータス
とある秘宝が示した人の能力の数値、
筋力 力の強さ
頑強 肉体の頑丈さとスタミナ、毒、麻痺、石化などの状態異常耐性
知力 魔法関係(貴族と教会が魔法関係の知識を独占しているため詳細不明)
精神 魔法抵抗、恐慌、魅了、混乱なのど精神異常耐性
器用 手先の器用さ、弓の命中率や生産系スキルの効果に影響
……の5つがある。
こういった情報は世間には出ないものだが、迷宮都市と帝国のいさかいの結果迷宮都市が公表に踏み切った。
🌿基礎値
5種類の数値には基礎値という物が設定されている。この数値は生まれながらに決まっており、18才になるとその数値通りの能力に固定される。肉体が成長仕切ったときの性能とこれらは思われており、基礎値は生まれた時点で確定しており、幼少期に鍛えたとしても基礎値が変わることは無い。
人の能力は、基礎値に係数を掛けて算出した数値と、基礎値の合計数で決まる。
たとえば、筋力基礎値10の人物がレベル2の場合 基礎値10 係数0.2 10×0.2)=2
この2がレベル補正になる。つまり基礎値10とレベル補正2で 10+2=12
筋力基礎値10の人物がレベル2のとき、この人物の筋力は12となる。
体を鍛えた分の数値は、この12にプラスされるという形になる。
基礎値10レベル補正2死ぬほどがんばって筋トレ3 10+2+3=15
この人物の筋力は15となる。
レベル補正の係数は、レベルが上がれば上がるほど数値が大きくなっていく。
つまり高レベルになればなるほど、基礎値の差がでかくなる。
基礎値=才能としても良いのかもしれない。
🌿スキル
行動に補正を掛けてくれる加護。スキルを得ればたとえ自分がボロボロの傷だらけの疲労状態でも同じ行動ができるという。また、剣術や斧術などのスキルは、筋力や頑強の数値に補正がかかる。基礎値とレベルが同じ人間でも、数値に差が出ることがある。
スキルの確認には貴重な秘宝が必要なため確認できる場所も限られており、お金も大変掛かる。
そのため冒険者たちは大体の感覚で自分の得ているスキルを把握している。互いに確認は出来ないため所持スキルを自称するのも誤魔化すのも出来てしまう。
🌿冒険者
冒険者ギルドに登録して街の外へ出てモンスターを狩ったり貴重な薬草を採取する職業。超危険職。
かなり犯罪者崩れor犯罪者が混ざっており、冒険者同士での裏切り、嵌め、恐喝、略奪等が横行している。
街の外は治安対象外なため自己責任が原則。街の中であっても冒険者は街から街へ歩く流民であり、領民ではないため兵士からは守られない。よって冒険者同士なら奪おうが殴ろうが殺そうが法律的には問題無し。
…うん、モンスターより人間の方がやばい。
冒険者はそのギルド貢献度や人品に応じて階級が与えられており一番上が1級、一番下が10級。
15レベルの冒険者ならおおよそが6級であり、若手以外は大体そこにとどまっている。
5級以上になるには最低条件として15レベルの壁を越える必要があるため、冒険者は5級から一目置かれるようになる。
なお冒険者カードなどという超便利グッズは無い。
🌿冒険者ギルド
冒険者をまとめる組織。各国それぞれに帰属する。(いや、そうそう国を超えた武装集団とか無理でしょ。)
冒険者は流浪の民だが、ギルド員はどちらかというと公務員。
各国それぞれに帰属するため別の国のギルドから来た場合登録し直しが必要だが、階級は統一されており、他国のギルドで6級なら6級から登録出来る。
昔は戦力の流出を防ぐため別の国から来たらまた10級から上げ直しを原則にしていたが、ヒト族生息域の北にあるモンスターヘブンからのモンスターの大侵攻を各国が経験。適切な戦力の配置ができないのはまずいと言うことで階級の統一が認められた。
🌿関連タグ
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